M×0の世界でズブリ、その1(乾 深千夜フェラ)
入学式は普通の学校と変わらなかったが、魔法の存在と学校が建つ特殊な場所に付いては最初のホームルームで教えられた。
それを聞かされた生徒達は、主に教師の頭の中を心配している雰囲気が漂う。
教師も生暖かい視線には慣れているらしく、論より証拠と実際に魔法を幾つか使ってみせた。
手品では不可能な非現実の現象が目の前で繰り広げられては、流石に信じざるおえない。
教室の中は俄かに熱を帯び、魔法という未知の力に惹かれていった。
しかし、そこへ水を指す様に忠告をしてきた担任の教師。
厳しい視線をしながら、魔法の危険性を説いていく。
「今使った魔法が人に向けられてしまったら、その人は重症どころの話ではないだろう」
この一言で熱は冷めていく。
ある者は無残な結果を想像して青ざめ、ある者は自分を被害者と当て嵌めて震える。
それでもフォローを忘れない教師は、意外に優秀な教員なのかもしれない。
「まっ、どうせ学校でしか使えないし、こんな事になるのは滅多に無いけどな!」
その後は手品の様な軽い魔法を披露して、冷え切っていた教室の雰囲気は元に戻った。
最初に魔法の危険性を十分に教え、未知の物に挑戦する楽しさも体験させる。
釘を刺す事自体は毎年行われる筈でも、これほどはっきりとした効果を目にすれば教師としても面白いだろう。
何せ自分の一言で全員の顔色が、変化をするのだから。
それから配られたカードを見つめる生徒達の目は、例に漏れず輝いていた。
この日は魔法と言う存在の暴露、簡単な注意事項と教科書の受け取りで終わる。
最後に卒業生で無い限りは家族にすら内緒にした方が良いと言われて、不思議そうな顔をした生徒が居たので理由を言う教師。
「魔法は学校でしか使えないから、家で言っても証明する事は出来ない」
今度は家族が君達の頭を心配する事になるぞと続けられ、最初に教師の頭を疑った生徒達は顔を赤くさせてしまった。
それを見届けた教師は満足そうに注意事項を絶対見守る様にと念を押し、教室を出て行く。
お目付け役が居なくなり、騒がしくなってきた教室を何気なく見回してみれば見覚えのある顔が何人か居た。
<柊 愛花>を始め、<三国 久美>と<乾 深千夜>のヒロイン3人衆が居る事から、原作のクラスになった様だ。
漫画ではなく実物を見ると、やはりヒロインであると納得できる可愛さがあった。
同じクラスなら大した労力も無く、お近付きになれる筈。
それ以前に目的の為に魔法を使いこなす事が先決だが、使用するにはポイントが必要だ。
残りのポイントを確認する方法は教わったものの、実際に見てみると数字は0。
とりあえず魔法を使えなければ話にならない。
友達を作ろうと話しかけてくるクラスメイトを適当に捌きながら帰路に着く。
次の日からは、行き成り魔法の授業があった。
担当教師は<柊 愛花>の父親<柊 健次郎>だ。
「えぇ、今日から魔法を使う事になるが、最初でもあるから細心の注意を払って置くように!」
「は~い」
クラス全員の返事を聞くと、生徒のカードへポイントを補給していく。
今回使うのは消費するポイントが1で、何かに当たっても霧散する安全な物だ。
カードを手に融合させてから拳銃の形にして、人差し指から光の玉を出す超初級魔法。
的には、魔力を感知すると光って知らせる魔法が掛けられていると言っていた。
「とりあえず魔法を使う事に慣れるのが目的だから、3人づつ好きな様に撃って見ろ!」
顔も覚えていない3人が前に出て技名を叫びながら魔法を使うと、他の生徒も後ろへ並んで順番を待つ。
例に漏れず俺も並び、いよいよ自分の番が回ってきた。
憧れだった魔法、俺の性欲の為には初っ端で失敗する訳には行かない。
事前に教わった通りに指の先から出される光の玉をイメージして、魔法が放たれる切欠である技の名前を叫んだ。
「光の矢!」
そして発射されたのは輝く一陣の矢……では無く、身の丈以上のレーザー。
腕は肩から一直線に延ばされた状態であるにも拘らず、太すぎる魔法は地面を深く削り、遥か遠くにある森林を直撃した。
直ぐに消えたお陰で、幸いにも被害は地面と少々の樹木だけで済んだ様に見える。
あまりにもイメージとは違う魔法に、俺を含めその場に居た全員が唖然としてしまう。
いち早く正気に戻った<柊 健次郎>が怒鳴りながら近づいて来た。
「コラーー、何をしとるか貴様!」
「ちゃんとやりましたよ!?」
「ちゃんとやったらレーザーなんて出る筈無いだろうが!!」
「出たんですから、しょうがないでしょ!?」
「1ポイントで、あんな魔法が出るか!!」
同化していたカードが出てきた瞬間に奪われた。
まだ授業が続いているので叱りつつもポイントを補充する為に、教員が持つゴールドカードを近づけるが動きが止まる。
それもその筈で浮き出た数字が最初に入れられた数から、1ポイントしか減っていなかったからだ。
「……確かに1ポイントしか使っていない」
「だから言ったんですよ」
「じゃぁ、何であんなに太いレーザーが出たんだ?」
「そんな事は俺が聞きたいです」
今度は柊先生に間近で監督をされながら撃たせられる。
結果は先程と同じく、1ポイントの魔法であるにも拘らず太いレーザーが発射された。
今度は空に撃ったので地面が抉られる事は無かったのが唯一の変化だ。
カードを改めて確認するも減ったポイントは1。
これは自分一人ではどうしようもないと判断した柊先生は、しばらく魔法の授業は見学だけにしろと言って来た。
俺も出力を調節出来ない魔法は迷惑以外の何者でもないので素直に従う。
それから1週間ぐらい後に、放課後の校庭に呼び出された。
到着してみると、そこには校長に加え柊先生やら見覚えがあったり無かったりする教師達が並んでいる。
話を聞いてみれば先生方と協議した結果、魔力を抑制する腕輪を作ったから使ってみろと言われた。
「ふはは、これがあればお前は何の問題も無く魔法を使える筈だ、精々全力で撃って見ろ!!」
渡されたシンプルな腕輪を付け、徹夜明けらしい妙なテンションの柊先生が言うままに全力で魔法を撃つ。
使う魔法は初日の物と同じ『光の矢』を選択した。
「光の矢!!」
この時、この場に居る全員が同じ時間の遅さを感じただろう。
技の名前を言った瞬間に、手首から聞こえた物が壊れる音。
スローになった世界で視線を落とせば、真っ二つになった腕輪がゆっくりと落ちていく。
そして放たれた『光の矢』は前よりも圧倒的に大きく、撃った本人から見れば光の壁としか感じない程の太さを記録する。
地面が抉る音に隠れて、柊先生が徹夜までした結果が一瞬で壊れてしまったショックで倒れる音がこっそりと聞こえた。
世界の時間が戻ってきた頃に慌てて魔法を中断。
やはり駄目かと落ち込んだ俺の後ろでは、教師達が騒がしく倒れた先生を介抱していた。
「申し訳ないけど、魔法を使うのはもう少し待って貰えないかしら?」
気を取り直した校長が、そんな事を言ってくる。
自体を重く見て教師全員の力を使い、もっと丈夫な物を新しく作るからそれを待ってほしいとの事だ。
承諾するしかないので素直に頷き、今日は解散となった。
それから更に数日、理由を知っているクラスメートからはサボれて良いな等と冗談交じりに冷やかされる毎日が続く。
決して虐めと言う訳ではなく、単にコミュニケーションの一旦として話してくるので陰湿な雰囲気は一切無い。
クラスメートとの交流が深まり、一番の収穫は<柊 愛花>を始めとしたヒロイン達との友好も深められた事だ。
愛花に至っては父親の技術不足の所為で魔法が使えない状況にあると知っていて、最初は申し訳なさそうに話しかけてきていた。
しかし、気にしていない感じで話していると付き添いで勝手に付いて来た久美と深千夜も、態度に好感を持ってくれたらしく気軽に声を掛けて来る様になる。
これで突然話しかけても警戒されない程度の友好は結べた。
しかし、初めて犯す時は1人から試して行きたい。
何人もの相手をするのは、だいぶ後にする予定だ。
魔法の実技のみを見学する日も過ぎ去り、やっと魔法制御の腕輪が完成したと連絡を受ける。
前に地面を抉った場所へ行けば、そこには目の下に隈を浮き上がらせた校長と教員達が待っていた。
渡された腕輪を身に付けて、今度は抑え気味に再び試し撃ちをしてみる。
結果は何の問題も無く、他のクラスメートと同程度の魔法が放たれた。
教員達は一様に安心をした様子で、自分達の仕事を称え合っている。
この場で何度か魔法を放ち、腕輪の強度は問題も無いと判断をされて校長直々に実技の参加を認められた。
今まで望まずにサボっていた分を取り返さないといけない為、自主練するポイントを要請したら簡単に意見が通る。
別れ際に校長から腕輪があっても全力で撃たない様にと、釘を刺された以外はどこで自主練をしても良いと言われた。
地面を抉らない事が最低条件だったが……
兎にも角にも100ポイントほど貰ったので、実技に参加できなかった時の暇を持て余して調べていた魔法をいくつか入れてみた。
記念すべき初魔法は『魔法の猫騙し(マジック・ドッキリ)』
この魔法は両手を叩き合わせる事で相手を驚かせ、思考を一時的に停止させる物。
その時間は長くても3秒ほどであるので、単純な悪戯用としてしか使い道は無かった。
しかし、極太レーザーを出した俺が使えば、効果は長く続くと思われる。
腕輪は制御を目的とした物で、制限を掛ける物ではない。
たとえば、通常は1ポイントの魔法を使えば1ポイントの威力が在る魔法が放たれる。
一方、俺が使えば何故か1ポイントの魔法が100ポイント、下手をすれば1000ポイントの威力になってしまう。
その威力をコントロール出来る様にする為の腕輪なので、これを付けたからと言って魔法の威力や効果が落ちてしまう事は無い。
これは教師達の目の前で検証済み。
要は一定の量が絶えず流れ出る水を、蛇口でコントロール出来る様になっただけなのだ。
そして最初の実験体は、無防備に一人歩いていた深千夜。
マジック・ドッキリは目的の人物へ音が届いていれば良いと本に書いてあったので、後ろ距離を詰めて手を叩く。
「っ!?」
本の通り、音がなった拍子に体を強張らせて歩みが止まった。
いつまで思考が停止するか予想が付かなかったので腕時計のストップウォッチを使い、時間を測りながら遠目で観察するだけに留める。
20倍程の威力で試したが、ほぼ1分程度で動き出した。
キョロキョロしている深千夜に、見つかる前に物影へと隠れる。
歩き出したのを見計らい、またもや同じ威力で魔法を使う。
「ひっ!!」
今度は素早く近づいてスカートを捲り、尻を30秒ほど揉んで物陰へ戻る。
そして、効果が消えると先程と同じく辺りを見回していたものの、尻を気にしている様子は無かった。
この後も何度か試してみて分かった事がある。
それは『思考が停止している間は触られても分からない』と言う事だ。
胸は小さく上下しているから呼吸こそ止まっていないが、その他の刺激に対しては何の反応もしない。
3秒だけでは確認出来ない思わぬ効果が発揮されていた。
これ幸いと、今度は思い切って10分程止まる様に力を込めて手を叩く。
「っ!!??」
何処からか何度も聞こえる音に少し脅えだしていて深千夜も、魔法の効果で自然と体を竦ませてしまった。
動きが止った事を確認して近寄り、目の前に移動をして手を振っても驚いた表情は何も変わらない。
瞬きをしている事から、完全に止った訳でも無い様だ。
まずは胸を揉んでみる。
「…………」
慎ましやかな大きさでも制服と固いブラの下に、しっかりとした柔らかさを感じた。
もう片方の手は下半身へ移動させ、何も履いていない太股のサラサラした手触りを楽しみつつ、スカートの中へ持っていく。
陰毛のゴワゴワした手触りが一切無い下腹部を通り過ぎ、薄いショーツに包まれている性器を触れば胸以上に柔らかな感触が返ってきた。
指を押し込めて探れば簡単に分かる淫核を指で摘み上げても、反応はまったく無い。
目を見開き、驚いた表情で瑞々しい唇が少しだけ開いているのを見ていると、無性にキスをしたくなってきた。
どうせ何をやってもばれないと高を括って、顔をゆっくりと近づける。
唇はプルンとして柔らかく吸い付く上に、化粧の匂いが感じられない深千夜本来の匂いを至近距離で感じられた。
顔を左右に動かしたりしてから舌を挿し入れ、頬の裏を始めとした口内を思う存分に舐め回して行き、硬い歯を潜って深千夜の舌を弄ぶ。
軟体動物の様に絡ませると、表面のザラザラした部分を摺り合わせる。
より深く口内を味わう為に深千夜の頭を抱え込み、顔を斜めにしてお互いの口を隙間無くカッチリと合わせた。
蹂躙されながらも自身の口内に留まっていた深千夜の舌を、力尽くで引き摺り出し弄ぶ。
お互いの唾液が交換されて、溢れた物が口の端を流れていった。
「…………」
顔を離せば、細く繋がっていた唾液の橋が切れる。
思考が完全に止っている所為で抉じ開けられた口は開いたままで、蹂躙されていた舌は食み出していた。
性欲を発散するには丁度良いと思い、深千夜の足を曲げさせて膝立ちの姿勢に動かす。
今までの好き勝手な行いで陰茎は痛い程に硬くなっており、早く開放しろと訴えかけて来る様だ。
その要望に答えてチャックから解放して深千夜の頭を股間の位置まで下げ、興奮をこれでもかと表した男の象徴を目の前に持って来られても、口以外の驚いた表情から変わらない。
ここまで反応がないと、簡易的に時間を止めている様な感覚に陥ってしまいそうだ。
腹まで反り返った陰茎の根元を支え、開いたままの口へ挿入していく。
露出していた亀頭に初めて触れる女の、しかも美少女と言える程に可愛い女の唇へ触れた瞬間に射精をしてしまった。
「うっ!?」
「…………」
前世から続く童貞には刺激が強過ぎた。
我慢して粘度が高まった精液が断続的に、処女の口内へと射出されていく。
不意に訪れた絶頂に流されるまま、無意識に手で頭を押さえ込んで喉元へ深く差し込んでしまった。
「ごふっ!」
「うっく!?」
止っている思考でも、体に無理が掛かる行いには反応が現われた。
咳き込む声を聞き、慌てて視線を下げれば陰茎を咥えこんで精液を駄々漏れにしている姿が映る。
パッと見は中学生にも見える深千夜が、匂い経つ雄の粘液を口から逆流させているのは興奮する物があった。
時間も無いが、その危険以上に未だ硬度を保つ陰茎から送られてくる口内の性感に抗えそうも無い。
頭を押さえていた手を、ゆっくりと前後に動かし始める。
「…………」
食み出している舌が辛うじてフェラチオの体を成してはいるが、吸い付く動きや積極的な動きが無い分、興奮の度合いは低い。
陰茎の硬さこそ保ったままでも、一度射精した所為で冷静に思考が回る。
とりあえず顎の中央の舌の真下を指で押し込み、口内の圧迫を増加させて見たものの余り変わらない。
しないよりはマシと言う程度で亀頭に感じていた感触が心成しか強くなり、自然と性感も少しだけ増してきた。
フェラの最大の快感ポイントである舌の動きと吸い込みは無いが、もう一度射精をするだけは出来そうだ。
顎と頭を固定したままで、腰の動きを加速させていく。
精液が溜まった口内を、ぐちゅぐちゅと音をさせながら掻き混ぜる。
時間も差し迫っている事もあり、亀頭とその裏を重点的に上顎と舌で扱かせて強い刺激を生み出していく。
少し腰を横に動かした拍子に、歯の裏側へ接触してしまう。
高まっていた快感は硬い感触の後押しをされ、一気に開放させた。
「うくぅ!」
ピストン運動で漏れ出していた口内の精液は、直ぐに新たな物が送り込まれていく。
思考が停止している深千夜の体は、飲むという行動は起こさずとも少なからず体内の奥深くへ入って行った。
2度の射精でとりあえずは満足し、後片付けに入る。
何をされたか分からなくても、痕跡を残せばそれだけ警戒されてしまう。
一人で居る時に起こった不可解な現象ならば、用心して他人と行動をする様になってしまうかもしれない。
『そんな事が起こる筈が無い』と言う思い込みの油断は、これからも持っていて貰った方が楽だろう。
口内の掃除をするのは流石に不可能だが、外に漏れ出た物と制服に垂れた分は時間ギリギリまで排除を試みた。
制限時間まで30秒程の余裕を持たせていたタイマーが鳴った腕時計を止め、即座に物陰へと避難する。
「げほっ、ごほっ!?」
深千夜は意識が戻った途端に激しく咳き込んだ。
始末出来なかった精液が、喉に違和感を出したのだろう。
頻りに口元を気にしながらも、周りを見渡している。
しかし、いくら見ようとも誰も居ない廊下が広がっているだけだ。
深千夜にとっては歩いていたら突然音が鳴って、びっくりしたと思ったら喉に異変を感じると思っている事だろう。
喉の違和感で涙目になっていたが要因が見当たらず、諦めて目的地へと歩き出した。
後姿を見送り、人の気配がしない踊り場で性欲も発散されて満足げに一息付く。
とりあえず持っている特殊な能力については確信を持てた。
やはり前以て予想していた通りに、1ポイント分の魔法でも威力や効果をさせる事が出来る様だ。
腕輪の効果で増幅量が思い通りになり、しかも細かく調節出来る。
後は1つの魔法で、どれだけ効率良く犯せるのかが鍵になってくる筈だ。
それにしても今回使った『魔法の猫騙し(マジック・ドッキリ)』は、フェラチオをさせるのにはあまり使えないと思う。
何よりも相手から反応が返ってこない事が最大の難点だ。
性器を犯すなら使えるだろうが、今はその時ではない。
出来るなら自分が最も好きなシチュエーションで犯したい物だ。
使う時が来るまで、カードから消しておこう。
思考が停止してしまい人形さながらに犯す事が出来ても、それなら最初から人形化した方が指示を出せる分は使い勝手は良い。
ともあれ教師に自主練をすると言う名目でポイントを他の人よりも多く貰ってる以上は、お披露目用の魔法が必要だが、それは授業で習った物を使えば良いだろう。
最大の目的であるエロへ転用出来る魔法は、例え無駄と思える物でも試していく価値はある。
マジック・ドッキリ自体も元はジョーク魔法とも言える物だった。
効力が長くなったり威力が上がったりすれば化けそうな魔法を調べておこうと思った時に、ある考えが頭を過ぎった。
ポイントを注ぎ込めば、他の人物でも思考を停止させる時間を増加させられるかもしれない可能性だ。
しかし、自分では特殊な効果で事実を確認出来ない。
かと言って、クラスメートに試して貰おうとしても、魔法に関してド素人である為に正確な判断は出来る筈もなさそうだ。
仕方が無く、ポイントを補充して貰うついでに柊先生に聞いてみる事にした。
「先生、質問があるんですけど良いですか?」
「何だ?」
「魔法の本を漁ってたら、ジョーク魔法と言うのがあったんですけど」
「あぁ、あの本か……」
ジョーク魔法の本と聞いた途端に、渋い顔になってしまった。
何か苦い思い出でもあるのだろうか?
「それに載ってる魔法は、ポイントを注ぎ込めば効果が伸びたりするんですか?」
「うむ、ポイントを込める魔法によるな」
俺のカードへポイントの補充を終わらせると、体を向けて説明を始めた。
「魔法の本には、大きく分けて2種類の魔法が載っている」
「2種類ですか?」
「そうだ、いくらポイントを込めようと何も増加しない物と、込める事によって威力や効果が増えるように作られた物だ」
「そうなんですか」
「だいたいジョーク魔法がポイントを込めた分だけ、いつまでも続いてたら迷惑なだけだろう」
眉間に深い皺を入れて睨み付けて来る。
余程、嫌な事があったのか……
「そ、そうですね」
「だから、当たっても怪我で済む程度の魔法とか防御や移動用の魔法ぐらいしか、威力や効果を増加させられる物は載ってないんだよ」
「へぇ、初めて知りましたよ」
「だが、お前は攻撃用やジョーク魔法は絶対に使うなよ、何が起こるか分からんからな!」
その注意は既に遅いし、守る気も無い。
学校に通い続ける為には、そうも言ってられないが……
「分かってますよ」
「なら良いがな」
「こうなったら俺の特性を生かして防御魔法に特化してみますよ」
「お前の特性を考えるなら良い判断かもな」
「一人で不落の城壁を目指して見ましょうか」
「まぁ、頑張れ」
面接での凝り性的な第一印象が伝えられているのか、意外にあっさりとした回答を貰った。
用が終わって教室に戻った俺は何食わぬ顔で愛花を始め、深千夜とも普通に会話を楽しみながら魔法の実技を消化していく。
威力を加減出来なかったと知っている担当した教師は、へっぴり腰で魔法を使わせてきたのはクラスで笑いを生んだのは良い思い出だ。
比較的平和な学校の風景は、深千夜への行いが知られない限り続いていくだろう。
クラスメートと笑い合いながらも次に犯す目標を視界の端に入れて、今後の算段を立てていく。
精神を操ろうか、時間を止めようか、それとも何か生物を召喚して嬲ろうかと色々な案が浮かんでは消える。
最優先の条件は如何に俺が快楽を得る事が出来るかが一番大事だ。
そんなピンク色の考えを悟られない様に、これから学校生活が本格的に始まる。
続く
それを聞かされた生徒達は、主に教師の頭の中を心配している雰囲気が漂う。
教師も生暖かい視線には慣れているらしく、論より証拠と実際に魔法を幾つか使ってみせた。
手品では不可能な非現実の現象が目の前で繰り広げられては、流石に信じざるおえない。
教室の中は俄かに熱を帯び、魔法という未知の力に惹かれていった。
しかし、そこへ水を指す様に忠告をしてきた担任の教師。
厳しい視線をしながら、魔法の危険性を説いていく。
「今使った魔法が人に向けられてしまったら、その人は重症どころの話ではないだろう」
この一言で熱は冷めていく。
ある者は無残な結果を想像して青ざめ、ある者は自分を被害者と当て嵌めて震える。
それでもフォローを忘れない教師は、意外に優秀な教員なのかもしれない。
「まっ、どうせ学校でしか使えないし、こんな事になるのは滅多に無いけどな!」
その後は手品の様な軽い魔法を披露して、冷え切っていた教室の雰囲気は元に戻った。
最初に魔法の危険性を十分に教え、未知の物に挑戦する楽しさも体験させる。
釘を刺す事自体は毎年行われる筈でも、これほどはっきりとした効果を目にすれば教師としても面白いだろう。
何せ自分の一言で全員の顔色が、変化をするのだから。
それから配られたカードを見つめる生徒達の目は、例に漏れず輝いていた。
この日は魔法と言う存在の暴露、簡単な注意事項と教科書の受け取りで終わる。
最後に卒業生で無い限りは家族にすら内緒にした方が良いと言われて、不思議そうな顔をした生徒が居たので理由を言う教師。
「魔法は学校でしか使えないから、家で言っても証明する事は出来ない」
今度は家族が君達の頭を心配する事になるぞと続けられ、最初に教師の頭を疑った生徒達は顔を赤くさせてしまった。
それを見届けた教師は満足そうに注意事項を絶対見守る様にと念を押し、教室を出て行く。
お目付け役が居なくなり、騒がしくなってきた教室を何気なく見回してみれば見覚えのある顔が何人か居た。
<柊 愛花>を始め、<三国 久美>と<乾 深千夜>のヒロイン3人衆が居る事から、原作のクラスになった様だ。
漫画ではなく実物を見ると、やはりヒロインであると納得できる可愛さがあった。
同じクラスなら大した労力も無く、お近付きになれる筈。
それ以前に目的の為に魔法を使いこなす事が先決だが、使用するにはポイントが必要だ。
残りのポイントを確認する方法は教わったものの、実際に見てみると数字は0。
とりあえず魔法を使えなければ話にならない。
友達を作ろうと話しかけてくるクラスメイトを適当に捌きながら帰路に着く。
次の日からは、行き成り魔法の授業があった。
担当教師は<柊 愛花>の父親<柊 健次郎>だ。
「えぇ、今日から魔法を使う事になるが、最初でもあるから細心の注意を払って置くように!」
「は~い」
クラス全員の返事を聞くと、生徒のカードへポイントを補給していく。
今回使うのは消費するポイントが1で、何かに当たっても霧散する安全な物だ。
カードを手に融合させてから拳銃の形にして、人差し指から光の玉を出す超初級魔法。
的には、魔力を感知すると光って知らせる魔法が掛けられていると言っていた。
「とりあえず魔法を使う事に慣れるのが目的だから、3人づつ好きな様に撃って見ろ!」
顔も覚えていない3人が前に出て技名を叫びながら魔法を使うと、他の生徒も後ろへ並んで順番を待つ。
例に漏れず俺も並び、いよいよ自分の番が回ってきた。
憧れだった魔法、俺の性欲の為には初っ端で失敗する訳には行かない。
事前に教わった通りに指の先から出される光の玉をイメージして、魔法が放たれる切欠である技の名前を叫んだ。
「光の矢!」
そして発射されたのは輝く一陣の矢……では無く、身の丈以上のレーザー。
腕は肩から一直線に延ばされた状態であるにも拘らず、太すぎる魔法は地面を深く削り、遥か遠くにある森林を直撃した。
直ぐに消えたお陰で、幸いにも被害は地面と少々の樹木だけで済んだ様に見える。
あまりにもイメージとは違う魔法に、俺を含めその場に居た全員が唖然としてしまう。
いち早く正気に戻った<柊 健次郎>が怒鳴りながら近づいて来た。
「コラーー、何をしとるか貴様!」
「ちゃんとやりましたよ!?」
「ちゃんとやったらレーザーなんて出る筈無いだろうが!!」
「出たんですから、しょうがないでしょ!?」
「1ポイントで、あんな魔法が出るか!!」
同化していたカードが出てきた瞬間に奪われた。
まだ授業が続いているので叱りつつもポイントを補充する為に、教員が持つゴールドカードを近づけるが動きが止まる。
それもその筈で浮き出た数字が最初に入れられた数から、1ポイントしか減っていなかったからだ。
「……確かに1ポイントしか使っていない」
「だから言ったんですよ」
「じゃぁ、何であんなに太いレーザーが出たんだ?」
「そんな事は俺が聞きたいです」
今度は柊先生に間近で監督をされながら撃たせられる。
結果は先程と同じく、1ポイントの魔法であるにも拘らず太いレーザーが発射された。
今度は空に撃ったので地面が抉られる事は無かったのが唯一の変化だ。
カードを改めて確認するも減ったポイントは1。
これは自分一人ではどうしようもないと判断した柊先生は、しばらく魔法の授業は見学だけにしろと言って来た。
俺も出力を調節出来ない魔法は迷惑以外の何者でもないので素直に従う。
それから1週間ぐらい後に、放課後の校庭に呼び出された。
到着してみると、そこには校長に加え柊先生やら見覚えがあったり無かったりする教師達が並んでいる。
話を聞いてみれば先生方と協議した結果、魔力を抑制する腕輪を作ったから使ってみろと言われた。
「ふはは、これがあればお前は何の問題も無く魔法を使える筈だ、精々全力で撃って見ろ!!」
渡されたシンプルな腕輪を付け、徹夜明けらしい妙なテンションの柊先生が言うままに全力で魔法を撃つ。
使う魔法は初日の物と同じ『光の矢』を選択した。
「光の矢!!」
この時、この場に居る全員が同じ時間の遅さを感じただろう。
技の名前を言った瞬間に、手首から聞こえた物が壊れる音。
スローになった世界で視線を落とせば、真っ二つになった腕輪がゆっくりと落ちていく。
そして放たれた『光の矢』は前よりも圧倒的に大きく、撃った本人から見れば光の壁としか感じない程の太さを記録する。
地面が抉る音に隠れて、柊先生が徹夜までした結果が一瞬で壊れてしまったショックで倒れる音がこっそりと聞こえた。
世界の時間が戻ってきた頃に慌てて魔法を中断。
やはり駄目かと落ち込んだ俺の後ろでは、教師達が騒がしく倒れた先生を介抱していた。
「申し訳ないけど、魔法を使うのはもう少し待って貰えないかしら?」
気を取り直した校長が、そんな事を言ってくる。
自体を重く見て教師全員の力を使い、もっと丈夫な物を新しく作るからそれを待ってほしいとの事だ。
承諾するしかないので素直に頷き、今日は解散となった。
それから更に数日、理由を知っているクラスメートからはサボれて良いな等と冗談交じりに冷やかされる毎日が続く。
決して虐めと言う訳ではなく、単にコミュニケーションの一旦として話してくるので陰湿な雰囲気は一切無い。
クラスメートとの交流が深まり、一番の収穫は<柊 愛花>を始めとしたヒロイン達との友好も深められた事だ。
愛花に至っては父親の技術不足の所為で魔法が使えない状況にあると知っていて、最初は申し訳なさそうに話しかけてきていた。
しかし、気にしていない感じで話していると付き添いで勝手に付いて来た久美と深千夜も、態度に好感を持ってくれたらしく気軽に声を掛けて来る様になる。
これで突然話しかけても警戒されない程度の友好は結べた。
しかし、初めて犯す時は1人から試して行きたい。
何人もの相手をするのは、だいぶ後にする予定だ。
魔法の実技のみを見学する日も過ぎ去り、やっと魔法制御の腕輪が完成したと連絡を受ける。
前に地面を抉った場所へ行けば、そこには目の下に隈を浮き上がらせた校長と教員達が待っていた。
渡された腕輪を身に付けて、今度は抑え気味に再び試し撃ちをしてみる。
結果は何の問題も無く、他のクラスメートと同程度の魔法が放たれた。
教員達は一様に安心をした様子で、自分達の仕事を称え合っている。
この場で何度か魔法を放ち、腕輪の強度は問題も無いと判断をされて校長直々に実技の参加を認められた。
今まで望まずにサボっていた分を取り返さないといけない為、自主練するポイントを要請したら簡単に意見が通る。
別れ際に校長から腕輪があっても全力で撃たない様にと、釘を刺された以外はどこで自主練をしても良いと言われた。
地面を抉らない事が最低条件だったが……
兎にも角にも100ポイントほど貰ったので、実技に参加できなかった時の暇を持て余して調べていた魔法をいくつか入れてみた。
記念すべき初魔法は『魔法の猫騙し(マジック・ドッキリ)』
この魔法は両手を叩き合わせる事で相手を驚かせ、思考を一時的に停止させる物。
その時間は長くても3秒ほどであるので、単純な悪戯用としてしか使い道は無かった。
しかし、極太レーザーを出した俺が使えば、効果は長く続くと思われる。
腕輪は制御を目的とした物で、制限を掛ける物ではない。
たとえば、通常は1ポイントの魔法を使えば1ポイントの威力が在る魔法が放たれる。
一方、俺が使えば何故か1ポイントの魔法が100ポイント、下手をすれば1000ポイントの威力になってしまう。
その威力をコントロール出来る様にする為の腕輪なので、これを付けたからと言って魔法の威力や効果が落ちてしまう事は無い。
これは教師達の目の前で検証済み。
要は一定の量が絶えず流れ出る水を、蛇口でコントロール出来る様になっただけなのだ。
そして最初の実験体は、無防備に一人歩いていた深千夜。
マジック・ドッキリは目的の人物へ音が届いていれば良いと本に書いてあったので、後ろ距離を詰めて手を叩く。
「っ!?」
本の通り、音がなった拍子に体を強張らせて歩みが止まった。
いつまで思考が停止するか予想が付かなかったので腕時計のストップウォッチを使い、時間を測りながら遠目で観察するだけに留める。
20倍程の威力で試したが、ほぼ1分程度で動き出した。
キョロキョロしている深千夜に、見つかる前に物影へと隠れる。
歩き出したのを見計らい、またもや同じ威力で魔法を使う。
「ひっ!!」
今度は素早く近づいてスカートを捲り、尻を30秒ほど揉んで物陰へ戻る。
そして、効果が消えると先程と同じく辺りを見回していたものの、尻を気にしている様子は無かった。
この後も何度か試してみて分かった事がある。
それは『思考が停止している間は触られても分からない』と言う事だ。
胸は小さく上下しているから呼吸こそ止まっていないが、その他の刺激に対しては何の反応もしない。
3秒だけでは確認出来ない思わぬ効果が発揮されていた。
これ幸いと、今度は思い切って10分程止まる様に力を込めて手を叩く。
「っ!!??」
何処からか何度も聞こえる音に少し脅えだしていて深千夜も、魔法の効果で自然と体を竦ませてしまった。
動きが止った事を確認して近寄り、目の前に移動をして手を振っても驚いた表情は何も変わらない。
瞬きをしている事から、完全に止った訳でも無い様だ。
まずは胸を揉んでみる。
「…………」
慎ましやかな大きさでも制服と固いブラの下に、しっかりとした柔らかさを感じた。
もう片方の手は下半身へ移動させ、何も履いていない太股のサラサラした手触りを楽しみつつ、スカートの中へ持っていく。
陰毛のゴワゴワした手触りが一切無い下腹部を通り過ぎ、薄いショーツに包まれている性器を触れば胸以上に柔らかな感触が返ってきた。
指を押し込めて探れば簡単に分かる淫核を指で摘み上げても、反応はまったく無い。
目を見開き、驚いた表情で瑞々しい唇が少しだけ開いているのを見ていると、無性にキスをしたくなってきた。
どうせ何をやってもばれないと高を括って、顔をゆっくりと近づける。
唇はプルンとして柔らかく吸い付く上に、化粧の匂いが感じられない深千夜本来の匂いを至近距離で感じられた。
顔を左右に動かしたりしてから舌を挿し入れ、頬の裏を始めとした口内を思う存分に舐め回して行き、硬い歯を潜って深千夜の舌を弄ぶ。
軟体動物の様に絡ませると、表面のザラザラした部分を摺り合わせる。
より深く口内を味わう為に深千夜の頭を抱え込み、顔を斜めにしてお互いの口を隙間無くカッチリと合わせた。
蹂躙されながらも自身の口内に留まっていた深千夜の舌を、力尽くで引き摺り出し弄ぶ。
お互いの唾液が交換されて、溢れた物が口の端を流れていった。
「…………」
顔を離せば、細く繋がっていた唾液の橋が切れる。
思考が完全に止っている所為で抉じ開けられた口は開いたままで、蹂躙されていた舌は食み出していた。
性欲を発散するには丁度良いと思い、深千夜の足を曲げさせて膝立ちの姿勢に動かす。
今までの好き勝手な行いで陰茎は痛い程に硬くなっており、早く開放しろと訴えかけて来る様だ。
その要望に答えてチャックから解放して深千夜の頭を股間の位置まで下げ、興奮をこれでもかと表した男の象徴を目の前に持って来られても、口以外の驚いた表情から変わらない。
ここまで反応がないと、簡易的に時間を止めている様な感覚に陥ってしまいそうだ。
腹まで反り返った陰茎の根元を支え、開いたままの口へ挿入していく。
露出していた亀頭に初めて触れる女の、しかも美少女と言える程に可愛い女の唇へ触れた瞬間に射精をしてしまった。
「うっ!?」
「…………」
前世から続く童貞には刺激が強過ぎた。
我慢して粘度が高まった精液が断続的に、処女の口内へと射出されていく。
不意に訪れた絶頂に流されるまま、無意識に手で頭を押さえ込んで喉元へ深く差し込んでしまった。
「ごふっ!」
「うっく!?」
止っている思考でも、体に無理が掛かる行いには反応が現われた。
咳き込む声を聞き、慌てて視線を下げれば陰茎を咥えこんで精液を駄々漏れにしている姿が映る。
パッと見は中学生にも見える深千夜が、匂い経つ雄の粘液を口から逆流させているのは興奮する物があった。
時間も無いが、その危険以上に未だ硬度を保つ陰茎から送られてくる口内の性感に抗えそうも無い。
頭を押さえていた手を、ゆっくりと前後に動かし始める。
「…………」
食み出している舌が辛うじてフェラチオの体を成してはいるが、吸い付く動きや積極的な動きが無い分、興奮の度合いは低い。
陰茎の硬さこそ保ったままでも、一度射精した所為で冷静に思考が回る。
とりあえず顎の中央の舌の真下を指で押し込み、口内の圧迫を増加させて見たものの余り変わらない。
しないよりはマシと言う程度で亀頭に感じていた感触が心成しか強くなり、自然と性感も少しだけ増してきた。
フェラの最大の快感ポイントである舌の動きと吸い込みは無いが、もう一度射精をするだけは出来そうだ。
顎と頭を固定したままで、腰の動きを加速させていく。
精液が溜まった口内を、ぐちゅぐちゅと音をさせながら掻き混ぜる。
時間も差し迫っている事もあり、亀頭とその裏を重点的に上顎と舌で扱かせて強い刺激を生み出していく。
少し腰を横に動かした拍子に、歯の裏側へ接触してしまう。
高まっていた快感は硬い感触の後押しをされ、一気に開放させた。
「うくぅ!」
ピストン運動で漏れ出していた口内の精液は、直ぐに新たな物が送り込まれていく。
思考が停止している深千夜の体は、飲むという行動は起こさずとも少なからず体内の奥深くへ入って行った。
2度の射精でとりあえずは満足し、後片付けに入る。
何をされたか分からなくても、痕跡を残せばそれだけ警戒されてしまう。
一人で居る時に起こった不可解な現象ならば、用心して他人と行動をする様になってしまうかもしれない。
『そんな事が起こる筈が無い』と言う思い込みの油断は、これからも持っていて貰った方が楽だろう。
口内の掃除をするのは流石に不可能だが、外に漏れ出た物と制服に垂れた分は時間ギリギリまで排除を試みた。
制限時間まで30秒程の余裕を持たせていたタイマーが鳴った腕時計を止め、即座に物陰へと避難する。
「げほっ、ごほっ!?」
深千夜は意識が戻った途端に激しく咳き込んだ。
始末出来なかった精液が、喉に違和感を出したのだろう。
頻りに口元を気にしながらも、周りを見渡している。
しかし、いくら見ようとも誰も居ない廊下が広がっているだけだ。
深千夜にとっては歩いていたら突然音が鳴って、びっくりしたと思ったら喉に異変を感じると思っている事だろう。
喉の違和感で涙目になっていたが要因が見当たらず、諦めて目的地へと歩き出した。
後姿を見送り、人の気配がしない踊り場で性欲も発散されて満足げに一息付く。
とりあえず持っている特殊な能力については確信を持てた。
やはり前以て予想していた通りに、1ポイント分の魔法でも威力や効果をさせる事が出来る様だ。
腕輪の効果で増幅量が思い通りになり、しかも細かく調節出来る。
後は1つの魔法で、どれだけ効率良く犯せるのかが鍵になってくる筈だ。
それにしても今回使った『魔法の猫騙し(マジック・ドッキリ)』は、フェラチオをさせるのにはあまり使えないと思う。
何よりも相手から反応が返ってこない事が最大の難点だ。
性器を犯すなら使えるだろうが、今はその時ではない。
出来るなら自分が最も好きなシチュエーションで犯したい物だ。
使う時が来るまで、カードから消しておこう。
思考が停止してしまい人形さながらに犯す事が出来ても、それなら最初から人形化した方が指示を出せる分は使い勝手は良い。
ともあれ教師に自主練をすると言う名目でポイントを他の人よりも多く貰ってる以上は、お披露目用の魔法が必要だが、それは授業で習った物を使えば良いだろう。
最大の目的であるエロへ転用出来る魔法は、例え無駄と思える物でも試していく価値はある。
マジック・ドッキリ自体も元はジョーク魔法とも言える物だった。
効力が長くなったり威力が上がったりすれば化けそうな魔法を調べておこうと思った時に、ある考えが頭を過ぎった。
ポイントを注ぎ込めば、他の人物でも思考を停止させる時間を増加させられるかもしれない可能性だ。
しかし、自分では特殊な効果で事実を確認出来ない。
かと言って、クラスメートに試して貰おうとしても、魔法に関してド素人である為に正確な判断は出来る筈もなさそうだ。
仕方が無く、ポイントを補充して貰うついでに柊先生に聞いてみる事にした。
「先生、質問があるんですけど良いですか?」
「何だ?」
「魔法の本を漁ってたら、ジョーク魔法と言うのがあったんですけど」
「あぁ、あの本か……」
ジョーク魔法の本と聞いた途端に、渋い顔になってしまった。
何か苦い思い出でもあるのだろうか?
「それに載ってる魔法は、ポイントを注ぎ込めば効果が伸びたりするんですか?」
「うむ、ポイントを込める魔法によるな」
俺のカードへポイントの補充を終わらせると、体を向けて説明を始めた。
「魔法の本には、大きく分けて2種類の魔法が載っている」
「2種類ですか?」
「そうだ、いくらポイントを込めようと何も増加しない物と、込める事によって威力や効果が増えるように作られた物だ」
「そうなんですか」
「だいたいジョーク魔法がポイントを込めた分だけ、いつまでも続いてたら迷惑なだけだろう」
眉間に深い皺を入れて睨み付けて来る。
余程、嫌な事があったのか……
「そ、そうですね」
「だから、当たっても怪我で済む程度の魔法とか防御や移動用の魔法ぐらいしか、威力や効果を増加させられる物は載ってないんだよ」
「へぇ、初めて知りましたよ」
「だが、お前は攻撃用やジョーク魔法は絶対に使うなよ、何が起こるか分からんからな!」
その注意は既に遅いし、守る気も無い。
学校に通い続ける為には、そうも言ってられないが……
「分かってますよ」
「なら良いがな」
「こうなったら俺の特性を生かして防御魔法に特化してみますよ」
「お前の特性を考えるなら良い判断かもな」
「一人で不落の城壁を目指して見ましょうか」
「まぁ、頑張れ」
面接での凝り性的な第一印象が伝えられているのか、意外にあっさりとした回答を貰った。
用が終わって教室に戻った俺は何食わぬ顔で愛花を始め、深千夜とも普通に会話を楽しみながら魔法の実技を消化していく。
威力を加減出来なかったと知っている担当した教師は、へっぴり腰で魔法を使わせてきたのはクラスで笑いを生んだのは良い思い出だ。
比較的平和な学校の風景は、深千夜への行いが知られない限り続いていくだろう。
クラスメートと笑い合いながらも次に犯す目標を視界の端に入れて、今後の算段を立てていく。
精神を操ろうか、時間を止めようか、それとも何か生物を召喚して嬲ろうかと色々な案が浮かんでは消える。
最優先の条件は如何に俺が快楽を得る事が出来るかが一番大事だ。
そんなピンク色の考えを悟られない様に、これから学校生活が本格的に始まる。
続く
M×0の世界でズブリ、プロローグ(エロ無し
享年16歳。
それが前の人生だ。
1人寂しく病院のベッドの上で寝ていると意識が遠くなり、これは死んだなと自覚した途端に3本のローソクが立てられたケーキを前に祝われている状況へ一瞬で変わった。
あまりの事態にパニックで呆然としていると、両親らしき大人の男女2人は火を消す様に促してくる。
止まった思考で言われるがままに息を吹き掛ければ、本格的に誕生日会が始まった。
見える限りは自分を入れて3人しか居ないが、何の変哲も無い温かい家庭の雰囲気が溢れている。
母親からは手作りの服、父親からは幼児向けの玩具を貰い、体に釣られて自然と笑顔で拙い言葉の礼を言った。
その後も特に重大な事件などは起きず、前世の記憶がある分は手間の掛からない素直な子で育っていく。
小学校を無難に卒業し、中学校の卒業を近い内に迎えて進学する高校を択ぼうとした時、両親から進学先に付いて提案をされた。
「高校なら、聖校に入ってみないか?」
「聖校?」
「そう、聖凪山にある私立の聖凪高校だよ」
そんな、いかにも漫画に出てきそうなと考えて思考が止まった。
近場にあると言っても山の名前などには興味の欠片も無い筈なのに、どこか聞き覚えがある。
しかも、最近ではなく遥か過去、具体的には前世での記憶が疼く。
深く思い出していくと、引っかかる事柄があった。
漫画だ。
前世での入院生活では暇を持て余し過ぎて、生きている間に完結した作品は9割以上のストーリーを暗記出来ている自信があった。
生まれ変わり13年程のブランクはあるが、ある程度のストーリーと舞台になった土地の名前、登場人物の名前は今でも覚えている。
そして『聖凪高校』と言えば、最後はプリンの様に胸が揺れて打ち切られたとの印象が強い『M×0』の舞台だった筈。
「それって――」
魔法を学べる学校かと聞こうとして思い止まった。
あの学校は部外者に魔法の事を知られれば、記憶処理されると原作の場面を思い出したのだ。
両親からは魔法の事を一切聞いていないので、ここで言ってしまえば何故知っているのかと聞かれてしまうのは確実。
それに対する答えは『前世で読んだ漫画で知ってました』しかない。
魔法というファンタジー全開な物が存在しているとしても限度がある。
この両親なら息子を疑う様な事は無いと思うも、余計な心配を掛けるのは避けたいし何よりも面倒だ。
「どうしたの?」
突然言い淀んだ事に心配そうな顔で母親が聞いて来た。
どんな世界でも両親の偉大さは変わらないが、やはりそろそろ好き勝手をしたいとも思い始めた頃だ。
その為に心配は仕方ないとしても、疑心を持たれては不都合。
「……それってわざわざ山の上にある私立じゃなくても、近場の公立でも良いんじゃないの?」
遠回しに学費の心配をしている感じで言ってみるが、両親の気持ちは変わらない。
「たぶん、あの高校の方が楽しいと思うぞ」
「お母さん達も聖校に行ってたけど、通って良かったと思ってるわよ?」
「そうなんだ……」
前世では病弱だった所為で妄想の世界には頻繁に浸っていた。
そこへ転がり込んできた非現実の力を行使できる可能性を捨てられる筈も無く、第1志望校として受験する事となる。
しばらくして入学案内書が届き、両親が見つめる中で眺めていくと最後のページは……、白紙だった。
最後のページには『魔法が使えれば、どんな事をしたいか』と言う様な事が書いてある筈だが、聖凪高校の敷地内に入らないとその文面は現われない。
一通り目を通した後に案内書だけでは分からない事を両親に聞いたりして、面接の対策を立てていった。
更に月日が経ち、入試も問題なくクリアして遂に面接の日を迎える。
当たり前だが原作と同じ校舎へ入ってから入学案内書を確認すれば、白紙だったページには例の質問が浮かび上がってきていた。
しっかり見えるという事は俺にも問題無く魔法を使う素質があるらしい。
面接も無難に質問へ答え、最後は『魔法を使えたら』との質問をされる。
正直、今の段階では漠然と使いたいとしか思っていないので、魔法で何かをしたいとは考えていなかった。
とりあえずは無難に、その道を極めたいと凝り性と感じそうな回答をするだけに落ち着く。
面接官を勤めた教師達も、にこやかに頷く程度で残りの質問を聞いて来た後に隣の人間へと視線が移っていった。
特に目立つ事も無く、原作の騒ぎに巻き込まれる事も無く帰宅する。
そして、手元に届いたのが合格通知。
これからの楽しい人生を送る上での絶対条件をクリアした気分は最高の物だった。
少し前まで漠然としていた魔法に対して求める方向性も、今では具体的に決まっている。
それは性欲を発散する事。
思春期を迎えた体は性欲もしっかりと溜め込んでしまう様で、思考はもはや女の事ばかり。
前世では生きる事ですら手一杯だった所為で、初めて感じる性欲には最初は戸惑いを覚えた物だ。
尋常ではない欲求の溜まり具合に危機を感じて初のエロ本を買い、初の自慰を決行した時の快感は素晴らしかった。
自分の手ですら、これほど気持ち良いのなら女の体はどれ程の物かと期待は高まる。
何とかして手っ取り早く経験をしたいと思った時に頭を過ぎったのが、これから学ぶ事になった魔法。
原作を信じるのならば命を掛ける戦闘行為などが無い分、魔法的には平和その物。
特定の場所でしか使えないのも手伝って、争いがあっても喧嘩程度で終わっている。
特に学生の身分であれば、魔法を使う事に精一杯で害を成そうとする相手への対抗手段など考えもしないだろう。
原作を思い出しても防御の魔法を使っている生徒は、主人公だけだった様な気がする。
ともなれば、比較的簡単にエロイ目的を達成できそうだ。
何をするにしても、魔法を使いこなす事が前提だが……
家で自習出来ないので、学校での鍛錬が物を言う。
しかし、成績優秀と認識されてしまっては、色んな所から注目を浴びてしまうので動き難くなる。
出来るだけ平凡な生徒を演じつつ、魔法を高めていかなければならない。
多少不安だが、性欲に塗れた青春を送る為には必要な事だ。
気張って行こう。
次へ
それが前の人生だ。
1人寂しく病院のベッドの上で寝ていると意識が遠くなり、これは死んだなと自覚した途端に3本のローソクが立てられたケーキを前に祝われている状況へ一瞬で変わった。
あまりの事態にパニックで呆然としていると、両親らしき大人の男女2人は火を消す様に促してくる。
止まった思考で言われるがままに息を吹き掛ければ、本格的に誕生日会が始まった。
見える限りは自分を入れて3人しか居ないが、何の変哲も無い温かい家庭の雰囲気が溢れている。
母親からは手作りの服、父親からは幼児向けの玩具を貰い、体に釣られて自然と笑顔で拙い言葉の礼を言った。
その後も特に重大な事件などは起きず、前世の記憶がある分は手間の掛からない素直な子で育っていく。
小学校を無難に卒業し、中学校の卒業を近い内に迎えて進学する高校を択ぼうとした時、両親から進学先に付いて提案をされた。
「高校なら、聖校に入ってみないか?」
「聖校?」
「そう、聖凪山にある私立の聖凪高校だよ」
そんな、いかにも漫画に出てきそうなと考えて思考が止まった。
近場にあると言っても山の名前などには興味の欠片も無い筈なのに、どこか聞き覚えがある。
しかも、最近ではなく遥か過去、具体的には前世での記憶が疼く。
深く思い出していくと、引っかかる事柄があった。
漫画だ。
前世での入院生活では暇を持て余し過ぎて、生きている間に完結した作品は9割以上のストーリーを暗記出来ている自信があった。
生まれ変わり13年程のブランクはあるが、ある程度のストーリーと舞台になった土地の名前、登場人物の名前は今でも覚えている。
そして『聖凪高校』と言えば、最後はプリンの様に胸が揺れて打ち切られたとの印象が強い『M×0』の舞台だった筈。
「それって――」
魔法を学べる学校かと聞こうとして思い止まった。
あの学校は部外者に魔法の事を知られれば、記憶処理されると原作の場面を思い出したのだ。
両親からは魔法の事を一切聞いていないので、ここで言ってしまえば何故知っているのかと聞かれてしまうのは確実。
それに対する答えは『前世で読んだ漫画で知ってました』しかない。
魔法というファンタジー全開な物が存在しているとしても限度がある。
この両親なら息子を疑う様な事は無いと思うも、余計な心配を掛けるのは避けたいし何よりも面倒だ。
「どうしたの?」
突然言い淀んだ事に心配そうな顔で母親が聞いて来た。
どんな世界でも両親の偉大さは変わらないが、やはりそろそろ好き勝手をしたいとも思い始めた頃だ。
その為に心配は仕方ないとしても、疑心を持たれては不都合。
「……それってわざわざ山の上にある私立じゃなくても、近場の公立でも良いんじゃないの?」
遠回しに学費の心配をしている感じで言ってみるが、両親の気持ちは変わらない。
「たぶん、あの高校の方が楽しいと思うぞ」
「お母さん達も聖校に行ってたけど、通って良かったと思ってるわよ?」
「そうなんだ……」
前世では病弱だった所為で妄想の世界には頻繁に浸っていた。
そこへ転がり込んできた非現実の力を行使できる可能性を捨てられる筈も無く、第1志望校として受験する事となる。
しばらくして入学案内書が届き、両親が見つめる中で眺めていくと最後のページは……、白紙だった。
最後のページには『魔法が使えれば、どんな事をしたいか』と言う様な事が書いてある筈だが、聖凪高校の敷地内に入らないとその文面は現われない。
一通り目を通した後に案内書だけでは分からない事を両親に聞いたりして、面接の対策を立てていった。
更に月日が経ち、入試も問題なくクリアして遂に面接の日を迎える。
当たり前だが原作と同じ校舎へ入ってから入学案内書を確認すれば、白紙だったページには例の質問が浮かび上がってきていた。
しっかり見えるという事は俺にも問題無く魔法を使う素質があるらしい。
面接も無難に質問へ答え、最後は『魔法を使えたら』との質問をされる。
正直、今の段階では漠然と使いたいとしか思っていないので、魔法で何かをしたいとは考えていなかった。
とりあえずは無難に、その道を極めたいと凝り性と感じそうな回答をするだけに落ち着く。
面接官を勤めた教師達も、にこやかに頷く程度で残りの質問を聞いて来た後に隣の人間へと視線が移っていった。
特に目立つ事も無く、原作の騒ぎに巻き込まれる事も無く帰宅する。
そして、手元に届いたのが合格通知。
これからの楽しい人生を送る上での絶対条件をクリアした気分は最高の物だった。
少し前まで漠然としていた魔法に対して求める方向性も、今では具体的に決まっている。
それは性欲を発散する事。
思春期を迎えた体は性欲もしっかりと溜め込んでしまう様で、思考はもはや女の事ばかり。
前世では生きる事ですら手一杯だった所為で、初めて感じる性欲には最初は戸惑いを覚えた物だ。
尋常ではない欲求の溜まり具合に危機を感じて初のエロ本を買い、初の自慰を決行した時の快感は素晴らしかった。
自分の手ですら、これほど気持ち良いのなら女の体はどれ程の物かと期待は高まる。
何とかして手っ取り早く経験をしたいと思った時に頭を過ぎったのが、これから学ぶ事になった魔法。
原作を信じるのならば命を掛ける戦闘行為などが無い分、魔法的には平和その物。
特定の場所でしか使えないのも手伝って、争いがあっても喧嘩程度で終わっている。
特に学生の身分であれば、魔法を使う事に精一杯で害を成そうとする相手への対抗手段など考えもしないだろう。
原作を思い出しても防御の魔法を使っている生徒は、主人公だけだった様な気がする。
ともなれば、比較的簡単にエロイ目的を達成できそうだ。
何をするにしても、魔法を使いこなす事が前提だが……
家で自習出来ないので、学校での鍛錬が物を言う。
しかし、成績優秀と認識されてしまっては、色んな所から注目を浴びてしまうので動き難くなる。
出来るだけ平凡な生徒を演じつつ、魔法を高めていかなければならない。
多少不安だが、性欲に塗れた青春を送る為には必要な事だ。
気張って行こう。
次へ
近況報告と色んな製作状況の報告
ドスパラで買った新しいPCが低品質で半年も経っていないのに壊れたので修理に出してましたよ。
一週間ぐらいで帰ってきたのですが、俺の怒りは有頂天!
電源が入らなかったのでスイッチ関連が壊れているのかなとか思っていたら
それに加えてマザーボードにまで不具合があったってよ!
ふ・ざ・け・ん・な☆
おかげでエロ絵は、まったく進みませんでした。
ネタは増えたけど・・・
小説に関しては、ここに連載する用の『M×0』エロ小説は1話の中程まで書けています。
短編の同人の方は導入部分まで出来ていますよ。
あぁ、酷い目にあった。
ドスパラでは二度と買わねぇ・・・
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