空の境界 蒼崎 橙子(同人青髪版):人形化(済
表通りの賑わいと違って、裏通りは殆ど例外なく怪しい雰囲気が漂う。
一足わき道に逸れればビルの影に囲まれ薄暗くなる。
裏通りを歩く人々は大小関わらず、薄暗い事情を抱えて生きていた。
その中で更に人気がない場所がある。
それは伽藍の堂。
<蒼崎橙子>が店主を務める、言うなれば何でも屋である。
外見は完全に廃ビルであるものの、一階以外は意外にしっかり改装されていた。
窓際で若干暗いビルの間から見える表通りの景色を眺めながら、タバコを吸う人物が居る。
ショートヘアーの青い髪で眼鏡を掛けている女性は、誰もが見惚れる美貌を持っていた。
スラッとした高い身長にズボンと心なしか男っぽい服装でも、大きく張り出している胸が女性らしさを強調する。
「……そうそう、明日は大事な商談があるから、お前達は休みで良いよ」
「えっ?」
「休みですか?」
「そうだよ」
橙子はおもむろにタバコの煙を吐いてから、事務所の中央に設置された机で書類作業をしていた三人へ声を掛けた。
行きなり明日の予定を伝えられた店員<黒桐幹也>とその妹<黒桐鮮花>、いつも通り来ていた<両儀式>は橙子へ視線を送る。
橙子はそれぞれ三人の顔を見ると、再び窓の外へ向けて吸ったタバコの煙を吐き出した。
「また仕事の選り好みはしないで下さいよ」
普段から仕事に対して、面白いと言う事意外では余り頓着しない為、幹也は若干ジト眼で見返す。
心情を表情から察し、橙子は肩を竦めて明日の仕事の相手を明かした。
「これは人形師としての仕事で、客は恩師だからありえないよ」
「えっ!?」
「お、恩師、ですか?」
驚きを隠さない声に、橙子は訝しげな視線を三人へ向ける。
「何を驚くんだ?」
「え、でも、橙子さんの先生って事ですよね?」
「アタシだって時計塔に入った時は、実力はともかく一年生だ。最初に付いてくれた先生役が恩師に値する人物だったと言うだけだよ」
「はぁ……」
今の実力者である橙子しかしらない三人にとっては、明かされる思いがけない事実に半ば放心するしかなかった。
よく考えれば、どんな実力者であっても最初は師事する人間が居る事が多いと思えば普通の過去。
三人にとっては橙子の力が強大過ぎるので、その事実に考えが至らなかっただけの話だ。
しかし、知ってしまえば当然恩師に付いて聞きたがるのが人の性。
「恩師ってどんな人だったんですか?」
「そうだなぁ……」
幹也の質問を受け、橙子は窓の外へ向けた眼を懐かしそうに細めながら記憶を辿る。
思い出は明るく、辛い苦労もあったが中々の充実した日々だった。
「恩師はアタシの性格をすぐに理解してくれてな、その上で親身になって分かり易い教え方をしてくれたね」
「へぇ……」
「だけど、人形師としての素質はアタシの方が上だったから、早々に合格を貰ってしまったな」
「教えて貰った期間は短かったんですね」
「そうだね。恩師の元を離れてからも懇意にしてくれてね、今ではアタシが作る人形の大ファンだと公言してくれているよ」
よく見れば橙子の表情は嬉しそうで、口元には笑みがこぼれる。
珍しい光景を見た幹也と式は、橙子自信が持つ美貌も合わさって見入ってしまった。
それでも今の橙子を知っている故に、恩師と言われる人物の苦労が想像できてしまって同情の溜息を吐いてしまう。
「そいつはよっぽど馬鹿だったんだな」
「先生の恩師に失礼ですよ」
式が淡々と言えば、鮮花が咎めるように言葉を返す。
しかし肝心の橙子は嬉しそうな表情を引き締めると、至極真面目な顔で式の意見に同意する。
「いや、間違いなく馬鹿だったな」
『えぇ……』
流石に断言されるとは思っていなかった鮮花と幹也は、困惑してしまう。
思わず兄妹揃って眼を合わせれば、橙子は自分が知る限りの恩師が起こした行動を並べてきた。
「家系そのものも当然良いんだけど、本人の能力も優秀極まりなかった」
「そうなんですか」
「あぁ。今のアタシから見ても能力的には一線を博すものがあったな」
「へぇ」
思い出に浸るように、橙子はタバコを一吸いしてから続ける。
「優秀な力を自分の為に使えば良いものを。貧乏くじみたいな案件を探し出して突っ込むようなお人好しで、周りからは馬鹿にされていた」
「それは……」
「人が良いというか、何というか……」
「まっ、大半は才能に嫉妬した三流の戯れ言だけどね」
肩を竦めながらも恩師を語る橙子の表情は嬉しそうで、実に楽しそうだ。
珍しい光景を続けて見せられる三人も、話に聞き入っている。
「まっ、そこまでお人好しだと頼られても無碍には出来なくてね。私の人形も気に入ってるらしいし、頼まれれば売ってしまうんだよ」
「そこまで言うのなら売りつけるのは止めましょうよ」
幹也は恩師に対する深い感謝と大切な繋がりがあるのを感じ、せめて恩返しとして人形を譲っても良いのではと案を出した。
肝心の橙子は実にあっさりした態度を崩さず、心なしかシラケた眼で見返す。
「黒桐、アタシはプロの人形師だ。人形を売って商売をしてるんだよ。だからいくら恩師だからと言ってタダで仕事をする訳にはいかない」
「……時々、給料が滞る僕はプロのお眼鏡に適わないって事ですか」
拗ねるように言う幹也に橙子は肩を竦め、タバコを一吸いする。
従業員から出た不満を一蹴するように煙を吐き出した。
「安心しろ、明日予定通りに売れたら纏めて払ってやるよ。あいつはアタシが作る人形の大ファンで、大事な金づ……、お得意さまだからね」
思わず漏れてしまった本音を聞き逃さなかった式は、顔すら知らない橙子の恩師に対していまいち良くないイメージを持ってしまう。
「やっぱり馬鹿だな」
△
翌日。
昨日、通達したとおり休みを与えた従業員が居ない事務所の中、一人客を待つ橙子。
窓の下は建物の入り口なので、必然と視線は表通りへ続く道へ向かう。
そこから入ってくるのは橙子にとって忘れられない、今日に限っては大事な収入源だった。
同時に恩師と会える高揚感も少なからず覚えるが、表情には出さない。
恩師は一旦立ち止まると廃ビルを見上げ、窓から見下ろす橙子を見た。
姿を確認したのか、すぐに視線を下ろしてビルの中へ入っていく。
「……さて、仕事の時間だ」
気合いを入れ直し、あらかじめ完成させておいた人形を箱から取り出す。
細部まで確認して不具合と傷が無いか、更には恩師に出しても申し分ない出来かをもう一度見る。
「うん、我ながらいつも通りの良い出来だな」
自己の才能と技術の高さを自画自賛し終わると、丁寧に箱へしまって机の目立つ位置へ置いた。
廃ビルの中で響く男一人分の靴音が近付いてくるのをソワソワと待ち、扉の前で止まったのを確認するや否や、向こう側へ伝わるように声を掛ける。
「開いてるから入っても良いぞ」
「……それでは失礼いたします」
橙子の言葉を聞いても動揺を見せない声の持ち主は、間違いなく恩師のもの。
扉がゆっくり開けば、見えてくるのは見るからに高級そうな服装を着こなす、微笑を浮かべる男。
全身が現れるにつれて魔術師特有の気配も濃くなった。
完全に室内へ入るのを確認した橙子は、顎で机の上にある箱を指す。
「依頼の品は箱の中だ。自慢できる良い出来だけど、確認してくれ」
「分かりました」
言われるままに箱へ手を伸ばし、蓋を開けると中には当然先ほど橙子が入れた人形が寝ていた。
恩師はおもむろに手を人形の腰へ回して持ち上げる。
「相変わらず腕は落ちていないようで。素晴らしい出来です」
「当たり前だよ」
見掛けは不遜な態度であっても、何処か嬉し気な橙子。
持ち上げた人形を隅々まで確認した恩師が再び箱へ戻して大事そうに蓋を閉めると、懐に手を入れる。
引き出された指には封筒が摘まれており、橙子へ差し出した。
「では代金です」
「あぁ」
恩師に近付いた橙子はそそくさと封筒を受け取り、嬉々として中身を確認する。
「ん? 多くないか?」
「いえいえ、人形代ともう一つの依頼分ですよ」
「はて? もう一つは何だったか……?」
受けた覚えのない事を言われ、橙子は顎へ手を当てて記憶を辿る。
恩師も後押しするように言葉を続けた。
「橙子君の最高傑作の使い心地を確認したいと言ったじゃないですか」
「……あぁ、そうだったね」
やっと思い出したと言わんばかりに納得する橙子に、恩師は心の中で獣欲に塗れた笑みを浮かべる。
恩師の言う最高傑作とは橙子自身。
まさしく本人も言葉の意味を間違いなく受け取り、自身の身体を人形として認識し始める。
机越しに会話をしていたが、吸っていたタバコを消すと恩師の近くへ寄った。
自分の身体を誇示するように、心なしか胸を張って前へ立つ。
「存分に確かめてくれ」
「くくく、良いでしょう。いつも通りにね」
「あぁ、いつも通りだね」
恩師は定期的に人形を購入する口実を用いて、橙子の身体をその度に弄んでいた。
目の前で直立する姿は惚れ惚れする程に素晴らしく、プロポーションは格別に良い。
例え若干男らしいパンツルックの姿であっても、魅力溢れる身体は眼を奪われる。
巨大な胸が持ち上げるシャツでは、ネクタイが中心に出来ている谷間へ食い込んでいた。
細い腰にズボンのウエストが美しい括れを見せつけ、太股も肉付きの良い張りで布を引っ張る。
「では、じっくりと確かめましょうか」
「あぁ、自信作だから存分に確かめてくれ」
目の前に立つ橙子を中心に、周りを回るように欲情を誘う身体を視姦していく恩師。
所々身体を触ると女らしい僅かに高い体温を感じ、柔らかな感触の下では戦う者としての鍛えられた筋肉が感じられた。
あえて胸や尻を避け、身体全体を撫でていく。
「いつ確かめても良い感触ですね」
「そりゃ、最高級品と言っても良いぐらいだからな」
身体を触られる事に対して何の羞恥もなく、極平然と返す橙子。
蒼の短い髪を持ち上げられ、キューティクルを楽しむように指を絡ませる。
同時に髪の中に潜んでいたシャンプーの香りが、ふわりと漂った。
「良い素材を使ってますね」
橙子本人の香りも合わさって魅力的な女性の匂いを、近付けた顔で嗅ぐ。
「ス~……。良い素材は匂いも実に魅力的ですね」
「……あぁ、素材に関しては奮発した」
「実に素晴らしい……!」
「ふっ。そこまで評価されると面はゆいな」
恩師の手が身体の線をなぞりつつ、服の上から女性の魅力を詰め込んだ身体を楽しんでいく。
鼻を蒼い髪へ埋め、全力で匂いを堪能しながら身体を密着させて軽く抱きしめる。
素直に橙子の身体の素晴らしさを語る恩師だが、肝心の本人は自作の人形を過剰に誉められた程度の反応しか見せなかった。
それでも僅かに頬を染めているのを見るに、内心は喜んでいるのだろう。
男性的に服の上から男としては細い指の手が這い回り、適度に引き締まる腰へ行くと、わざわざ括れを抑えててみせた。
人形を作る意外にも戦いを生業の一つとしているお陰で、無駄な贅肉は一切ない。
腹の方へ手が回り、そのまま上へ行けば下乳と胴体の境界に指を挟んだ。
重みのある巨乳は垂れている様子もなく、ツンと若ささえ感じさせる張りを感じられた。
恩師の陰茎は既に固くなって、密着している橙子の尻の片方へ押し付けられている。
「しかし、いつ見ても装飾は質素ですね。これでは人形の美しさが映えません」
身体の感触をある程度楽しむと、恩師は橙子の簡素な服装へケチを付けた。
聞いた橙子は悪びれる雰囲気は感じられず、淡々と首を竦ませながら返す。
「これでも社員を抱える身でね。余り派手に飾る事は出来ないんだ。……資金も限りがあるしな」
「それでは仕方ないですね」
反論に一応の納得した恩師は更に手を大胆に動かして、橙子の身体を撫で回していく。
服の上からでもメリハリがハッキリしている魅力溢れる身体は、男の本能を大いに刺激して止まない。
陰茎を擦り付けながら、答えが分かり切っている問いをかけた。
「……ふむ、見えない所でも手は抜いていないでしょうね?」
「それは大丈夫だ。言葉で言うよりも見た方が早いだろう。確認してくれ」
「そうですね。では、見せて下さい」
「あぁ、分かった」
色欲が滲む男の手から自然と逃れる橙子が視線を意識しつつ、心なしか腰を僅かに振りつつ離れる。
そして恩師へ向き合うと、余り変わらない表情に色気を含ませて視線を向けた。
焦らすようにパンツスーツを脱いでいく。
ワイシャツのボタンを上から順に外し、胴体から見える肌の面積を増やした。
白く瑞々しい肌は肌理細かく、下に行く程に大きな膨らみが見えてくる。
谷間は深く、その代わりブラの上部分から盛り上がる巨乳の大きさ。
とても押さえ切れているとは言えない光景に、恩師は厭らしい笑みを浮かべる。
後に出てくるのは黒の下着。
巨乳を半ば持ち上げているブラは黒だが生地が薄く、向こう側が透けて見えた。
レースもふんだんにあしらわれており、大人の色気を存分の醸し出している。
完全に男を意識した下着で、もっと言えば媚びてさえいた。
上着のボタンを全て外し終えると、腕を抜いて完全に上半身半裸になる。
黒く透けるブラからは乳首さえ見えてしまって、冷静を保っているかのように見える恩師の興奮も高まり、粘着くようになっていく。
椅子へ脱いだ上着を掛けた橙子は、ズボンのボタンへ手を掛けた。
器用そうな細い指が影に隠れてもぞもぞと動いたと思えば、すぐにファスナーを下ろしていく。
ジジジと音が響くごとに、ブラと同じ透ける黒のショーツが徐々に見え始めた。
「ふふ……」
思わず満足気な声を漏らした恩師だが、視線は橙子が下ろしつつあるファスナーから離れない。
黒い魅惑の布地が完全に見えれば、次はズボンのウエストへ指を掛けて尻を微妙に振りながら脱いでいく。
ストリッパー紛いの動きを平然と行う。
通常の橙子では死んでも媚びる雰囲気を隠さない雰囲気を出しはしないだろう。
ウエストを過ぎてからすぐに見えてくるのはガーターベルト。
普通ならスカートを履いている時に付けるものだが、恩師があらかじめ暗示で付けるように指示していた。
ズボンから出てくる太股もストッキングに包まれも太くもなく細くもなく、引き締まっている。
膝まで降りると自然と前屈みになり、巨乳もブラに包まれていようが重力に従って垂れて胸の谷間を深くした。
細い足首からズボンを抜き取ろうと片足へ体重を移動させると、巨乳も思い動きで左右へ揺れる。
大きさもさる事ながら柔らかさも兼ね備えた動きに、恩師の視線は熱さを増す。
「んっと……」
時間を掛けて、恩師の視線を楽しませようとした脱衣は終わりを迎え、下着姿になった橙子。
ストッキングは通常の物ではなく、ガーターストッキングなので色気は倍増していた。
普段見せない隠された女性的な魅力が、ここに来て圧倒的な存在感をもたらす。
ズボンを横へ置いてから直立姿勢になり、自分の身体を見せつける。
服の上からでも存在感を発揮していた巨乳は透ける黒のブラからはみ出し、ショーツではレースが使われていても透ける生地が下腹部を見せていた。
カーターベルトに吊られたストッキングも、大人の女としての魅力を押し上げる。
白い素肌に映える黒一式の下着が、橙子をより色っぽくさせていた。
「合格です。いつ見てもこの美しさは表現のしようがありません」
じろじろと無遠慮に身体を視姦しつつ、周りを回る。
真正面から胸の谷間から乳首があるであろう頂点を見ながら視線を引き締まった腹、腰の括れを流れて股間の膨らみを確認した。
真横に移動すれば前方へ張り出した巨乳は勿論、丸みを帯びた尻に注目する。
透ける布からは胸と同じく白く透き通る肌に、固く見えるも柔らかさを混在しているのが分かった。
真後ろに行くと、案外華奢な背中にブラのホックに重なっている。
視線を下ろしても尻の大きな盛り上がりに、透ける布の向こうには胸の谷間と同様に深くなった尻の谷間が見えた。
下着姿のまま直立している橙子の周りを一周した恩師は、改めて真正面へ戻る。
眼に隠し切れない性欲を滲ませながら、再び近寄った。
「感触は、違和感のないようにできているかな?」
半ば独り言のように呟くと、抵抗を示さない橙子の身体へ手を伸ばす。
「ん……」
恩師の指がブラの上から胸へ触れると、反射的に小さく漏れる声が聞こえた。
接触した指先は巨乳の柔さかさを存分に味わいながら食い込んでいく。
それに伴ってブラが包んでいない上部から、胸その物を大きく盛り上がらせた。
自然と乳輪も透ける生地の下から顔を出し、見た目に卑猥さを追加する。
弾くように指を外側へパッと素早く動かせば、押し込んでくる圧力から解放された胸が重そうに揺れながら元の位置へ戻った。
乳輪は見えたままな上に、カップからはみ出た上部の胸は戻らない。
恩師が巨乳を持ち上げると、やはり見た目相応の重さが掌に掛かる。
ブラをしていても柔らかさは遮断できていないので、指の間からは胸の肉が僅かに盛り上がっていた。
片手は巨乳を支えながら揉み、乳首を摘む。
残った方の手は迷い無く橙子の下半身へ向かい、引き締まった腹を軽く撫でた後にショーツの中へ潜り込んだ。
「ふっ……ん」
何も生えていない下腹部に続き、股間へ降りていく指。
若干興奮を湛えた淫核は包皮から半分顔を見せており、恩師の指が掛かると甘い声が漏れる。
更に奥へ指が進み、秘裂へ到着するや否や、割れ目の中へ進入していった。
「んっ……」
秘裂の中へ異物感と他人の体温を感じる橙子。
指が下へ進む過程で、淫核は掌の指紋に擦られてしまう。
興奮を蓄えた性感体である以上、橙子は股間からの甘い快感に腰を揺らした。
秘裂の中は心なしか愛液が感じられる。
滑りは十分ではないものの、指先が膣口へ食い込むと容易く飲み込まれた。
「ふぁ……」
性器から感じる快感で、橙子の眼は何処か遠い所へ向けられる。
軽く出し入れするだけで愛液が増加していき、指の付け根にまで垂れてきた。
過去に何度も犯されている女の身体は、性的な刺激に対して敏感になっているのだ。
人形を見ているとの名目があるので、膣口をイジられる橙子はなすがまま。
淫核は急速に充血していき、擦れる指の感覚もより大きく感じ取った。
快感は橙子の身体を走り、ブラに包まれている巨乳は乳首を尖らせて存在を明確にする。
白かった頬は仄かに赤く染まり、性感が高まっている事を知らせた。
指を動かすごとに橙子の女らしくも引き締まった腰が小刻みに震え、愛液もショーツに染みを作る程に流れ出てくる。
「次は人形の体の出来を調べますか」
「分かった」
ショーツから手を抜いた恩師は指に付いた愛液を舐めながら、次の確認へ移る事にした。
それを聞いた橙子も心得たものと言わんばかりに、しかし何処か羞恥心を刺激されて、頬の赤みは増す。
まずはブラをと背中へ手を回し、ホックを外した。
拘束から解放された巨乳は持ち上げられていた分、大きく波打つ。
腕を引いて肩紐を下ろせば、現れる巨乳。
快感で尖った乳首は卑猥な雰囲気を漂わせている。
ブラを取り去る為に身体の前で腕を動かすと、巨乳故に意識しないでも二の腕に引っ掛かって不自然に揺らす。
「……」
橙子も自身の胸が卑猥に揺れているのを視覚でも感覚でも認識してしまっているので、心の奥底で羞恥心が刺激されてしまっている。
本能的に止めてしまいそうになる手を恩師を軽々越えた優越感と、『人形』の出来を自慢する為だけに恥を押さえ込んだ。
胸を解放してブラを横へ置き、次はショーツを脱ぎに掛かる。
上半身を前へ曲げれば当然ながら巨乳も下へ垂れ、ツンと上向きだった乳首諸共地面を向く。
ショーツを下ろし、片足から抜き取ろうと体重を僅かに移動するだけで、巨乳は柔らかく、大きく左右に揺れ動く。
「んっと……」
深層心理から沸き上がる恥ずかしさを誤魔化すように、声を出してショーツを脱ぎ去った。
ブラと同じく横へ置くと、曲げていた上半身を伸ばして改めて恩師へ身体を向ける。
「ほほう……」
下着を上下共に脱いでも、ガーターベルトと吊られたストッキングはそのままなので、何処となく淫猥な空気が室内を満たしていく。
無毛の股間は秘裂を愛液で滑らせ、巨乳は呼吸の間隔で小さく揺れて尖った乳首が細かく空気を斬る。
恩師の視線が橙子の身体を舐めながら上から下まで動き、視姦していった。
時折漏らす恩師の声に、橙子は無意識の中の羞恥心を刺激される。
特に巨乳とその頂点で尖る乳首を注視し、股間へも、わざわざ屈んで覗き込んだ。
じっくり橙子のプロポーションを視覚的に味わう。
「身体のバランスは上手く調整できていますか?」
「あぁ、問題ないよ」
自信たっぷりに答える橙子は、証明する為に片足を上げて片手で掴んだ。
丁度Y字バランスの形になっても、脚はブレる事なく床を踏んでいる。
暫くしても身体は揺れず、身体の中心線が通っている証だった。
しかも脚を大きく持ち上げた所為で、脚の影に隠れていた股間が完全に蛍光灯の下へ晒される。
愛液に塗れた秘裂すら広がり、快感の余韻を含んだ膣口が少なくなった愛液を漏らす光景が見えた。
「ふむ、まだ不十分ですね」
「ん……」
十分に上げられていた脚は恩師の言葉によって、更に高く上げられてI字バランスへと変わる。
そうなれば当然股間の性器も大きく秘裂を開き、膣口は元より、少し覗き込めば膣内さえ確認できた。
漏れ出た愛液は軸足になっている脚の付け根を伝い、内股を流れていく。
「性器の具合はどうなっているかな?」
「っ!?」
開かれた股間へ近付く恩師の手に、橙子は無意識に身体を緊張させた。
既に触られているとは言え、あえて目に付くように見せつけられると、流石に意識してしまうようだ。
広がっている秘裂を指二本使って更に広げ、膣口へは指先を差し込む。
「んっ……」
脚を持ち上げている事もあるだろうが、愛液の滑りもあって簡単に挿入できた。
浅い所であっても膣壁は蠢き、最早慣れ親しんだとも言って良い異物を歓迎する。
軽く出し入れを繰り返せば愛液の分泌は再び激しくなって、僅かにクチュクチュと音を響かせ始めた。
「ふぁ……!」
包皮から顔を出している淫核もイジる恩師に、橙子の脚は快感の所為で震える。
今まで微動だにしなかったが、流石に追加された快感で身体をコントロールする力が失われて行っているようだった。
透き通る程の白い肌は全身が性感と無意識の羞恥心によって赤く染まり、
『人形』の出来に得意気な表情を浮かべていた顔も快楽に染まる。
微笑を浮かべていた口も今では半開きになってしまい、眼も遠くを見たまま。
股間から与えられる快感に、思考が犯されて行っているのだ。
膣口で浅く出入りを繰り返す指先では、ヒクヒクと小刻みに締め付けを繰り返す。
指が動けば動く程、愛液は秘裂に広がって転がす淫核へも卑猥な光沢をもたらした。
「ふむ、前は問題なしと……。次は後ろを見てみますかね」
「んっ!? ……」
意味をすぐさま察知した橙子は、更なる羞恥で息を飲んだ。
忍び寄る指の感触が秘裂から出て肛門へ向かう。
愛液の筋が跡を残しながら、尻の谷間へ入っていく。
そして接触する指先と括約筋。
愛液で滑りを持っているので、挿入は比較的楽であり、過去に拡張した甲斐もあって指先が腸内へ食い込んだ。
「ふむ、匂いはっと……」
「っ!?」
ワザと橙子の羞恥心を煽るように、言葉を出して行動に移る恩師。
狙い通り、震えていた軸足は膝を揺らして動揺を見せた。
尻の谷間を開いて顔を近付け、食い込む指が腸内へ本格的に進入を果たす。
強く締め付けてくる括約筋も、腕の力と愛液の滑りには対抗できない。
進む指先は確実に肛門を広げながら、腸内へ入っていく。
拡張される異物感は橙子の身体へ緊張を生み出させ、無意識に括約筋を締める。
それでも進入してくる指先は質量を増していき、やがて関節の太い場所まで辿り着いた。
「ふぐっ……!」
一方の手が肛門に捕らわれたので、恩師は空いていた手を使って再度秘裂をイジり始める。
「んふぁ……!」
股間の前後を同時に攻められれば、肛門を拡張する異物感と膣口と淫核からの快感で橙子の思考は混乱していく。
単に拡張による異物感よりも、膣口と淫核をイジられる感覚の方が大きい所為で、混乱する思考は急速に快楽で塗りつぶされた。
「あぁ……!!」
遠くを見ている橙子の眼は焦点を失い、半開きになった口の端から唾液が一筋漏れて、曝け出されている巨乳へと落ちる。
股間から身体へ蓄積されていく快感は、橙子の意志を無視して股間を激しく痙攣させた。
「んひっ、いぃ……!」
激しいとは言えない軽い絶頂を受け、橙子の股間からは愛液が勢い良く吹き出す。
小さく痙攣を繰り返した後、バランス感覚が要求されるI字体勢を維持できなくなる橙子。
持ち上げられていた脚から手が離され、軸足も膝から力が抜けて倒れそうになった。
「んはぁ……」
「おっと!」
咄嗟に立ち上がる恩師がバランスを崩し掛けた橙子の身体を支えると同時に、その豊満な胸を掴み上半身を支える。
上げていた脚から手が離れてしまい、床へ着けば股間の秘裂も自然と閉じてしまう。
身体へ抱きつく形になった所為で、性感が刺激されて濃くなったフェロモンを至近距離で吸い込む恩師。
蒼い髪は短くとも宙を軽く舞い、籠もる良い匂いさえも周囲に撒いた。
五感全てから橙子の身体を味わった恩師の思考は、最早犯す事に支配されてしまう。
長年築いてきた冷静な外面だけは崩れなかったが、興奮は高まり切っている。
「ボディの作りは完璧ですね」
犯したい欲求を隠しつつも、橙子の身体の完璧さを称えた。
橙子も羞恥心の中であっても誇らし気な雰囲気と、当然の言葉を受けたと言わんばかりに胸を張る。
それでも恩師の目的はまだ先。
「しかし人形は与えられた役割を十全にこなせてこそ、人形ですよ」
おもむろにベッドへ近付いた恩師は全裸になり、反り立つ陰茎を全く隠さないで仰向けに寝た。
そしてガーターベルトとストッキングだけの橙子へ視線を向け、言葉を続ける。
「さあ、私の人形としてする事は分かるね」
「あぁ」
直接言葉にしなくとも、意図を感じ取る橙子はベッドへ上った。
それから膝立ちで進んでから恩師の頭へ跨がり、愛液に塗れた秘裂を見せつける。
反対に上半身は反り立つ陰茎へ近付かせ、何の躊躇いもなく舌を使って亀頭を口へ導いた。
「あむっ」
「うっ……」
外気に晒されていた亀頭が、熱く滑る口内に入る。
舌が陰茎の下側を擦りながら奥へ咥え込まれていき、カリを通り過ぎ、竿までも飲み込んでいく。
陰茎へ広がる大きな快感は、恩師の脳を早くも焦がす。
「んむ……」
根本付近まで口内へ陰茎を納めた橙子は、舌を不器用に使いながら頭を引いていく。
唾液に塗れた竿が姿を表し、外気に触れて空気を冷たく感じる。
亀頭まで頭を引いても口内の舌は余り動かず、辛うじて熱さと弾力を感じる程度だった。
身体や思考を操っても性的な知識に関しては何もイジっていないので、技術的に見れば拙いの一言。
それが返って興奮を誘った。
恩師が高まる興奮を抑える為にと、目の前にある秘裂へ口を付ける。
「れろ……」
「んむぁっ!?」
愛液を流す程に快感を溜めていた性器に、生暖かくて弾力のある舌が秘裂に沿って這った。
漏れ出ていた愛液は舐め取られ、舌先が淫核を刺激する。
「んふっ!?」
性感体を刺激された途端に、腰を大きく跳ねさせた橙子。
しかし恩師は上から尻を押さえて、口元から秘裂が逃げるのを防ぐ。
快感を追加された所為で、刺激が途絶えて止まり掛けていた愛液が再び量を増した。
淫核が舌先で転がされる刺激は橙子の身体へ大きな快感を送り、小刻みに開閉する膣口から愛液が恩師の舌へ流れ落ちてくる。
陰茎を口内に咥えていた橙子は、下半身から流れてくる快感に翻弄されて満足に陰茎へ舌を這わせる事が出来なくなってきた。
元々拙い技術で精一杯フェラをしようとしていたものの、動かしていた頭は止まってしまう。
恩師は気にせず舌を動かして秘裂を舐め上げ、秘裂の中へ唾液を塗り込んでいく。
手で触られるのと違って生暖かい感触が股間を這い回り、挙げ句に秘裂の中までも唾液が広がる。
愛液を漏らす膣口も舌の腹で擦られてしまい、小刻みに開閉を繰り返す動きを恩師は感じ取った。
自分の恥ずかしい変化を知られたと悟った橙子の羞恥心は肥大していき、陰茎を咥える口内の動きも怠慢になる。
「奉仕を役割とする人形がそれではいけませんね」
「んむぁ……。すまない」
口内から陰茎を取り出して恩師の言葉へ謝罪するも、唇の端から繋がった唾液が卑猥さを増していた。
一旦謝ると今度は股間からの刺激を出来るだけ意識しないように気を付けて、頭と舌の動きへ集中力を向ける。
「あむっ……」
相変わらず動き自体は拙くとも、自分なりに陰茎へ舌を絡ませ、吸い込みを追加しながら頭を下ろしては上げていく。
亀頭の下側を擦るだけだった舌も、カリの凹みへ進入すれば回るように動き回り始める。
「うっく……!」
激しくなった陰茎からの快感に、溜めた快感が爆発しそうになるのを股間へ力を入れて止める恩師。
内部からの圧力で固さと大きさを僅かに増した陰茎であっても、橙子の動きは止まらない。
ぎこちない動きで頭を上下に動かし、舌を使って積極的に亀頭を攻め立てる。
興奮は既に高まり切っている所為で、少しの攻勢を見せられただけで精液が尿道を駆け上がった。
「んくっ! 出しますよ!」
「んっ!!」
小さな痙攣が激しさを増し、鈴口から精液が吐き出された瞬間、橙子は頭を下げて陰茎を根本まで飲み込む。
口の中で栗の花のような匂いと強烈な苦みが増加していく中でも、華奢な喉を鳴らして粘着く体液を胃へ送っていく。
「んっ、ごく、こくーー」
「んふぅ……!」
射精の快感に目元を緩める恩師。
陰茎の痙攣は意識の外で勝手に行われ、橙子の舌の腹で踊る。
亀頭の裏側をザラザラした感触に擦られれば、絶頂の快感は大きくなった。
吐き出される精液も粘度を増し、最後にはゼリー状の物が舌へ流れ、飲み込まれていく。
「ふぅ……」
「んく……」
精液を吐き出しても陰茎は口内の生暖かい感触で固さを維持しており、未だに満足していないのが目に見えて分かった。
恩師も一度の射精で終わるつもりはなく、橙子へ次なる命令を下す。
「まだ私の昂ぶりは収まりません。如何すれば良いか分かりますね?」
「あぁ、勿論だ」
口の端から漏れ出した精液を指で掬いながら答えると、橙子は恩師の顔の上にあった股間を退けて再び膝立ちになった。
そのまま移動する先には当然の如く陰茎の上。
支えが無くなったので腹の上で寝ている状態であるが、女らしい細い指で掴み上げて垂直に立たせた。
「んっ」
真上にある橙子の秘裂へ押し付けられる亀頭は、早速愛液溢れる膣口に吸い付かれる。
恩師にイジられた上、精液と言う濃い男の匂いを嗅ぎ、胃の中まで侵略されて女の身体は完全に発情していた。
亀頭が膣口へ食い込めば付着していた唾液を削ぎ落とし、代わりに愛液を纒わり付かせる。
熱い膣壁に包まれていく快感は、出し切った精液を急速に補充していく。
橙子が腰を落とす程に陰茎は膣内へ消え、内部で充満していた愛液は膣口から逆流してきた。
流れ落ちてくる愛液は陰茎の竿を伝って根本まで濡らし、睾丸の方へ向かう。
最終的にはベッドのシーツに染みを作り、卑猥な匂いまでも付けてしまった。
それでも橙子は腰を落とし続け、陰茎の竿から手を離してから根本まで咥え込む。
「ん、ふぁ……」
久しぶりに感じる腹を内側から押す感覚に、橙子はうっとりとした吐息を吐き出した。
騎乗位の体勢になって鈴口が子宮口に接触した、ある種の満足感を味わうと、腰を上げて身体を上下に動かし始める。
愛液が十分にある分、体液を掻き混ぜる卑猥な音が早くも響き始めた。
カリが膣壁を削り、発育した上に興奮で厚くなったヒダを翻弄する。
竿を膣口で締め付け、上下に扱く事で恩師へ快感を送っていく。
自分が快感を受ける事は当然ながら、『人形』として主人に満足して貰えるように自発的な動きをする橙子。
感覚を取り戻す為に最初はゆっくりした動きだったが、徐々に激しさを増していく。
「んっ、んっ、んっ」
子宮口に鈴口が接触する度に、肺の底から嬌声が閉じられた麗しい唇から漏れる。
巨乳は身体の動きに合わせて激しく揺れるも、重く柔らかな印象を与えて止まない。
既に何度も拡張され、慣れた大きさであるが、鍛えられた身体は何度犯しても強い締め付けを返す。
愛液に塗れた竿が根本から亀頭の付け根に掛けて膣口で扱かれ、膣内にある間はヒダに舐め回されていた。
抜ける時には名残惜しんで吸い付き、挿入されれば存在感を確かめるように膣壁は、まさしく壁となって鈴口の前へ立ちはだかる。
陰茎の根本では子宮口を軽く持ち上げられる程度まで挿入されると、大陰唇が密着して愛液を恩師の股間へ塗りたくっていた。
腰を上げれば、その愛液は糸を引いて銀色に光る。
卑猥な光景と粘膜を掻き回す音、おまけに濃くなる一方の愛液の匂い。
陰茎は絶えず橙子の膣内にあり、上下する腰が扱き続ける。
鈴口からはカウパー液が漏れ出すも、すぐに愛液と混ざり合って体液の粘度を増す結果となった。
橙子の腰は一定の動きではなく、時折捻るように動かされ、刺激にメリハリを付けてくる。
亀頭はヒダが蠢く膣壁へ強く押し付けられ、最終的に子宮口周辺を突く。
僅かな変化は大きな快感へ変換されてしまい、恩師の快感は増加する。
陰茎を走る太い血管は脈打ち、亀頭も大きくなっていく。
カリの幅も広がれば、膣内のヒダを更に掻き乱し、恩師は思考を快感へ任せそうになった。
橙子にとっても膣内を突かれる場所が変わる度に、嬌声を漏らして視線は虚ろになっていく。
腰を動かす反動で揺れる巨乳に眼を付けた恩師は、陰茎からの快感を逸らす為に手を伸ばした。
「んふぁ!?」
股間から来る快感に意識を集中させていた橙子も、性的に敏感になった胸からの刺激に思わず快感を多大に含んだ驚きの声を上げる。
愛液が滴る程の快感を身体に溜めている橙子の巨乳は一層張りを増しており、細くも男の指が食い込むと柔らかさを持って受け止めた。
尖る乳首はコリコリと存在を主張し、柔らかさだけではない感触をもたらしてくれる。
指が巨乳へ沈み、不規則な動きを持って揉み込む。
胴体との付け根に手を挟んでから重さを感じつつ、持ち上げる。
張りを増しても柔らかさが動く手を食い込ませ、興奮で熱くなった体温を移してきた。
胸と股間から来る膣内を掻き混ぜられる感覚は、橙子の思考を塗り潰そうとさえしてくる。
しかし恩師は快感に浸ろうとする橙子へ、現実へ戻す次なる命令を下す。
「そう言えば、まだ確かめていない機能がありましたね」
陰茎からの快感は確かにあり、快感に全てを委ねたい誘惑が来るも、恩師は橙子の身体を隅々まで貪ろうとしていた。
声を掛けられた所為で眼に意識が戻った橙子は、鈍く回る思考で言葉の意味を考える。
「それは……?」
「人形が女としての役割を与えられたのなら、一つだけですよ。妊娠と出産です」
明らかに『人形』としての機能を逸しているが、既に身体どころか思考の隅々まで恩師の『人形』と化している橙子には納得の行く意見だった。
人形師として恩師より高みに居る自覚を思い出し、快感に溺れそうになっても口からは冷静な言葉が発せらる。
「それは確かに確認していなかった。貴方には世話をかけっぱなしだ」
橙子は今思い付いたとばかりに苦笑いを浮かべた。
その間であっても腰の動きは止まらず、陰茎は膣口と膣内に締め付けを受け、扱かれ続けている。
「嘆く事はありません」
若干、自分の思いいたらなさを素直に恥じる橙子に、恩師は快感を耐えながら、あくまで恩師として優しい言葉を掛けた。
「今から確かめても遅いと言うとは無いですよ。やる事は分かりますね」
「はい、先生の精子を私の中に下さい」
道を示された事で、橙子の動きは迷い無く激しくなっていく。
殆ど乱暴と言って良い程の動きになれば、揉まれている巨乳も大きく波打つ。
陰茎を咥え込み、形を駄目押しとばかりに覚えさせられていく膣内も突かれる場所を頻繁に返られるの絶頂へ一直線。
恩師の快感も急速に上がるが、一つ試したい事があるので意志を込めて射精の予感に耐える。
「ふむ、なかなかの性能です」
『人形』の丁を崩さず、あくまで先達としての顔を見せる恩師。
表面上は冷静さを保っていても、身体の中に走る快感は橙子同様に絶頂を目指していた。
しかしそんな気配を感じさせず、言葉を続ける。
「ついでに、こちらの粘膜の機能も試しておきますか」
そう言った恩師は巨乳から手を離すと、素早く上下に動く腰を掴むと肉付きの良い尻を掴んだ。
それだけに留まらず、指が尻の谷間まで進入していき、肛門へ到達した。
膣内を掻き混ぜられる感覚で括約筋は常に緊張しているようで、固く閉じている。
解すように指先へ微妙に力を入れながら、少しずつ食い込ませていった。
同時に自分と一切変わりない本物の人形を作りだし、激しい卑猥な屈伸運動をする橙子の後ろへ陣取らせる。
恩師は陰茎を扱く橙子の動きを一旦止め、作り出した人形の陰茎を指で軽く解した肛門へ合わせさせた。
意図を察した橙子が内心慌てるように、ベッドで寝ている恩師へ視線を下ろす。
「えっ、先生!? そこは違っーー」
膣内を犯される経験は何度もあるが、流石に肛門も同時に攻められる経験の無い橙子は止めようとした。
だが、最後まで言葉が出る前に、指が外された肛門へ本物と全く同じの陰茎が挿入される。
「あっ!? くぅ……!!」
膣内に挿入されている陰茎と全く同じ形と大きさを持つものの、唯一体温だけが違う。
入ってくる異物は無機物感が拭えず、やはり胎内に充満している熱く固い異物とは訳が違った。
脈動も無いので、完全にバイブが肛門へ挿入されていく感覚を覚える橙子。
人形故に無表情で作り物の陰茎を挿入していくと、やがて肉付きの良い尻肉が動きを止めさせる。
今の段階で限界まで挿入出来たと判断した恩師は、動きを止める為に尻を掴んでいた手から力を抜き、今度は下から思い切り突き上げた。
「それ!」
「んぐぁっ!?」
いきなり最高調の動きを開始された橙子は、為す術もなく前後の穴を犯される。
膣内は恩師自身が反り立ち、腹側を押すまで力を強めた陰茎がヒダを掻き分けて膣壁を削って快感を互いに快感を高めていく。
逆に肛門を犯す人形は恩師のチート級の技術を以てして、膣口を犯す邪魔にならないタイミングで絶妙に突き上げる。
規則的でありながらも変化が絶えず股間を犯される橙子も、最初は戸惑いながらだが徐々は流石に肛門の違和感へ意識が向いていた。
「んぁっ!? 先、生! はぁ!!」
普段、出口として利用している肛門へ出し入れを繰り返される感覚は違和感の固まりであり、とても快感とは程遠い。
意識が肛門へ向いても膣内を蹂躙する熱く固い異物の感覚と合わせて、巨乳を揉まれて乳首すらも摘まれては快感の方が徐々に意識を支配し始める。
「あっ! んっ! ひぁっ!!」
秘裂からの愛液は激しい上下運動によって愛液を恩師の下腹部へ巻き散らかし、肛門を犯す人形へは尻が弾力で勢いを受け止めつつ、反発を返す。
操作される後ろの人形も本体と連動して橙子を犯し、股間の孔を二つとも捲り上げんとばかりに速さを増していく。
「んぐぅっ! はぁっ!! んぁっ!!」
最初こそ肛門への違和感が強かった嬌声も、既に快感の色しか感じない。
思考も既に犯され、視線は遠くへ向けられている。
潤んだ瞳は快楽を隠さず、普段凛々しい表情も惚けていた。
喘ぎ声を漏らす口は半開きで白い前歯をチラリと見せ、唇の端から唾液が流れる。
陰茎を咥えさせられ、大きく膣口を拡張されている股間は小刻みに痙攣を繰り返しており、絶頂が近くなっているのが分かった。
「そろそろ、くっ! 出しますよ!!」
「んっ! はぅっ! 先生!!」
精液が尿道の根本に溜まる感覚が増加していく中で、快感に思考を犯されながらも宣言する恩師。
橙子は完全に意識を持って行かれているようで、返事は意味をなさない嬌声だけ。
腰だけは敏感に痙攣を激しく繰り返し、上がった体温で汗だくになるも、股間は突き上げを本人の意識を介さずに受け止めていた。
子宮口は精液を受ける為に、陰茎の変化を本能的に感じて僅かに口を開く。
最奥に到達するタイミングで鈴口からカウパー液に混じった精液を吸い取り、確実に女の身体の役割を果たそうとしていた。
橙子の身体に走る快感は今にも暴発しそうで、恩師が巨乳を掴んでいなければ前へ倒れていただろう。
ガクガクと頭を揺らせば汗は形の良い顎を通って恩師へ落ち、絶頂間近の快感に身体と思考を犯され切っている。
「くっ! 出ます!!」
「んふぁ!!!」
そして橙子が限界を超えた快感に絶頂を迎えると同時に、恩師の陰茎も最奥を突き上げて動きが止まって精液を子宮口へ吐き出す。
肛門を犯していた人形も尻肉へ限界まで下腹部を押し付け、入る所まで挿入すると疑似的な精液を腸内へ流し込んでいく。
膣内が絶頂へ達すれば激しい痙攣の中であっても陰茎を強烈に締め付け、子宮口は吐き出される精液を求めて鈴口に吸い付いた。
愛液で卑猥に光を反射する股間を恩師の下腹部へ擦り付けるような痙攣が全身へ広がり、捕まれている巨乳さえも波打たせる。
快感に犯されていた思考は真っ白に焦がされ、潤んでいた瞳は焦点が合わず、目尻から大きすぎる快感で涙さえ流した。
膣内を奥から満たしていく精液の感覚を受ける身体は更に激しい絶頂へ押し上げられてしまい、未だに精液を吐き出しながら痙攣を繰り返す陰茎を締め付ける。
柔らかなヒダが亀頭と陰茎の動きで左右へ動かされれば、射精する恩師へも快感を追加してしまっていた。
止まる事のない絶頂の連鎖は、大人の女として成熟した膣内に精液が隙間無く溜まった所で終わりを迎える。
「あっ、あぁ……」
「ふぅ……」
収まりつつある絶頂の余韻で呆然としている橙子。
恩師は少し柔らかくなった陰茎が膣壁に揉まれる感覚と、下腹部に愛液以外の粘液が逆流してきたのを認識して満足気な溜息を吐き出した。
肛門を犯していた人形を跡形も無く消せば、急に栓を抜かれた肛門から精液が流れてくる。
完全に巨乳を掴んでいる手に体重を預けている橙子に、恩師が膣内から陰茎を抜きながらベッドを明け渡した。
「よいしょっと」
「んっ……はぁ……」
ベッドへうつ伏せで寝かされた橙子が心地良い寝心地と、絶頂の余韻に甘くとろけるような吐息を吐き出す。
端へ座り直した恩師も若干、腰の疲労感を抱えながら、『人形』の評価を下す。
「粘膜の感度が強すぎますね。人形が奉仕すら忘れて快楽を貪る程とは」
「うぅ……」
余韻で正常に回っていない思考であっても、恩師の言葉はしっかり届いている。
返事を返すのは億劫そうだが、潤んだ瞳だけは背を向ける恩師へ向かっていた。
「調整の必要がありますね」
激しい運動をしたので少しばかり汗を流す恩師が、後ろで寝ている橙子へ振り返り笑顔を向ける。
表情に失望が見えない事に安堵しつつも、『人形』の欠点を言われてしまうと申し訳なさが沸き上がった。
「……も、申し訳、ありません。先、生」
汗に塗れた橙子の顔では、頬に色っぽく髪が一束張り付く。
甘く漏れる吐息の中から謝罪の言葉が聞こえ、橙子がどれだけ自分を導いてくれた恩師へ対しての想いが詰まっているかが垣間見えた。
反省する姿を見せる弱くも魅惑的な女らしい姿と雰囲気に、恩師は優しい言葉を投げ返す。
「謝ることはありません、どちらの粘膜も名器でした。これならば女としての機能は完璧です」
「あり、がとう。せん……せ、い」
最後にこれ以上ない賞賛を聞いた橙子の体力と気力は限界を迎え、遂にはベッドへ身を沈めて規則正しい寝息を立て始めた。
その瞬間、恩師は慈愛溢れる笑顔から、性欲に汚れた卑猥な笑みへ表情を変える。
蒼崎橙子程の実力者を術中に填め、思う存分陵辱できた事へ大きな満足感を得ていた。
チート級の能力を駆使し、時計塔自体から準備した甲斐があったと言うものだ。
最も、その時から周囲の評判は決して良くなかったものの、全ての魔術師を人形化して好き勝手に知識と技術を手に入れられたのも満足できる一つだろう。
何せ魔法とは特秘される物であって簡単に知る術はない。
弟子でさえも余り取らない時計塔の引き籠もり性質な伝統が、どの魔術師にも応用性と言うものに欠けていた。
しかし恩師は全ての魔術師の研究工房へ出入りが自由な唯一の人間であり、その特権を活かしてありとあらゆる物事を吸収している。
普段から目立たず、平穏な生活を求めているので名が知られる研究成果も無いが、何処に居ても不自然さは全くない存在として自分を置いていた。
その甲斐あって時計塔では資金面でも知識面でも問題なく、こうして橙子の人形を頻繁に買っても困らない程度の安定した地位を手に入れている。
眠る橙子の蒼く短く揃えられた髪を撫でつつ、次なるターゲットへ思いを向けた。
「ここには式も居ましたね。彼女を人形にしても楽しめそうだ」
そう呟くと、華奢な背中に反して形の良い尻で性欲を再び刺激された恩師は、再び橙子の身体を味わうべく、伸し掛かるのだった。
続く……?
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