ネギまでズブリ その1
その1
白いまどろみの中から引き上げられる感覚が襲う。
決して強制ではなく、まるで微温湯に浸かっているかのように何処か心地良かった。
「うぅ…………」
「っ!?」
寝起き特有の朦朧とした意識の中、開けた視線の先に見慣れない光景が目に入る。
それは、病院でよく見る様な白く清潔感溢れる天井。
ハッキリとしない意識でも、ここは自室ではないと認識出来た。
「ネギ!!」
「……?」
野菜がどうかしたのかと思った瞬間に、身体を揺さぶられる。
捕まれる肩には強く力を込められ、それで居て何故か不安と喜びを感じる手の感触だった。
「痛たた……」
「あっ、ご、御免なさい!」
思わず痛みを声に出すと、子供らしい高い声の持ち主は慌てて手を離した。
未だに明確に見えない視線で、隣に居るらしい人物を見ようと顔を向ける。
「……誰だ?」
「っ!?」
そう言った瞬間、目の前に居る女の子はショックを受けたように息を呑んだ。
「私よ! アンナ・ユーリエウナ・ココロウァよ!」
「……?」
混濁した意識では、名前を言われても思い出せない。
長い間意識が無かったのかと考えが、思考の端で過ぎる。
首を傾げて理解していない雰囲気を察したアンナは、更に顔色が青くなった様にも見えた。
「せ、先生を呼んでくるからジッとしてるのよ!!」
自分だけでは何も出来ないと判断して、慌しく外へ出て行く。
一人残された清潔感溢れる室内に居れば、嫌でも徐々に思考が戻ってきた。
「って言うかここは何処だ? やっぱり病院?」
辺りを見回せば飾られた花や、白と言うか薄いクリーム色の安心できそうな色合いの壁に天井。
ベッドの周りにはナースコールが在り、横には小物を置く様な小さな棚まである。
どう見ても、完全に病院の室内だ。
せめてアンナが戻ってくるまでには何か思い出しておこうと、記憶を辿ろうとすれば返って来るのは頭痛。
我慢出来ない程ではないが、それでも痛いのは変わりない。
襲ってくる鈍痛に耐えていれば、一筋の光が頭の中に走った気がした。
「……あっ、思い出した」
「ネカネお姉ちゃん、早く!」
「ネギッ!」
「余り騒々しくしては駄目ですよ!」
蘇った記憶を認識した途端に、病室の中へ慌しく3人の人物が入ってくる。
先頭を走っていたのはアンナ、後ろには何処か見た事のある女性と白衣を着た老人。
最後のは明らかに医師であるが、『女性は誰だろう』と思った瞬間に『見た』記憶が脳を駆け巡った。
「うぅ!」
「ネギ!?」
「ネギッ!?」
「大丈夫かね!?」
痛みこそ無かったが、思わず頭を抱えればベッドの近くへ駆け寄って来る3人。
心配そうに身体を支えてくれた女性の顔を見れば、自然と名前が湧き上がってきた。
「ネ、ネカネお姉ちゃん……?」
「ネギ! 思い出したの!?」
「わ、私の事は!?」
「……アーニャ」
「ネギ……、良かった」
頭の中に巡ったのは今までの記憶。
正確には身体の持ち主である、ネギ・スプリングフィールドの物だった。
幼い頃から村人に刷り込まれた父への憧れ、世話を焼いてくれたネカネやアーニャ。
後、スタンとか言う、いかにも魔法使いっぽい爺さん。
そして、悪魔に襲われる村に、それを吹き飛ばす父、ナギ・スプリングフィールド。
石化された村人がどうなったかは詳しく知らされず、メルディアナ魔法学校へと入学させられた。
余りに強い父への憧れと、『立派な魔法使い』にさせようとする教育はネギに対して焦りしか与えない。
その結果が禁書の観覧と言う行動に結び付く。
当然、危険として封印されていた物だが、『英雄の息子も英雄』と一部の歪んだ考えを持った人物に一応は言葉だけの警告を飛ばされるが、結果的には見逃されていた。
最初こそアーニャを共だって保管場所へ侵入していたものの、慣れてしまうと一人で勝手に行く様になってしまう。
しかし、どんなに血筋が良くとも所詮は子供。
命に関わる本当に危険な書物を判断出来る訳も無く、何気なく手に取った本を開いた瞬間、ネギの記憶は終わる。
「えぇ~と、何が起こったんだ?」
「ボケネギ、あんた、廊下で倒れてたのよ!」
「えっ?」
アーニャが心底憤慨した様に言うが、それはおかしい。
ネギの記憶が確かなら、禁書が封印されていた場所で発見される筈。
もしかして、管理していた人物が自分へ追求が来るのを避ける為に移動させたのか?
「すまない、少し検査をしたいので退いて貰えるかな?」
「あっ、御免なさい」
「お願いします、先生」
「はいはい、任せなさい」
温厚そうな印象を受ける医師は張り付いていたアーニャを退けると、傍に在った椅子へ座った。
「さて、君の名前は言えるかな?」
「はい、ネギ・スプリングフィールドです」
名前を確認する簡単な問診から始まり、魔法を使った診察まで一通り受けさせられる。
その間はネカネとアーニャの表情は心配そうであっても、安心した雰囲気が漂っていた。
医師の顔は別段深刻な表情になっていない所を見るに、禁書を見た後遺症は無いのか。
ネギの身体に赤の他人の意識が入っている事自体が、大きな問題でもあるが……
「ふむ、とりあえず身体的、魔力的な異常は見られないね」
「本当ですか! 先生!」
「でも、さっき私の事は知らない風な事を言ってましたよ!」
ネカネの喜ぶ声の後に、アーニャが先程の出来事を言うが、医師は落ち着いて答えた。
「今は何の問題も無く名前と顔を一致させられている様だし、一時的な記憶の混乱だろう」
「そうですか……」
本当に心配していたアーニャは、問題ないとの答えに心底安心して身体から力が抜ける。
「心配掛けてご免ね、アーニャ」
「本当よ! 最近まで無理してるって感じだったのに遂に倒れちゃうなんて!」
「ネギ……」
「大丈夫だよ、ネカネお姉ちゃん」
今まで大人しかったネカネも、張っていた気が抜けた様だった。
自然に出た笑顔で言えば、ぎこちなく笑顔を返してくる。
「本当に良かったわ」
「うん、ご免ね」
「ネギが無事ならそれで良いわよ」
「ありがとう」
そんな様子を少し離れていた所で見ていた医師は、心成しか明るい声で僅かに涙を溜める二人に声を掛けた。
「さっ、お二人さん、目覚めたばかりの患者に無理をさせてはいけないよ」
「はい」
「分かりました」
「また、明日も来れば良いから、今日はもう帰りなさい」
「えぇ、分かりました」
「ネギ、もう無理したら駄目よ!」
「うん、分かったよ、アーニャ」
諭されて帰っていくネカネ達。
再び一人残される事となった俺は、自分の記憶を整理する事とした。
「うぅむ、確か、あの時は――」
思い出すのはネギの過去では無く、魔法等が存在せずに想像の産物であった自分の世界。
そこには『魔法先生 ネギま!』の漫画があり、読んだ事もある。
立ち読み程度であったものの、クラス全員のキャラ作りをシッカリされている事に驚いた。
単行本は買っていないが、原作の流れを追いかけていた記憶がある。
そんな中で就職して、初めての給料を貰った後だったか。
欲しかった物を買い、更に自由に使える小遣いで風俗に行こう思っていた。
護りたくもなかった童貞を捨てられると喜び勇んで、玄関を潜った筈だ。
「……ん?」
なん……だと……
何度思い出そうとしても、『風俗に行った』記憶が……無い!
も、もしかして、脱童貞を果たす前に『ネギま!』の世界に来てしまったのか!?
「うっ、くっそぅ……」
余りにも酷い記憶に、涙と無念の声が漏れ出てしまう。
その悔しさと言ったら天を突き破らんばかり。
すぐ眼の前で消えてしまった夢の何と遠い事か!
しかし、冷静になって考えれば、これは一種の好機かもしれない。
何故なら、少し努力をするだけで犯せそうな人物が近くに2人も居る。
言うまでも無く、ネカネとアーニャ。
あの二人はネギに対しての好感度も高く、繋がりも持っているので最も犯せそうな感じだ。
原作でも麻帆良に行けば、ハーレムになる事は決まっている。
これは迂闊に童貞を捨てなくて正解かと思ったが、それも長くは続かない。
ネギの身体が色んな意味で幼い所為で、明らかに性行為をする身体に出来上がっていないのだ。
犯す為には、せめて前世……と言って良いのか、とにかく前に持っていた大きさは欲しい。
ネットで調べて平均以上はあると喜んだ、あの大きさ。
ズボンの中を確認しても、皮被りの小さな物では勃起するかどうかも怪しかった。
先程は少し努力をと思ったが、そんな暇も惜しい位にこの悔しさを一刻も早く晴らしたいのが正直な気持ち。
慌てるのは失敗の元と知りつつも、麻帆良に行く期日も迫っている事も有るし、焦る気持ちは抑えられない。
取り合えず陰茎は弄って射精できる程度まで成長を促すとして、問題はもう一つあり、それはネカネとアーニャの貞操観念。
大事な弟と言う立ち位置、親しい幼馴染と言う立場があっても流石に身体を差し出す事は無いだろう。
いくら親しい間柄でも、性欲処理なんて今の状態では出来る筈も無い。
それ以前にネカネもアーニャも、そういう性格ではない筈だ。
ならば、魔法を使えば良いだろうと思うが、これも出来そうも無い。
人目の付かない所で魔法を使っても、魔力の残留で使用者が誰かがすぐに分かってしまう。
確か原作ではネギがエヴァンジェリンと戦う前に、血を吸われた生徒の首筋から誰が襲ったのかを判断していた記憶がある。
その事を考えれば魔法を使って力尽くで意志を操るのは無謀だ。
洗脳等してしまえば、いくら『英雄の息子』と言う肩書きがあっても処罰の対象になってしまう。
しかし、気であっても持続性に疑問が生じる。
イメージ的に、一時的な強化しか出来ないと思ってしまっているのだ。
そこで必要になってくるのが魔力と違い、気とも違う新しい力の開拓。
何か無いかと唸っていると、心当たりが一つあった。
「生命力……」
漫画等で魔力が無くなった魔法使いが、無理矢理魔法を使おうとする場面が稀にある。
大抵は最後の敵に放たれる訳だが、その時に仲間が『止めろ、それ以上はお前の命が消えてしまうぞ!』との台詞もセットだろう。
命、言い換えれば生命力とも言える物を、魔力の代わりに魔法を使う代償として払っていると考えられた。
まさに漫画の世界でしか通用しない理論であっても、ここは『ネギま!』と言う漫画の世界。
努力をすれば報われると決まっていると在れば、試さない手は無い。
……で、やりました。
△
出来ました。
流石は血筋と才能溢れるネギの身体と言った所か。
完全に物にする為に何日か掛かったものの、一度糸口を掴んでしまえば後は簡単な物だった。
自分でも驚いてしまう程の魔法的な才能。
人前で試した魔法は風を起こす些細な物であったが、ネカネもアーニャも俺が原因とは気付かない。
思惑通りに魔力の残留も無く、ただ単に自然現象として認識された。
しかし、生命力を使ってしまえば、当然の事ながら命の危険もある。
最初に生命力を魔力の代わりに変換した時は、寿命が削られる感覚を耐え切れずに一週間ほど意識不明になってしまった。
目覚めた時はネカネから涙ながらに説教をされ、アーニャにも激怒されたのは在る意味予想通り。
感覚的に命が削られたままであるのを密かに認識してからは、有り余る魔力を生命力に変える魔法の構築にも挑む。
流石に眠っても回復しないのは想定外。
このままでは例えに出した漫画通りに命と引き換えの魔法になってしまうので、まさに命がけで開発に挑んだ。
そこでも発揮されるのが才能と血筋の良さで、精霊を間に入れない魔法をも大した労力もしないまま完成出来た。
常時発動型の生命力補給魔法。
名前こそ無いが効果は絶大で、有り余る生命力が身体に巡り回った。
常時発動と言っても何も媒体を使わない状態では、いずれ消えてしまうので魔法陣を身体の中に書いて効力を維持している。
マジックアイテムを作っても変換され続けている為に、量が増えて嵩張ってしまう事も考えれば質量も厚さも無い物を使った方が良い。
保管場所も身体と言うか、魂に近い位置にあるので敵から優先的に狙われる事も無いだろう。
常時溢れさせている生命力が勿体無いので、ストックしておく役目の魔法陣を幾つか作っておき、万が一の為に備えておく。
それ以外の魔法も咄嗟に使える様にと、攻撃用や防御用のも作っておいた。
目的に合わせて使おうとすれば適切な魔法陣が出てきて、生命力を代償としながら発動する。
自動で選択される訳でもないのでそこまで便利な物でもないが、即効性は言うまでも無く、威力も詠唱の魔法と比べても遜色は無い。
キーを唱えて使う魔法と威力が同じかそれ以上で、無詠唱以上に早く展開出来るのは脅威だろう。
それにしてもネギの中にあった知識は、父親が精霊魔法を使っている所為で殆ど同じ様な物ばかりで明らかに知識が偏っていた。
攻撃魔法ばかりで防御を怠り、回復魔法は苦手と言って嫌気して、その他は本当に数える程だ。
その上、一番頻繁に使うのは衣類諸共吹き飛ばす武装解除。
魔法陣の知識でさえ本当に流し読みした程度しかなく、ここまで来るのに苦労した物だ。
何にせよ、有り余る魔力を生命力に変換した所為で生気が迸る姿は、アーニャから見れば引く程に生き生きとしているらしい。
活力溢れる姿にネカネは喜んだが、一つの思わぬ副作用もあった。
「…………お帰り、俺の息子よ」
魔力から変換された溢れる生命力は、男の身体の中で一番係わり合いのある陰茎に、目を見張るほどの効果をもたらした。
子供相応に小さかった物が、今では前の人生で慣れ親しんだ大きさになったのだ。
この分だと射精も問題なさそうでもある。
その上、生命力とは性欲とも直結しているらしく、子孫を残そうとする肉体的な欲求が大幅に増えた。
思春期も真っ青の性欲が湧き上がり、困った事にネカネが世話の為に近付いてくる程度でさえ陰茎を大きくしてしまう。
本を読んで倒れてから何週間も経っており、生命力を作り出したお陰である程度は回復できたが、過保護なネカネは未だに介助したがる。
このままでは凶悪の勃起した陰茎を見られて、困った事になってしまう。
――と思った日に、運悪く目撃されてしまった。
「ひっ!」
「ネカネお姉ちゃん!」
「っ!?」
立派に朝立ちしたので処理をしておこうとパジャマのズボンを脱いだ拍子に、ネカネを迎えてしまう。
硬直してしまった視線の先には、世話をする過程で見た事のある小さな、言ってみれば『おちんちん』が少し見ない間に立派な『陰茎』に育っている。
しかも完全に勃起をした状態を見てしまったショックは一瞬の間を置いて、口から悲鳴を出そうとしていた。
「きっ!」
「『いつも通りだから大丈夫!』」
「っ!?」
そして咄嗟に魔法陣をネカネへ刻み込んでしまった。
ここ最近、人知れずに構築や効果の研究で頻繁に弄っていた所為で、パニックになった状態でも問題なく使える程にまで成長している。
驚きで見開かれている眼から魂に直接書かれてしまえば、驚いて隙だらけであった事もあり、抵抗の余地など無い。
『俺の言葉は疑問を挟む事無く全て信用する』と効果を持たせた物を一瞬で構築し、魔法陣として完成させて相手へ刻み付ける。
恐るべきは才能と血筋か……
そして、一種の洗脳状態になったネカネの眼からは光が消えてしまい、呆然と立っている状態に変わった。
「――そ、そうね。いつも通りね」
「うん、そうだよ」
未だに陰茎を凝視しつつも、魔法陣を刻み込まれたネカネは起伏が少なくなった声で呟く様に言う。
何とか乗り切ったが、一度刻んだ魔法陣は物理的に削り取らないと永遠に残るだろう。
基本的に、維持に必要な魔力は普通に生活している時に漏れ出る物を本当に極少量使えば、その人物が生きている限り発動し続ける。
一々供給するのが面倒臭いだろうと、そういう風に作った。
これは魔力でも生命力でも変わらない。
魂を削る事が不可能な以上は、魂が滅びるまでネカネは俺の言葉を信用し続ける事となってしまったと言う事。
生命力で作った魔法陣は感知されなくとも、薄くなった表情と眼を見れば、何か異常がネカネを襲ったのは一目で分かる。
問題が発覚する前に、元の状態へ戻さなければならない。
「ネギ、今日は身体を拭くわよ」
「う、うん、分かった」
そんな考えを余所に、ネカネは好意的に聞けば気分が落ち込んでいると思える声で、来訪した目的を果たす為に近付いてきた。
いつもなら何も無く身体を拭かれているのだが、今は生命力が溢れて性欲も見える形で高まっている。
ネカネの姿を上から下まで舐める様に見つめてしまい、歩き度に微かに揺れる程好い胸に視線を引付けられ、細い腰も見てしまう。
下半身はロングスカートに覆われて見えないものの、チラリと見える足首を見るにストッキングは履いていないかもしれない。
ジロジロと不躾に身体を見られても平然としている姿を前に、興奮が更に大きくなっていく。
性欲に則られた思考をしている時に、眼の前に自分の言いなりに出来る美人が居れば、そこへ向かって発散させるのは必然。
そして元に戻すのは一先ず置いて僅かな罪悪感と共に口からは、子供の純粋な心とは懸け離れた『お願い』をしてしまう。
「ネカネお姉ちゃん」
「何?」
「これを先に鎮めてよ」
「ん~、でも、どうやるかは知らないわよ?」
「大丈夫。俺の言った通りにしてくれれば良いからさ」
「分かったわ」
少し悩んだが、言う通りにすれば良いという言葉を信じて近寄ってきたネカネをベッド脇で待機させる。
寝たきりだった所為で動かし難い身体の向きを変え、正面から向き合った。
動く度にメトロノームの様に揺れる陰茎は、これからの期待によって既にカウパー液を漏らしている。
「まずは先っぽを舌先で舐めて」
「えぇ」
人形の様な雰囲気のままで、指示通りに股間へ跪いて口を開く。
口内から出てくる舌はピンク色で小さく、陰茎を舐める為に使われるとは不幸な事だ。
「うっ!」
「んっ?」
「良いよ。そのまま続けて」
「……」
伸びた舌先は鈴口に触れ、カウパー液を舐め取っていく。
思わず出てしまった呻き声を聞いたネカネが不思議そうに視線を上げたが、気にしない様に言って続けさせる。
前の人生を含めて童貞だった俺には、美人に舐められていると言う光景だけで射精をしてしまいそうになるが、何とか耐えた。
チロチロと本当に鈴口だけを舐めるのは、本当に口淫の知識が無いのか。
「次は凹んでる所まで口の中に入れて」
「分かったわ、……あむ」
「おふぅ!」
「んむ?」
何の躊躇も無く咥えられ、生暖かいネカネの口内に亀頭が消える。
若干、歯が当たってしまうものの、唇は竿を締め付け、所無さ気に彷徨う舌がカリに感じられた。
「そのまま少しずつ頭を前後に動かして出し入れをして」
「んん……」
口を陰茎で塞がれているので返事こそ無いが指示には大人しく従うネカネ。
動き出した頭は長い金髪を揺らして、股間で前後に動き始める。
しかし、咥えて前後に動くだけで、他の動きが疎かになっていた。
「舌は先っぽを刺激し続けてね」
「んむ」
亀頭を口内に入れてから動きが止まっていた舌も、動きを再開させる。
言わなくても自然にジュルジュルと唾液を吸い上げて動くネカネはコツを掴んだのか、徐々にスムーズな物になって来た。
陰茎を刺激してくる舌は凹凸の激しい表面を、文字通り舐める様に這い回る。
カリの凹みから左右へ撫でる様に動き、滲み出続けるカウパー液ごと亀頭を撫でた。
唾液が外に漏れない様に気を付けている所為で、吸い込む力は強くなる。
まるでストローにされた感覚を受けた陰茎は、上がって来た精液が今にも出てしまいそうな程の快感が腰に走る。
「んっ、んっ、んっ……」
「もう少し早くして行って」
「ぅん」
上目遣いで了承の眼差しを送り、要求通りに早く動き出した。
高まっていた性感は、指示通りであっても激しい攻めで絶頂へ上ってしまいそうだ。
暴発させない為に力を入れて我慢しても、張った陰茎は感覚が敏感になって逆に追い詰められる事となった。
「あっ、もう出そう!」
「んっ!」
「吸い込んで、ネカネお姉ちゃん!」
「…………っ!」
そして、強く吸い付かせた陰茎は増えた圧力と、舌が張り付く感触で我慢の限界を超えた。
「うっ!」
「んぶっ!?」
出し入れを続けられた口内で、上下に激しい痙攣を始めた拍子に精液が出されていく。
驚いたネカネは動きが止まってしまい、口の中で射精されるがままになってしまった。
それでも反射的に気管へ入らない様に舌で防ぎつつ、外へも漏らさずに受け止め続ける。
飲む事すら思いつかないのか、頬が徐々に膨らんでいく。
「うっ、うぅふう……」
「…………んっ」
「ネカネお姉ちゃん、漏らさない様に抜いて行って」
「ん」
絶頂の波に身を任せながら、精液を最後まで出し切った。
力の抜けた陰茎に、唇をピッタリと貼り付けたままで頭を引かせる。
ここでも指示通りの動きをするネカネは、陰茎を咥えている所為でひょっとこの様な顔になっていた。
今まで口内に消えていた部分が姿を現すに連れ、唇がカリの形に広げられて亀頭の形に添いながら閉じられる。
結果的に敏感な箇所を刺激されてしまっては、絶頂直後であっても再び陰茎が大きくなりそうになってしまった。
ただでさえ生命力の増加で興奮し易い事もあり、気を付ける必要がありそうだ。
ネカネに視線を降ろせば頬を精液で膨らませ、どうすれば良いのかと光の無い視線で訴えかけてくる。
「そのまま飲める?」
「……んくっ」
問い掛けに頷いた後、眉を顰めつつ喉を鳴らした。
コクコクと音だけ聞いていれば、可愛くジュースを飲んでいる様だが、実際は生臭く苦いらしい精液を飲んでいる。
思ったよりも量が多く僅かに漏れ出てしまったものの、全て胃の中へ流し込んだ。
「口を開けて」
「んぁ」
確認の為に口を開けさせても、栗の花の匂いがする以外は何も無い。
「うん、全部飲んでくれて有難う」
「ネギが言ったんだから当然よ?」
やはり魔法陣を刻んだ所為で微妙に自己の意識が無く、正真正銘人形の様になってしまっている。
このままでは麻帆良に行った後のネカネが、何もしない様になってしまうかもしれない。
明らかにマズイ状況だ。
「それにしても……」
「ん?」
「ファーストキスが、ネギのおちんちんになっちゃったわ」
「うっ!」
眼に光が無く、表情が薄くても言葉だけは語尾にハートマークが付きそうな上機嫌で言う。
辛うじてあった罪悪感は既に消え、ネカネの嬉しそうな顔とは真逆の卑猥な感想を聞いてしまえば、もう一度咥えさせたい欲求も沸き起こってきそうだ。
性欲を解消して、すっきりした所でネカネを元に戻す方法を模索するのだが、言う事を聞くのなら実際に命令をしてしまえば良いと言う結論に辿り着く。
その為には、事前に確認しておかないといけない物があった。
「ネカネお姉ちゃん、さっき身体に何か変な事が無かった?」
「さっき?」
「俺が『いつも通りだから大丈夫』って言った時」
跪いたままで口元の精液を拭いながら少し考えたネカネは、思い当たる節があった様に頷いた。
「えぇ、あの時からネギの言葉が今まで以上に信用出来るって急に思ったわよ? 従わなきゃいけないって」
「じゃぁ、強く言ったお願い以外は聞かなくても良いから、それより前の価値観に戻って」
「でも……」
「急に俺の言う事を妄信する様になったら、色んな人から怪しまれるからさ」
「妄信だなんて……」
「お願い」
「……分かったわ。そこまで言うなら」
寂しそうに呟いたネカネは光の無い眼を閉じた後、すぐに眼を開けて俺に視線を合わせる。
しかし、恥ずかしそうに赤くなって顔を背けてしまった。
「あっ、ネ、ネギったら……」
「どうしたの?」
「戻ったら……、そ、その、おちんちんを咥えた事が急に恥ずかしくなって……」
眼に光が戻ったと思ったら、羞恥心も戻って来た様だ。
言われるがままに大きくなった男性器を咥え、あまつさえ精液を飲み込んだ事実は、処女のネカネにとって羞恥極まりない事。
魔法陣を刻み込まれる前のネカネでは、恥ずかしがるのは当然か。
「誰にも言わないから大丈夫だよ?」
「あ、当たり前よ……」
赤くなりながら両頬に手を当てて恥ずかしそうに言うネカネ。
これ程自然な反応なら、他人には洗脳された事は分からないだろう。
そんな事を考えていると、廊下から軽い足音が聞こえてきた。
その音はこの病室の前で止まり、元気な声と共にアーニャが入ってくる。
「ネギ、今日もリハビリ頑張るわよ!」
「あっ、アーニャ」
「あら、もうそんな時間かしら」
「ネカネお姉ちゃん、後は私に任せて」
「えぇ、お願いね、アーニャ」
付き合いの長いアーニャに、ネカネの異変がバレなければ他人には分かる筈も無い……と思いたい。
「私はもう帰るけど、あんまり無理はさせちゃ駄目よ、アーニャ」
「大丈夫、だいぶ慣れたから!」
「ふふっ、頼りにしてるわよ」
「任せてください!」
いつも通りの元気な声でアーニャも、目覚めた最初の頃は早く良くならせようと無理な運動を押し付けて来た。
しかし、最初に生命力を使った所為で倒れた事を、リハビリを遣り過ぎた為に倒れたと勘違いをして自分を責めてしまう。
目覚めた時は罪悪感も有って過保護気味であったが、今では元に戻りつつある。
それでも、前ほど激しい事をさせようとしないのは成長した証だろう。
アーニャと入れ替わる様に去ったネカネを見送ると、すぐにヤル気が溢れる眼をして振り返った。
「さっ、今日も張り切って行きましょ!」
「もう、意識的に動かなくても大丈夫だと思うんだけど……」
「何言ってるのよ。今まで寝たままだったんだから少しでも運動はしないと!」
「うぅん……」
運動が嫌で唸っているのではなく、新しい女のこの匂いを感じて湧き上がって来た性欲の処理に困って唸る。
ネカネの口で思う存分出した精液もすぐに復活し、アーニャの起伏の乏しい身体を見て興奮してしまったのだ。
実に恐ろしきは溢れ出そうとする生命力か。
既にシーツの下では陰茎が大きくなっており、一刻も早く出させろと訴えてくる。
一度、女の身体で性欲を発散させた事もあって、もはやオナニーでは満足など出来る筈も無い。
眼の前にもう一人の実験体が居れば、手を出さない訳には行かないだろう。
しかし、ネカネと同じ様に魂に魔法陣を刻んでしまっては後で処理に困る。
削れるとは違うが着脱が出来るように、身体から簡単に離れる物へ付けてはどうかと考えた。
一度刻んでしまえば、後はそのままでも良い。
魔法陣は空気中に漂っている魔力を少し使うだけで永続的に維持が出来、他人には魔力を使っているか分からない程度。
これなら刻み込む対象が人であっても、物であっても排除しようとしない限り効果は続く。
それはネギの身体を診察した医師の反応の無さから断言出来る。
魔力を生命力に変換し、溢れた物は魔法陣を使ってストックしてあるが、今ではその数が数百を越えていた。
それ程大量の物が刻まれていても、魔法的に専門家でもある医師が何も異変を感じたと言わない以上、隠匿において何ら問題は無い。
そんな訳で、自由に着脱出来て見えない所に魔法陣を刻む必要がある。
「……アーニャ、このハンカチ持って見てよ」
「えっ、何よ?」
「良いから」
「??」
最早、自分で見ていなくても刻む事が出来る様になった技術でシーツの下に隠しつつ、持っていたハンカチに魔法陣を刻んだ。
とりあえずアーニャ専用に調整したので、他の人間が持っても効果は発動しない。
余程変な事で無ければ基本的に拒否をしないアーニャは、疑問を持ちつつも目論見通りハンカチを手に取った。
「……ただのハンカチじゃない?」
「そうだよ。とりあえず手首にでも巻いといてよ」
「変なネギね……」
そして言われるままにハンカチを手首に巻いて、確認する様に見せてくる。
「これで良いの?」
「うん、良いよ」
「変なネギね。まっ、良いわ。早速リハビリを始めましょう!」
「分かったよ」
気を取り直して張り切るアーニャは、おもむろにベッドへ上ると服を脱ぎだした。
顔は羞恥で赤くなっているが、手を止める事無くワンピースをスルスルと解いていく。
背中のファスナーを下ろし、中からは白く透けるキャミソールに包まれた裸体が出て来た。
魔法陣として刻んだのは誤認の魔法。
身体を動かすリハビリを性行為として認識するようにしてある。
結局は運動をするので、あながち間違いとも言い切れ……るだろう。
腰のリハビリにはなるが……
「んん、なんか恥ずかしいわね」
「リハビリはこんなもんじゃないの?」
「……そうよねぇ」
自分のストリップ紛いの脱衣を間近で見つめられるのは、流石に恥ずかしい様だ。
それでも手は止まらずに、キャミソールすら脱ぎ去りショーツ一枚になった。
膨らみ始めた胸は、ピンク色の乳首を中心に盛り上がっている。
見られている緊張からか、僅かに硬さも増しているようにも見えた。
「……んっ」
熱い視線を感じて僅かに躊躇したものの、意を決してショーツも下ろす。
陰毛の生えていない秘裂は綺麗なスジだけで、少女の美しさを感じた。
少女特有の盛り上がりをしている大陰唇は、穢れ等知らなさそうな印象を受ける。
全体的に女になりつつある身体は子供と大人の中間に位置しており、背徳的な色気があった。
「さて……」
手首に巻いたハンカチ以外は全裸になったアーニャ。
脱いだ服を隣に畳んでからベッドの上で仰向けに寝転がり、足を抱えて身体を丸めた。
「さっ、ネギ、リハビリ始めましょ」
「分かったよ、アーニャ」
所謂、マングリ返しの体勢になったアーニャは、笑顔で言ってくる。
足を抱えられた所為で僅かに開いた秘裂は、呼吸のリズムで開閉をする膣口を晒し、肛門すら見えた。
リハビリを性行為と思わせているが、アーニャにとっての性行為はこの体勢でする物と思っているのか。
意外な価値観を垣間見た気がする。
膝が当たる小さな胸は小さな乳首を頂点としてフルフルと微かに震え、左右から押し寄せられて所為で谷間が出来ていた。
とりあえずは濡らさないと入れられないので、指で弄り始める。
「ちょっ、ネギ!」
「濡らさないとリハビリ出来ないでしょ」
「うっ、そ、ぁう、そうだけど!」
「我慢してよ」
「ひんっ! それなら、もう、ん、もう少し優しく!」
「分かってるって」
「ひゃん!」
触られた事に対して反射的に拒否反応を示した。
しかし、誤認した事実で説得して、半ばアーニャの意見を無視して手を動かす。
両手の人差し指で無毛の秘裂を開き、膣口を更に晒してから弄り回していく。
ひっそりと包皮に護られていた淫核も摘んで捏ね回し、性的な快感を送る。
膝の裏に置かれているアーニャの手は、異性に性器を触られている感覚に震えていたが、ネギに好意を持っている所為で愛撫の効果は眼を見張る程だった。
可愛らしく悲鳴を上げる事が面白く、ついつい淫核を弄る指に力を入れてしまう。
「あぅっ、ちょっ、と、ひゃぅ!」
「もう少し我慢してね」
「んゃ、あっ、だめ、ネッ、ギィ!」
抱えられる内股が痙攣を始め、アーニャ自身の声に切羽詰った物が混じる。
弄られ続ける秘裂は愛液を滝の様に流し、その身に走る快感の度合いを表していた。
そして、膣口に指を軽く挿し入れ、内側から引っ掻くのと同時に淫核を抓る。
「んっ、んんーー!!」
「ぅわ!」
別段止めを挿すつもりも無かった動きであっても、全身に力を入れて口を固く結んだアーニャは、持ち上げられた腰を大きく震わせて絶頂に達してしまった。
噴水の様に潮を噴き、指を咥える膣口は強く締め付ける。
数十秒ほど固まった後、大きな溜息と共に力が抜けていく。
「はぁーー……」
「……大丈夫?」
「……うん、大丈夫」
憎からず思っている異性の手で昇らされた激しい絶頂の余韻で、意識がハッキリしていなさそうだが膝を抱える姿勢は崩していない。
晒され続けている膣口は既に解れており、この分では入れても良さそうだった。
寝たきりだった所為で少しばかり硬い身体を起こし、アーニャに圧し掛かる。
早々にズボンを脱いで曝け出した陰茎を、愛液溢れる秘裂へと合わせた。
「じゃ、入れるよ、アーニャ」
「……う、うん」
自分に掛かる影で余韻から帰って来たアーニャは、自分の性器に合わせられている陰茎を見て驚く。
「えっ、ちょっと、そんなに大きいの入れるの!?」
「アーニャが可愛くてこんなになっちゃったんだよ」
「なっ!」
ネギの身体に似合わない、完全な男性生殖器と言える大きさに顔が青ざめるも、褒め言葉を受けて赤くなってしまう。
しかし、それも一瞬で、すぐに冷静な意識が戻ってきた。
「じゃなくて! そんなの入れたら裂けちゃうわよ!」
「大丈夫だって、将来は赤ちゃんだって出てくるんだから」
「それは将来って話で……、って、人の話も聞きなさい!」
文句はいつまでも続きそうだったので陰茎を膣口に押し付けると、アーニャは焦ったように声を出す。
濡れた愛液の感触を鈴口に受けてしまい、挿入したい欲求が我慢出来ない程に高まっている。
今更、後戻りは出来ないし、しようとも思えない。
そして、言葉だけの拒否を示し続けるアーニャの抵抗を省みず、処女の膣口から受ける抵抗を楽しみながら挿入して行く。
「あっ、あ”あ”ぁ”ぁ”……」
「うぅ、キツイ……」
「んぎぅ!」
前の人生でも平均より大きかった陰茎は、身体の小さなアーニャの膣口をメリメリと広げる。
濁った悲鳴が出てきても亀頭から感じる快感には勝てず、より深い所を目指して腰が勝手に沈んで行く。
処女膜を遅い動きで破る感触すらも快感となり、陰茎の硬さは増してしまった。
それとは逆に膣壁は痛みに耐える為に力を入れた所為で、締め付けを強める。
相対する動きでアーニャには負担を掛けてしまうが、これもリハビリの一緒であるので我慢して貰うしかない。
「ネ……ギィ……っ!」
「あぁ、気持ち良いよ、アーニャ!」
「ひぐうぅ」
そして子宮口に接触するまで差し込んで、動きを止めた。
初めての大きな異物を差し入れられた膣内は、混乱で複雑な動きを陰茎に返してくる。
ネカネの舌とは比べ物にならない程に密着し、奥から外側へ押し出す感覚も返ってきた。
おもむろに顔を下げて見下ろせば、アーニャは額に汗を滲ませ、健気に破瓜の痛みに耐えている。
「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ……」
「……大丈夫?」
「っこの、だ、ぃた、大丈夫な、うっ、訳無いでしょ!」
「ご、ごめん」
「ぁうっ、まだ動かないで!」
怒鳴った声は膣内にまで響いてしまい、アーニャ自身にも痛みを返す。
しかし、入れている方は気持ち良いだけだ。
処女である上に身体が小さい所為で締め付けは申し分無く、ネカネで出していなければ既に射精してしまっていた。
鈴口に感じる子宮口の硬い感触は、子を成す器官としては未熟とも感じる。
物理的に底も浅く、陰茎も三分の一ほどを残して根元まで入り切っていない。
痛みに耐えるアーニャの膣内は強く締め付けを返してくるものの、微妙に受け入れ様としているのか、引き込む動きも感じられた。
細かい変化を断続的に受けている陰茎は、既に精液の再充填を済ませており、すぐにでも精液を出せそうだ。
「ぅぐっ、ふっ、ふうぅ……」
押し寄せてくる快感に耐えていると、反対に痛みを耐えていたアーニャが息を整え終えた。
そして、涙は溜まっていても、意志が萎えていない眼で見つめ返してくる。
「うっ、そろそろ動いても、良いわよ」
「あんまり無理は駄目だよ、アーニャ」
「心配しなくても大丈夫よ。結構痛みも引いて来たし、それに……」
「それに?」
言い淀んだ続きを促せば、全裸を晒した時よりも恥ずかしそうに顔を逸らしながら呟く。
「それに、少し気持ち良くなって来たし……」
「えっ」
「だ、だから、動いても良いって事よ!」
痛みが引くのを待っているだけでも、アーニャの身体は陰茎を入れられている事を快楽として認識し始めた。
普通ならありえないが、元々ネギに対して好意を持っている事が良い方へ働いた結果が出た様だ。
本人はさほど意識していないものの、愛しい相手の性器を受け入れた感覚を好意的に受け取り、性的な快感へと変換する。
「じゃ、動くよ」
「うん、ゆっくりね」
「分かってる」
痛みとは違う意味で潤んだ上目遣いをされては、希望を聞かない訳にも行かない。
その上、動かない事に焦れてしまい、腰を微妙に動かし始めてきていた。
このままでは主導権を奪われてしまいかねず、思い切って要求に応える。
「んっ、うぅ~……」
腰を引いて行くと、無毛の秘裂は色こそ子供の様な無垢な物であっても、形と大きさは立派に大人の姿である陰茎が姿を現す。
キツイ膣口は僅かに外へ引き出され、締め付けの強さを物語っていた。
付着した破瓜の血も愛液で薄くなり始め、殆ど確認出来ない。
そして、亀頭の先端を膣内に残した状態で、一旦動きを止めた。
出された竿の部分は愛液でテラテラと光り、僅かな空気の動きでもひんやりとした変化を感じる。
「今度は入れるよ」
「んっ、良いわよ」
再びアーニャの膣内へ挿入していく。
処女膜の抵抗は無くなり、本人が受け入れる姿勢を持っているお陰で先程よりも圧倒的に挿入し易い。
産毛を濡らす大陰唇は大きく広げられているのにも拘らず、柔軟性を発揮して大きな異物を包み込む。
体格的に強い締め付けは変わらないものの、膣壁が蠢いて奥へと引き込まれる。
些細な変化を示す、膣内の反応が全て陰茎への快感となっていく。
湧き上がってくる精液は最早限界に近く、身体が感じる幼馴染の処女を奪った事実に加え、精神的にもヒロインの一角を犯した実感が押し寄せてきた。
「あっ、あぁ、もう出る!」
「うっ、んう……、うっ……、えっ……?」
アーニャにしてみれば行為自体がリハビリであると言う認識を持っている為に、精液を中に出される事に戸惑いを示した。
いくら幼くとも女の子は精神的に成熟が早いので、当然妊娠するプロセスを知っている。
アーニャの歳で妊娠するのは稀であっても、本能的な恐怖心が沸き上がって来たのかもしれない。
「ひん、ちょっ、激し、いぃ!」
「もう我慢出来ない!」
「な、ひぅん、あっ、中は駄目ぇ!」
絶頂間近で自然と早くなった腰に翻弄されても、拒否の言葉を振り絞った。
しかし、それで収まる程に男の本能は甘くない。
絶頂間近で張りの増したカリが処女の膣壁を削る。
余りにも激しくなった動きで、掻き出される愛液は周囲に飛び散る程だ。
眼の前の少女を孕ませようと猛る陰茎の赴くままに突き入れ、最奥に鈴口を接触させた状態で股間の力を抜いた。
「うぅ!」
「んぁ!? あっ、出てるぅ……」
痙攣する胎内の異物と増え続ける熱い体液の感触で、半ば呆然とするアーニャ。
処女だった狭い膣内で、大人の陰茎が思う存分に種を撒き散らしていく。
そんな状態であっても膝を抱える体勢を崩さないのは、不思議な事でもあった。
身体を突き返してこないのを良い事に、最後の一滴まで子宮口に振り掛ける。
「うぅ……、はぁ」
「バ、バカネギィ……」
潤んだ眼で睨んで来ても余り迫力は無い。
それどころか、何処か嬉しそうな雰囲気も漂っていた。
膣内で思う存分射精しても、秘裂自体が上に向いている所為で漏れてこない。
子宮口は精液プールの底になり、種は当然の事ながら未熟な子宮内部へと侵入していく。
「ごめん、アーニャ」
「えっ? まだするの!?」
一度出しても生命力が溢れている所為で、何度でも出来そうだ。
アーニャの淫靡な表情にも当てられ、射精した筈の陰茎は硬さを維持したまま。
腰を動かし始めた事で、グチョグチョと粘液を掻き回される音も大きくなった。
「ん、あっ、だめ、ひん!!」
アーニャは絶頂にこそ至らなかったものの、十分に快感を身体に溜め込んでいる。
その上で再び動き出した陰茎から、身に走る性的な快楽に悦声も出し始めた。
大きさの無い胸が乳首を硬く尖らせているのを視界に納めつつ、上から打ち下ろす様に腰を動かし続ける。
最奥を突かれる反動を流し切れない所為で、アーニャの身体はガクガクと激しく動いた。
「んぁ、あっ、いっ、ひぐぅ!」
「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ!」
腰を動かすごとに精液は外に掻き出されるものの、子宮の内部へ今まで以上に押し込められていく。
強い締め付けだけだった膣壁は徐々に細かい痙攣を繰り返す様になり、絶頂へ近づいている事が陰茎から伝わってくる。
お互いに言葉を交わす余裕が無くなり、喘ぎ声と荒い息だけが白い病室に響き始めた。
「あっ、あっ、も、もう、駄目ぇ!」
「ふっ、はっ、はっ!」
犯され続ける所為で全身をピンクに染めて、押し寄せる快楽に翻弄されるアーニャ。
半開きになった口からは舌が食み出し、視線は明後日の方向へ飛んでいた。
そして、再び射精の欲求が来た頃にはアーニャの絶頂も近くなる。
止めとばかりに腰の動きを早め、解れた膣内を抉るように力尽くで陰茎を根元まで押し込み、射精を開始した。
「出るっ!」
「あっ、ま、またぁ!!」
2度も生で出されたアーニャは、抱えている足を震えさせ絶頂に達する。
今まで以上に強くなった締め付けで膣内に残っていた精液は押し出されるが、新たな精液を子宮口で受け取った。
「……ふぅ」
「くっ、こっの、『ふぅ』じゃ無いわよ!」
再充填された精液すら一滴残らず出し切って一息付けば、絶頂の余韻で赤くなった顔のままで怒るアーニャ。
噴出した愛液で汚れた胸は興奮で心成しか大きくなり、乳首は痛そうな程に尖っていた。
「でも、リハビリだし……」
「うっ、そ、そうだけど……」
改めて行動の免罪符を掲げて反論すると言い淀む。
もごもごと何か言おうとしているアーニャを余所に、性欲を満足させた俺は身体を離す。
「ん、ふあぁ~……」
「うぅ……」
絶頂に達したばかりの膣内から陰茎を抜く動作すら、アーニャにとっては快感として受け取った。
先程まで怒りを湛えていた表情が、緩やかな快楽で呆けてしまう。
「んふぁう!」
カリが膣口を通り過ぎる時に一番の反応を見せ、お互いに満足感が漂う中で少しの間余韻に浸る。
秘裂が上を向いていても溢れ出てくる大量の精液が流れる感触を受けて、再びアーニャの怒りを浮かべるものの、何処か嬉しそうな色も見え隠れしていた。
「どうするのよ。こんなに出しちゃって……」
「魔法を使って避妊するから大丈夫だよ」
「えっ、駄目よ!」
「な、何で?」
「それは……、その……、とにかく駄目!」
「何それ?」
余りにも激しい剣幕に驚いたが、理由を聞いてもハッキリさせないで言い切ってしまった。
この反応はどう見ても、孕みたいと思っていそうだ。
今の歳で子供が出来るのは避けたいので、アーニャの子宮が年齢的に成熟していない事が救いか。
一先ずは妊娠する可能性は圧倒的に低いと言う事実に、願いを託すしかない。
「あぁ、ベッドも汚れちゃったよ」
「その前に私の身体を気にしてよ」
「ごめんごめん、大丈夫だった?」
「はぁ……、まぁ、良いわ。ネギの激しい腰使いで私の腰も大変よ」
「自分では制御出来なくて……」
「でも、これならリハビリも大分効果が有ったって事だから良い傾向よね?」
「アーニャのお陰でね」
「うっ、バ、バカ……」
ラブコメの主人公らしく褒めたら、アレだけの怒りが一気に成りを潜めた。
「と、とりあえず身体を拭かないと……」
照れを隠す様に抱えていた足を下ろして。拭く物を探し始めたアーニャ。
その視線は手首に結ばれているハンカチに行き、止める暇も無く取ってしまった。
「これで拭……、あっ、あぁ……」
魔法陣を刻んで性行為がリハビリと誤認させていたハンカチを取った瞬間、アーニャの顔は今まで異常に赤面しつつ、なわなわと震える。
それから俺の視線に気が付くや否や、シーツを手繰り寄せて身体を隠してしまった。
「み、見ないで!」
「アーニャの身体は綺麗だったから隠さなくても良いのに」
「そういう問題じゃないわよ!」
魔法陣を離せば元の価値観や考え方が蘇り、行為に対してその人物が持つ正常な反応が返って来る様だ。
手に持つ事と手首に巻く違いが今一分からないものの、アーニャの反応は誰が見ても正常な物。
それを考えればフェラをして精液を飲んだ反応が、顔を赤くして恥ずかしがる程度であったネカネは、やはり元に戻り切らなかったのかもしれない。
完全に正常な状態へするには、魔法陣に対しての研究が足りないのは明白。
この先、どうせ麻帆良に行く事になるだろうし、その時に研究を進めれば良いだろう。
ネカネに関しては帰ってきてから何とかすれば良いが、アーニャは直ぐにでも何とかしないと要らぬ問題を引き寄せる。
洗脳まがいの事はしたくない。
しかし、やらなければこの先の生活に影響が出てしまう。
ここは元から持っているネギに対しての好感を利用するしか無いだろう。
「アーニャ」
「だから、見ないでって!」
「アーニャ、俺の目を見ろ!!」
「えっ?」
いつもよりも少しだけ強めに言えば、驚いたアーニャは指示通りに眼を見つめてくる。
その隙に魂へ魔法陣を刻み込む。
「『俺と性行為をするのは当然』だろ?」
「え、ぁ……」
ネカネの様に根底からの考え方や価値観を変えた訳ではないので、眼から光が消える事は無い。
あくまで常識を一つだけ誤認させただけ。
こう言っておけば性行為をした事と、リハビリとしてした事も無理矢理だが筋が通る。
万が一にも外で『子供を作る』と言ってしまっても、所詮は子供の言う事。
精々、微笑ましく見られる程度に収まる。
それに加え、『英雄 ナギ・スプリングフィールド』の血筋を増やすと言う、打算を考える大人も居る筈。
親の七光りは利用出来るだけ利用するべきだ。
本当、英雄の父親様々だな。
「んぁ、……そう、だったわね」
「うん、そうだよ」
一つの価値観のみを変えられたアーニャは、思い出した様に納得する。
それに伴い、裸を見られ、犯された事でパニックになっていた思考が戻って来た様子。
羞恥心を捨てさせていないので顔色は赤くなったままだが、それでも先程よりかは冷静に会話出来そうだ。
「ご免ね、ネギ、何かおかしな事言って……」
「良いよ」
「ん、ありがと」
笑顔で礼を言ってくるアーニャだが、礼を言いたいのはこちらの方だ。
「俺の方こそ、処女をくれて有難う」
「もう、それは当然の事でしょ? 態々お礼なんて良いわよ」
シーツで身体を隠していても、性行為に関しての処女らしい拒否感が無くなっている。
まるで子孫を作る前提で結婚した夫婦だ。
これならリハビリと言う免罪符を使わなくても、アーニャの身体を使える。
この入院期間が終われば麻帆良へ行かないといけないのが残念……でもないか。
あちらには、正しく漫画のヒロイン達が溢れている。
美少女を魔法で好き勝手に出来るなら何処へでも行く。
「それにしても、これだけ動けるならリハビリも必要ないわね」
「修行が終わったら、いつでも出来るから良いだろ」
「な、この、バ、バカネギ!」
再び羞恥心が蘇ったアーニャに怒られてしまった。
言葉遣いだけを見れば単に暴言を吐く女だが、身体を含めて心すらも自由に出来ると思えば可愛い反抗だ。
一頻り軽く俺を殴った後、シーツの下で隠れながら股間を綺麗にしてから横に置いてあった服を着た。
そして、身だしなみを整え終えたアーニャはベッドから降りる。
「じゃぁ、私のやる事も終わったし帰るけど、一人だからって無理しちゃ駄目よ」
「分かってるよ。アーニャ」
「それなら良し! また明日ね」
「うん、また明日」
特徴的なロングスカートを翻して、精液の匂いを僅かに漂わせながら上機嫌で病室から去って行った。
一人になった時、まずする事は変換された生命力を魔法陣に溜めていく事だ。
常時発動である為に、今では止める事すら出来ない状態にあった。
仕方が無く変換される物を片っ端から魔法陣に封印し、肉体的な反応が出ない様に心掛けなければいけない。
今日は偶々ネカネに見られ、その流れでアーニャの処女も頂いてしまったが……
この生命力の溜まり具合なら、ダース単位の雷の暴風をダース単位で一度に撃てるだけのストックは出来る。
何にせよ、練習を含めて今まで隠匿が上手く行ってた事もあっての油断が招いた事態。
これを戒めとして、次に何かする時は警戒しながらが丁度良いだろう。
しかし、誤算だったのが魔力を生命力に変換している所為で、発動キーを使う通常の魔法が使えなくなった事。
退院を判断する検査と称して魔法を使わせられた時に、始めて知ったが最初は焦った。
その時は咄嗟に魔法陣を構築して使って乗り切ったから良かったものの、攻撃用の魔法陣を用意していなければ未だに入院生活を送る羽目になっていただろう。
医師は魔力の反応が無いのに魔法が発動した事に疑問を持っていた様だが、そこは『英雄の息子』と言う肩書きが役に立つ。
『あのナギ・スプリングフィールドの血筋だから』と呟いて、勝手に納得していた。
その他諸々の検査も問題なく、アーニャを犯せる程に動ける様にもなったので退院は予定通りにする事になる。
修行を始める時間こそ少し遅くなったものの、問題なく麻帆良へ出発出来る様だ。
アーニャで念願の脱童貞を果たした数日後に、改めて決められた予定通りに退院した。
医師や世話になった人達に礼を言って回った後、一先ず自宅へ戻される。
元々の予定を大幅に過ぎてしまっている為、ネカネとアーニャが用意してくれていた荷物を持ち、その日の内に空港へ向かう。
「ねぇ、ネギ、本当にナギさんの杖は持っていかなくても良いの?」
「うん、あんな大きいのは邪魔になるだけだし……」
「でも、お父さんの唯一の物じゃないの?」
「魔法の秘匿もしないといけないんだから、あんな『如何にも魔法使いです』って言う様なのは持っていけないよ」
「そうだけど……」
道中でネカネが杖に関して彼是言ってきても、持っていけない。
それに魔法自体なら杖が無くても使えるのだ。
どう考えても要らない。
空港に着いても心配そうに涙するネカネと、同じく心配そうなアーニャに見送られて飛行機へ乗った。
遠くなる地面を眺めつつ、これから先の性的な生活を中心に希望に満ちた将来を思い描き、思わず口元がにやけてしまう。
そうして、何の因果か主人公の『ネギ・スプリングフィールド』に憑依してしまった俺の、新しい人生が始まったのだった。
続く
白いまどろみの中から引き上げられる感覚が襲う。
決して強制ではなく、まるで微温湯に浸かっているかのように何処か心地良かった。
「うぅ…………」
「っ!?」
寝起き特有の朦朧とした意識の中、開けた視線の先に見慣れない光景が目に入る。
それは、病院でよく見る様な白く清潔感溢れる天井。
ハッキリとしない意識でも、ここは自室ではないと認識出来た。
「ネギ!!」
「……?」
野菜がどうかしたのかと思った瞬間に、身体を揺さぶられる。
捕まれる肩には強く力を込められ、それで居て何故か不安と喜びを感じる手の感触だった。
「痛たた……」
「あっ、ご、御免なさい!」
思わず痛みを声に出すと、子供らしい高い声の持ち主は慌てて手を離した。
未だに明確に見えない視線で、隣に居るらしい人物を見ようと顔を向ける。
「……誰だ?」
「っ!?」
そう言った瞬間、目の前に居る女の子はショックを受けたように息を呑んだ。
「私よ! アンナ・ユーリエウナ・ココロウァよ!」
「……?」
混濁した意識では、名前を言われても思い出せない。
長い間意識が無かったのかと考えが、思考の端で過ぎる。
首を傾げて理解していない雰囲気を察したアンナは、更に顔色が青くなった様にも見えた。
「せ、先生を呼んでくるからジッとしてるのよ!!」
自分だけでは何も出来ないと判断して、慌しく外へ出て行く。
一人残された清潔感溢れる室内に居れば、嫌でも徐々に思考が戻ってきた。
「って言うかここは何処だ? やっぱり病院?」
辺りを見回せば飾られた花や、白と言うか薄いクリーム色の安心できそうな色合いの壁に天井。
ベッドの周りにはナースコールが在り、横には小物を置く様な小さな棚まである。
どう見ても、完全に病院の室内だ。
せめてアンナが戻ってくるまでには何か思い出しておこうと、記憶を辿ろうとすれば返って来るのは頭痛。
我慢出来ない程ではないが、それでも痛いのは変わりない。
襲ってくる鈍痛に耐えていれば、一筋の光が頭の中に走った気がした。
「……あっ、思い出した」
「ネカネお姉ちゃん、早く!」
「ネギッ!」
「余り騒々しくしては駄目ですよ!」
蘇った記憶を認識した途端に、病室の中へ慌しく3人の人物が入ってくる。
先頭を走っていたのはアンナ、後ろには何処か見た事のある女性と白衣を着た老人。
最後のは明らかに医師であるが、『女性は誰だろう』と思った瞬間に『見た』記憶が脳を駆け巡った。
「うぅ!」
「ネギ!?」
「ネギッ!?」
「大丈夫かね!?」
痛みこそ無かったが、思わず頭を抱えればベッドの近くへ駆け寄って来る3人。
心配そうに身体を支えてくれた女性の顔を見れば、自然と名前が湧き上がってきた。
「ネ、ネカネお姉ちゃん……?」
「ネギ! 思い出したの!?」
「わ、私の事は!?」
「……アーニャ」
「ネギ……、良かった」
頭の中に巡ったのは今までの記憶。
正確には身体の持ち主である、ネギ・スプリングフィールドの物だった。
幼い頃から村人に刷り込まれた父への憧れ、世話を焼いてくれたネカネやアーニャ。
後、スタンとか言う、いかにも魔法使いっぽい爺さん。
そして、悪魔に襲われる村に、それを吹き飛ばす父、ナギ・スプリングフィールド。
石化された村人がどうなったかは詳しく知らされず、メルディアナ魔法学校へと入学させられた。
余りに強い父への憧れと、『立派な魔法使い』にさせようとする教育はネギに対して焦りしか与えない。
その結果が禁書の観覧と言う行動に結び付く。
当然、危険として封印されていた物だが、『英雄の息子も英雄』と一部の歪んだ考えを持った人物に一応は言葉だけの警告を飛ばされるが、結果的には見逃されていた。
最初こそアーニャを共だって保管場所へ侵入していたものの、慣れてしまうと一人で勝手に行く様になってしまう。
しかし、どんなに血筋が良くとも所詮は子供。
命に関わる本当に危険な書物を判断出来る訳も無く、何気なく手に取った本を開いた瞬間、ネギの記憶は終わる。
「えぇ~と、何が起こったんだ?」
「ボケネギ、あんた、廊下で倒れてたのよ!」
「えっ?」
アーニャが心底憤慨した様に言うが、それはおかしい。
ネギの記憶が確かなら、禁書が封印されていた場所で発見される筈。
もしかして、管理していた人物が自分へ追求が来るのを避ける為に移動させたのか?
「すまない、少し検査をしたいので退いて貰えるかな?」
「あっ、御免なさい」
「お願いします、先生」
「はいはい、任せなさい」
温厚そうな印象を受ける医師は張り付いていたアーニャを退けると、傍に在った椅子へ座った。
「さて、君の名前は言えるかな?」
「はい、ネギ・スプリングフィールドです」
名前を確認する簡単な問診から始まり、魔法を使った診察まで一通り受けさせられる。
その間はネカネとアーニャの表情は心配そうであっても、安心した雰囲気が漂っていた。
医師の顔は別段深刻な表情になっていない所を見るに、禁書を見た後遺症は無いのか。
ネギの身体に赤の他人の意識が入っている事自体が、大きな問題でもあるが……
「ふむ、とりあえず身体的、魔力的な異常は見られないね」
「本当ですか! 先生!」
「でも、さっき私の事は知らない風な事を言ってましたよ!」
ネカネの喜ぶ声の後に、アーニャが先程の出来事を言うが、医師は落ち着いて答えた。
「今は何の問題も無く名前と顔を一致させられている様だし、一時的な記憶の混乱だろう」
「そうですか……」
本当に心配していたアーニャは、問題ないとの答えに心底安心して身体から力が抜ける。
「心配掛けてご免ね、アーニャ」
「本当よ! 最近まで無理してるって感じだったのに遂に倒れちゃうなんて!」
「ネギ……」
「大丈夫だよ、ネカネお姉ちゃん」
今まで大人しかったネカネも、張っていた気が抜けた様だった。
自然に出た笑顔で言えば、ぎこちなく笑顔を返してくる。
「本当に良かったわ」
「うん、ご免ね」
「ネギが無事ならそれで良いわよ」
「ありがとう」
そんな様子を少し離れていた所で見ていた医師は、心成しか明るい声で僅かに涙を溜める二人に声を掛けた。
「さっ、お二人さん、目覚めたばかりの患者に無理をさせてはいけないよ」
「はい」
「分かりました」
「また、明日も来れば良いから、今日はもう帰りなさい」
「えぇ、分かりました」
「ネギ、もう無理したら駄目よ!」
「うん、分かったよ、アーニャ」
諭されて帰っていくネカネ達。
再び一人残される事となった俺は、自分の記憶を整理する事とした。
「うぅむ、確か、あの時は――」
思い出すのはネギの過去では無く、魔法等が存在せずに想像の産物であった自分の世界。
そこには『魔法先生 ネギま!』の漫画があり、読んだ事もある。
立ち読み程度であったものの、クラス全員のキャラ作りをシッカリされている事に驚いた。
単行本は買っていないが、原作の流れを追いかけていた記憶がある。
そんな中で就職して、初めての給料を貰った後だったか。
欲しかった物を買い、更に自由に使える小遣いで風俗に行こう思っていた。
護りたくもなかった童貞を捨てられると喜び勇んで、玄関を潜った筈だ。
「……ん?」
なん……だと……
何度思い出そうとしても、『風俗に行った』記憶が……無い!
も、もしかして、脱童貞を果たす前に『ネギま!』の世界に来てしまったのか!?
「うっ、くっそぅ……」
余りにも酷い記憶に、涙と無念の声が漏れ出てしまう。
その悔しさと言ったら天を突き破らんばかり。
すぐ眼の前で消えてしまった夢の何と遠い事か!
しかし、冷静になって考えれば、これは一種の好機かもしれない。
何故なら、少し努力をするだけで犯せそうな人物が近くに2人も居る。
言うまでも無く、ネカネとアーニャ。
あの二人はネギに対しての好感度も高く、繋がりも持っているので最も犯せそうな感じだ。
原作でも麻帆良に行けば、ハーレムになる事は決まっている。
これは迂闊に童貞を捨てなくて正解かと思ったが、それも長くは続かない。
ネギの身体が色んな意味で幼い所為で、明らかに性行為をする身体に出来上がっていないのだ。
犯す為には、せめて前世……と言って良いのか、とにかく前に持っていた大きさは欲しい。
ネットで調べて平均以上はあると喜んだ、あの大きさ。
ズボンの中を確認しても、皮被りの小さな物では勃起するかどうかも怪しかった。
先程は少し努力をと思ったが、そんな暇も惜しい位にこの悔しさを一刻も早く晴らしたいのが正直な気持ち。
慌てるのは失敗の元と知りつつも、麻帆良に行く期日も迫っている事も有るし、焦る気持ちは抑えられない。
取り合えず陰茎は弄って射精できる程度まで成長を促すとして、問題はもう一つあり、それはネカネとアーニャの貞操観念。
大事な弟と言う立ち位置、親しい幼馴染と言う立場があっても流石に身体を差し出す事は無いだろう。
いくら親しい間柄でも、性欲処理なんて今の状態では出来る筈も無い。
それ以前にネカネもアーニャも、そういう性格ではない筈だ。
ならば、魔法を使えば良いだろうと思うが、これも出来そうも無い。
人目の付かない所で魔法を使っても、魔力の残留で使用者が誰かがすぐに分かってしまう。
確か原作ではネギがエヴァンジェリンと戦う前に、血を吸われた生徒の首筋から誰が襲ったのかを判断していた記憶がある。
その事を考えれば魔法を使って力尽くで意志を操るのは無謀だ。
洗脳等してしまえば、いくら『英雄の息子』と言う肩書きがあっても処罰の対象になってしまう。
しかし、気であっても持続性に疑問が生じる。
イメージ的に、一時的な強化しか出来ないと思ってしまっているのだ。
そこで必要になってくるのが魔力と違い、気とも違う新しい力の開拓。
何か無いかと唸っていると、心当たりが一つあった。
「生命力……」
漫画等で魔力が無くなった魔法使いが、無理矢理魔法を使おうとする場面が稀にある。
大抵は最後の敵に放たれる訳だが、その時に仲間が『止めろ、それ以上はお前の命が消えてしまうぞ!』との台詞もセットだろう。
命、言い換えれば生命力とも言える物を、魔力の代わりに魔法を使う代償として払っていると考えられた。
まさに漫画の世界でしか通用しない理論であっても、ここは『ネギま!』と言う漫画の世界。
努力をすれば報われると決まっていると在れば、試さない手は無い。
……で、やりました。
△
出来ました。
流石は血筋と才能溢れるネギの身体と言った所か。
完全に物にする為に何日か掛かったものの、一度糸口を掴んでしまえば後は簡単な物だった。
自分でも驚いてしまう程の魔法的な才能。
人前で試した魔法は風を起こす些細な物であったが、ネカネもアーニャも俺が原因とは気付かない。
思惑通りに魔力の残留も無く、ただ単に自然現象として認識された。
しかし、生命力を使ってしまえば、当然の事ながら命の危険もある。
最初に生命力を魔力の代わりに変換した時は、寿命が削られる感覚を耐え切れずに一週間ほど意識不明になってしまった。
目覚めた時はネカネから涙ながらに説教をされ、アーニャにも激怒されたのは在る意味予想通り。
感覚的に命が削られたままであるのを密かに認識してからは、有り余る魔力を生命力に変える魔法の構築にも挑む。
流石に眠っても回復しないのは想定外。
このままでは例えに出した漫画通りに命と引き換えの魔法になってしまうので、まさに命がけで開発に挑んだ。
そこでも発揮されるのが才能と血筋の良さで、精霊を間に入れない魔法をも大した労力もしないまま完成出来た。
常時発動型の生命力補給魔法。
名前こそ無いが効果は絶大で、有り余る生命力が身体に巡り回った。
常時発動と言っても何も媒体を使わない状態では、いずれ消えてしまうので魔法陣を身体の中に書いて効力を維持している。
マジックアイテムを作っても変換され続けている為に、量が増えて嵩張ってしまう事も考えれば質量も厚さも無い物を使った方が良い。
保管場所も身体と言うか、魂に近い位置にあるので敵から優先的に狙われる事も無いだろう。
常時溢れさせている生命力が勿体無いので、ストックしておく役目の魔法陣を幾つか作っておき、万が一の為に備えておく。
それ以外の魔法も咄嗟に使える様にと、攻撃用や防御用のも作っておいた。
目的に合わせて使おうとすれば適切な魔法陣が出てきて、生命力を代償としながら発動する。
自動で選択される訳でもないのでそこまで便利な物でもないが、即効性は言うまでも無く、威力も詠唱の魔法と比べても遜色は無い。
キーを唱えて使う魔法と威力が同じかそれ以上で、無詠唱以上に早く展開出来るのは脅威だろう。
それにしてもネギの中にあった知識は、父親が精霊魔法を使っている所為で殆ど同じ様な物ばかりで明らかに知識が偏っていた。
攻撃魔法ばかりで防御を怠り、回復魔法は苦手と言って嫌気して、その他は本当に数える程だ。
その上、一番頻繁に使うのは衣類諸共吹き飛ばす武装解除。
魔法陣の知識でさえ本当に流し読みした程度しかなく、ここまで来るのに苦労した物だ。
何にせよ、有り余る魔力を生命力に変換した所為で生気が迸る姿は、アーニャから見れば引く程に生き生きとしているらしい。
活力溢れる姿にネカネは喜んだが、一つの思わぬ副作用もあった。
「…………お帰り、俺の息子よ」
魔力から変換された溢れる生命力は、男の身体の中で一番係わり合いのある陰茎に、目を見張るほどの効果をもたらした。
子供相応に小さかった物が、今では前の人生で慣れ親しんだ大きさになったのだ。
この分だと射精も問題なさそうでもある。
その上、生命力とは性欲とも直結しているらしく、子孫を残そうとする肉体的な欲求が大幅に増えた。
思春期も真っ青の性欲が湧き上がり、困った事にネカネが世話の為に近付いてくる程度でさえ陰茎を大きくしてしまう。
本を読んで倒れてから何週間も経っており、生命力を作り出したお陰である程度は回復できたが、過保護なネカネは未だに介助したがる。
このままでは凶悪の勃起した陰茎を見られて、困った事になってしまう。
――と思った日に、運悪く目撃されてしまった。
「ひっ!」
「ネカネお姉ちゃん!」
「っ!?」
立派に朝立ちしたので処理をしておこうとパジャマのズボンを脱いだ拍子に、ネカネを迎えてしまう。
硬直してしまった視線の先には、世話をする過程で見た事のある小さな、言ってみれば『おちんちん』が少し見ない間に立派な『陰茎』に育っている。
しかも完全に勃起をした状態を見てしまったショックは一瞬の間を置いて、口から悲鳴を出そうとしていた。
「きっ!」
「『いつも通りだから大丈夫!』」
「っ!?」
そして咄嗟に魔法陣をネカネへ刻み込んでしまった。
ここ最近、人知れずに構築や効果の研究で頻繁に弄っていた所為で、パニックになった状態でも問題なく使える程にまで成長している。
驚きで見開かれている眼から魂に直接書かれてしまえば、驚いて隙だらけであった事もあり、抵抗の余地など無い。
『俺の言葉は疑問を挟む事無く全て信用する』と効果を持たせた物を一瞬で構築し、魔法陣として完成させて相手へ刻み付ける。
恐るべきは才能と血筋か……
そして、一種の洗脳状態になったネカネの眼からは光が消えてしまい、呆然と立っている状態に変わった。
「――そ、そうね。いつも通りね」
「うん、そうだよ」
未だに陰茎を凝視しつつも、魔法陣を刻み込まれたネカネは起伏が少なくなった声で呟く様に言う。
何とか乗り切ったが、一度刻んだ魔法陣は物理的に削り取らないと永遠に残るだろう。
基本的に、維持に必要な魔力は普通に生活している時に漏れ出る物を本当に極少量使えば、その人物が生きている限り発動し続ける。
一々供給するのが面倒臭いだろうと、そういう風に作った。
これは魔力でも生命力でも変わらない。
魂を削る事が不可能な以上は、魂が滅びるまでネカネは俺の言葉を信用し続ける事となってしまったと言う事。
生命力で作った魔法陣は感知されなくとも、薄くなった表情と眼を見れば、何か異常がネカネを襲ったのは一目で分かる。
問題が発覚する前に、元の状態へ戻さなければならない。
「ネギ、今日は身体を拭くわよ」
「う、うん、分かった」
そんな考えを余所に、ネカネは好意的に聞けば気分が落ち込んでいると思える声で、来訪した目的を果たす為に近付いてきた。
いつもなら何も無く身体を拭かれているのだが、今は生命力が溢れて性欲も見える形で高まっている。
ネカネの姿を上から下まで舐める様に見つめてしまい、歩き度に微かに揺れる程好い胸に視線を引付けられ、細い腰も見てしまう。
下半身はロングスカートに覆われて見えないものの、チラリと見える足首を見るにストッキングは履いていないかもしれない。
ジロジロと不躾に身体を見られても平然としている姿を前に、興奮が更に大きくなっていく。
性欲に則られた思考をしている時に、眼の前に自分の言いなりに出来る美人が居れば、そこへ向かって発散させるのは必然。
そして元に戻すのは一先ず置いて僅かな罪悪感と共に口からは、子供の純粋な心とは懸け離れた『お願い』をしてしまう。
「ネカネお姉ちゃん」
「何?」
「これを先に鎮めてよ」
「ん~、でも、どうやるかは知らないわよ?」
「大丈夫。俺の言った通りにしてくれれば良いからさ」
「分かったわ」
少し悩んだが、言う通りにすれば良いという言葉を信じて近寄ってきたネカネをベッド脇で待機させる。
寝たきりだった所為で動かし難い身体の向きを変え、正面から向き合った。
動く度にメトロノームの様に揺れる陰茎は、これからの期待によって既にカウパー液を漏らしている。
「まずは先っぽを舌先で舐めて」
「えぇ」
人形の様な雰囲気のままで、指示通りに股間へ跪いて口を開く。
口内から出てくる舌はピンク色で小さく、陰茎を舐める為に使われるとは不幸な事だ。
「うっ!」
「んっ?」
「良いよ。そのまま続けて」
「……」
伸びた舌先は鈴口に触れ、カウパー液を舐め取っていく。
思わず出てしまった呻き声を聞いたネカネが不思議そうに視線を上げたが、気にしない様に言って続けさせる。
前の人生を含めて童貞だった俺には、美人に舐められていると言う光景だけで射精をしてしまいそうになるが、何とか耐えた。
チロチロと本当に鈴口だけを舐めるのは、本当に口淫の知識が無いのか。
「次は凹んでる所まで口の中に入れて」
「分かったわ、……あむ」
「おふぅ!」
「んむ?」
何の躊躇も無く咥えられ、生暖かいネカネの口内に亀頭が消える。
若干、歯が当たってしまうものの、唇は竿を締め付け、所無さ気に彷徨う舌がカリに感じられた。
「そのまま少しずつ頭を前後に動かして出し入れをして」
「んん……」
口を陰茎で塞がれているので返事こそ無いが指示には大人しく従うネカネ。
動き出した頭は長い金髪を揺らして、股間で前後に動き始める。
しかし、咥えて前後に動くだけで、他の動きが疎かになっていた。
「舌は先っぽを刺激し続けてね」
「んむ」
亀頭を口内に入れてから動きが止まっていた舌も、動きを再開させる。
言わなくても自然にジュルジュルと唾液を吸い上げて動くネカネはコツを掴んだのか、徐々にスムーズな物になって来た。
陰茎を刺激してくる舌は凹凸の激しい表面を、文字通り舐める様に這い回る。
カリの凹みから左右へ撫でる様に動き、滲み出続けるカウパー液ごと亀頭を撫でた。
唾液が外に漏れない様に気を付けている所為で、吸い込む力は強くなる。
まるでストローにされた感覚を受けた陰茎は、上がって来た精液が今にも出てしまいそうな程の快感が腰に走る。
「んっ、んっ、んっ……」
「もう少し早くして行って」
「ぅん」
上目遣いで了承の眼差しを送り、要求通りに早く動き出した。
高まっていた性感は、指示通りであっても激しい攻めで絶頂へ上ってしまいそうだ。
暴発させない為に力を入れて我慢しても、張った陰茎は感覚が敏感になって逆に追い詰められる事となった。
「あっ、もう出そう!」
「んっ!」
「吸い込んで、ネカネお姉ちゃん!」
「…………っ!」
そして、強く吸い付かせた陰茎は増えた圧力と、舌が張り付く感触で我慢の限界を超えた。
「うっ!」
「んぶっ!?」
出し入れを続けられた口内で、上下に激しい痙攣を始めた拍子に精液が出されていく。
驚いたネカネは動きが止まってしまい、口の中で射精されるがままになってしまった。
それでも反射的に気管へ入らない様に舌で防ぎつつ、外へも漏らさずに受け止め続ける。
飲む事すら思いつかないのか、頬が徐々に膨らんでいく。
「うっ、うぅふう……」
「…………んっ」
「ネカネお姉ちゃん、漏らさない様に抜いて行って」
「ん」
絶頂の波に身を任せながら、精液を最後まで出し切った。
力の抜けた陰茎に、唇をピッタリと貼り付けたままで頭を引かせる。
ここでも指示通りの動きをするネカネは、陰茎を咥えている所為でひょっとこの様な顔になっていた。
今まで口内に消えていた部分が姿を現すに連れ、唇がカリの形に広げられて亀頭の形に添いながら閉じられる。
結果的に敏感な箇所を刺激されてしまっては、絶頂直後であっても再び陰茎が大きくなりそうになってしまった。
ただでさえ生命力の増加で興奮し易い事もあり、気を付ける必要がありそうだ。
ネカネに視線を降ろせば頬を精液で膨らませ、どうすれば良いのかと光の無い視線で訴えかけてくる。
「そのまま飲める?」
「……んくっ」
問い掛けに頷いた後、眉を顰めつつ喉を鳴らした。
コクコクと音だけ聞いていれば、可愛くジュースを飲んでいる様だが、実際は生臭く苦いらしい精液を飲んでいる。
思ったよりも量が多く僅かに漏れ出てしまったものの、全て胃の中へ流し込んだ。
「口を開けて」
「んぁ」
確認の為に口を開けさせても、栗の花の匂いがする以外は何も無い。
「うん、全部飲んでくれて有難う」
「ネギが言ったんだから当然よ?」
やはり魔法陣を刻んだ所為で微妙に自己の意識が無く、正真正銘人形の様になってしまっている。
このままでは麻帆良に行った後のネカネが、何もしない様になってしまうかもしれない。
明らかにマズイ状況だ。
「それにしても……」
「ん?」
「ファーストキスが、ネギのおちんちんになっちゃったわ」
「うっ!」
眼に光が無く、表情が薄くても言葉だけは語尾にハートマークが付きそうな上機嫌で言う。
辛うじてあった罪悪感は既に消え、ネカネの嬉しそうな顔とは真逆の卑猥な感想を聞いてしまえば、もう一度咥えさせたい欲求も沸き起こってきそうだ。
性欲を解消して、すっきりした所でネカネを元に戻す方法を模索するのだが、言う事を聞くのなら実際に命令をしてしまえば良いと言う結論に辿り着く。
その為には、事前に確認しておかないといけない物があった。
「ネカネお姉ちゃん、さっき身体に何か変な事が無かった?」
「さっき?」
「俺が『いつも通りだから大丈夫』って言った時」
跪いたままで口元の精液を拭いながら少し考えたネカネは、思い当たる節があった様に頷いた。
「えぇ、あの時からネギの言葉が今まで以上に信用出来るって急に思ったわよ? 従わなきゃいけないって」
「じゃぁ、強く言ったお願い以外は聞かなくても良いから、それより前の価値観に戻って」
「でも……」
「急に俺の言う事を妄信する様になったら、色んな人から怪しまれるからさ」
「妄信だなんて……」
「お願い」
「……分かったわ。そこまで言うなら」
寂しそうに呟いたネカネは光の無い眼を閉じた後、すぐに眼を開けて俺に視線を合わせる。
しかし、恥ずかしそうに赤くなって顔を背けてしまった。
「あっ、ネ、ネギったら……」
「どうしたの?」
「戻ったら……、そ、その、おちんちんを咥えた事が急に恥ずかしくなって……」
眼に光が戻ったと思ったら、羞恥心も戻って来た様だ。
言われるがままに大きくなった男性器を咥え、あまつさえ精液を飲み込んだ事実は、処女のネカネにとって羞恥極まりない事。
魔法陣を刻み込まれる前のネカネでは、恥ずかしがるのは当然か。
「誰にも言わないから大丈夫だよ?」
「あ、当たり前よ……」
赤くなりながら両頬に手を当てて恥ずかしそうに言うネカネ。
これ程自然な反応なら、他人には洗脳された事は分からないだろう。
そんな事を考えていると、廊下から軽い足音が聞こえてきた。
その音はこの病室の前で止まり、元気な声と共にアーニャが入ってくる。
「ネギ、今日もリハビリ頑張るわよ!」
「あっ、アーニャ」
「あら、もうそんな時間かしら」
「ネカネお姉ちゃん、後は私に任せて」
「えぇ、お願いね、アーニャ」
付き合いの長いアーニャに、ネカネの異変がバレなければ他人には分かる筈も無い……と思いたい。
「私はもう帰るけど、あんまり無理はさせちゃ駄目よ、アーニャ」
「大丈夫、だいぶ慣れたから!」
「ふふっ、頼りにしてるわよ」
「任せてください!」
いつも通りの元気な声でアーニャも、目覚めた最初の頃は早く良くならせようと無理な運動を押し付けて来た。
しかし、最初に生命力を使った所為で倒れた事を、リハビリを遣り過ぎた為に倒れたと勘違いをして自分を責めてしまう。
目覚めた時は罪悪感も有って過保護気味であったが、今では元に戻りつつある。
それでも、前ほど激しい事をさせようとしないのは成長した証だろう。
アーニャと入れ替わる様に去ったネカネを見送ると、すぐにヤル気が溢れる眼をして振り返った。
「さっ、今日も張り切って行きましょ!」
「もう、意識的に動かなくても大丈夫だと思うんだけど……」
「何言ってるのよ。今まで寝たままだったんだから少しでも運動はしないと!」
「うぅん……」
運動が嫌で唸っているのではなく、新しい女のこの匂いを感じて湧き上がって来た性欲の処理に困って唸る。
ネカネの口で思う存分出した精液もすぐに復活し、アーニャの起伏の乏しい身体を見て興奮してしまったのだ。
実に恐ろしきは溢れ出そうとする生命力か。
既にシーツの下では陰茎が大きくなっており、一刻も早く出させろと訴えてくる。
一度、女の身体で性欲を発散させた事もあって、もはやオナニーでは満足など出来る筈も無い。
眼の前にもう一人の実験体が居れば、手を出さない訳には行かないだろう。
しかし、ネカネと同じ様に魂に魔法陣を刻んでしまっては後で処理に困る。
削れるとは違うが着脱が出来るように、身体から簡単に離れる物へ付けてはどうかと考えた。
一度刻んでしまえば、後はそのままでも良い。
魔法陣は空気中に漂っている魔力を少し使うだけで永続的に維持が出来、他人には魔力を使っているか分からない程度。
これなら刻み込む対象が人であっても、物であっても排除しようとしない限り効果は続く。
それはネギの身体を診察した医師の反応の無さから断言出来る。
魔力を生命力に変換し、溢れた物は魔法陣を使ってストックしてあるが、今ではその数が数百を越えていた。
それ程大量の物が刻まれていても、魔法的に専門家でもある医師が何も異変を感じたと言わない以上、隠匿において何ら問題は無い。
そんな訳で、自由に着脱出来て見えない所に魔法陣を刻む必要がある。
「……アーニャ、このハンカチ持って見てよ」
「えっ、何よ?」
「良いから」
「??」
最早、自分で見ていなくても刻む事が出来る様になった技術でシーツの下に隠しつつ、持っていたハンカチに魔法陣を刻んだ。
とりあえずアーニャ専用に調整したので、他の人間が持っても効果は発動しない。
余程変な事で無ければ基本的に拒否をしないアーニャは、疑問を持ちつつも目論見通りハンカチを手に取った。
「……ただのハンカチじゃない?」
「そうだよ。とりあえず手首にでも巻いといてよ」
「変なネギね……」
そして言われるままにハンカチを手首に巻いて、確認する様に見せてくる。
「これで良いの?」
「うん、良いよ」
「変なネギね。まっ、良いわ。早速リハビリを始めましょう!」
「分かったよ」
気を取り直して張り切るアーニャは、おもむろにベッドへ上ると服を脱ぎだした。
顔は羞恥で赤くなっているが、手を止める事無くワンピースをスルスルと解いていく。
背中のファスナーを下ろし、中からは白く透けるキャミソールに包まれた裸体が出て来た。
魔法陣として刻んだのは誤認の魔法。
身体を動かすリハビリを性行為として認識するようにしてある。
結局は運動をするので、あながち間違いとも言い切れ……るだろう。
腰のリハビリにはなるが……
「んん、なんか恥ずかしいわね」
「リハビリはこんなもんじゃないの?」
「……そうよねぇ」
自分のストリップ紛いの脱衣を間近で見つめられるのは、流石に恥ずかしい様だ。
それでも手は止まらずに、キャミソールすら脱ぎ去りショーツ一枚になった。
膨らみ始めた胸は、ピンク色の乳首を中心に盛り上がっている。
見られている緊張からか、僅かに硬さも増しているようにも見えた。
「……んっ」
熱い視線を感じて僅かに躊躇したものの、意を決してショーツも下ろす。
陰毛の生えていない秘裂は綺麗なスジだけで、少女の美しさを感じた。
少女特有の盛り上がりをしている大陰唇は、穢れ等知らなさそうな印象を受ける。
全体的に女になりつつある身体は子供と大人の中間に位置しており、背徳的な色気があった。
「さて……」
手首に巻いたハンカチ以外は全裸になったアーニャ。
脱いだ服を隣に畳んでからベッドの上で仰向けに寝転がり、足を抱えて身体を丸めた。
「さっ、ネギ、リハビリ始めましょ」
「分かったよ、アーニャ」
所謂、マングリ返しの体勢になったアーニャは、笑顔で言ってくる。
足を抱えられた所為で僅かに開いた秘裂は、呼吸のリズムで開閉をする膣口を晒し、肛門すら見えた。
リハビリを性行為と思わせているが、アーニャにとっての性行為はこの体勢でする物と思っているのか。
意外な価値観を垣間見た気がする。
膝が当たる小さな胸は小さな乳首を頂点としてフルフルと微かに震え、左右から押し寄せられて所為で谷間が出来ていた。
とりあえずは濡らさないと入れられないので、指で弄り始める。
「ちょっ、ネギ!」
「濡らさないとリハビリ出来ないでしょ」
「うっ、そ、ぁう、そうだけど!」
「我慢してよ」
「ひんっ! それなら、もう、ん、もう少し優しく!」
「分かってるって」
「ひゃん!」
触られた事に対して反射的に拒否反応を示した。
しかし、誤認した事実で説得して、半ばアーニャの意見を無視して手を動かす。
両手の人差し指で無毛の秘裂を開き、膣口を更に晒してから弄り回していく。
ひっそりと包皮に護られていた淫核も摘んで捏ね回し、性的な快感を送る。
膝の裏に置かれているアーニャの手は、異性に性器を触られている感覚に震えていたが、ネギに好意を持っている所為で愛撫の効果は眼を見張る程だった。
可愛らしく悲鳴を上げる事が面白く、ついつい淫核を弄る指に力を入れてしまう。
「あぅっ、ちょっ、と、ひゃぅ!」
「もう少し我慢してね」
「んゃ、あっ、だめ、ネッ、ギィ!」
抱えられる内股が痙攣を始め、アーニャ自身の声に切羽詰った物が混じる。
弄られ続ける秘裂は愛液を滝の様に流し、その身に走る快感の度合いを表していた。
そして、膣口に指を軽く挿し入れ、内側から引っ掻くのと同時に淫核を抓る。
「んっ、んんーー!!」
「ぅわ!」
別段止めを挿すつもりも無かった動きであっても、全身に力を入れて口を固く結んだアーニャは、持ち上げられた腰を大きく震わせて絶頂に達してしまった。
噴水の様に潮を噴き、指を咥える膣口は強く締め付ける。
数十秒ほど固まった後、大きな溜息と共に力が抜けていく。
「はぁーー……」
「……大丈夫?」
「……うん、大丈夫」
憎からず思っている異性の手で昇らされた激しい絶頂の余韻で、意識がハッキリしていなさそうだが膝を抱える姿勢は崩していない。
晒され続けている膣口は既に解れており、この分では入れても良さそうだった。
寝たきりだった所為で少しばかり硬い身体を起こし、アーニャに圧し掛かる。
早々にズボンを脱いで曝け出した陰茎を、愛液溢れる秘裂へと合わせた。
「じゃ、入れるよ、アーニャ」
「……う、うん」
自分に掛かる影で余韻から帰って来たアーニャは、自分の性器に合わせられている陰茎を見て驚く。
「えっ、ちょっと、そんなに大きいの入れるの!?」
「アーニャが可愛くてこんなになっちゃったんだよ」
「なっ!」
ネギの身体に似合わない、完全な男性生殖器と言える大きさに顔が青ざめるも、褒め言葉を受けて赤くなってしまう。
しかし、それも一瞬で、すぐに冷静な意識が戻ってきた。
「じゃなくて! そんなの入れたら裂けちゃうわよ!」
「大丈夫だって、将来は赤ちゃんだって出てくるんだから」
「それは将来って話で……、って、人の話も聞きなさい!」
文句はいつまでも続きそうだったので陰茎を膣口に押し付けると、アーニャは焦ったように声を出す。
濡れた愛液の感触を鈴口に受けてしまい、挿入したい欲求が我慢出来ない程に高まっている。
今更、後戻りは出来ないし、しようとも思えない。
そして、言葉だけの拒否を示し続けるアーニャの抵抗を省みず、処女の膣口から受ける抵抗を楽しみながら挿入して行く。
「あっ、あ”あ”ぁ”ぁ”……」
「うぅ、キツイ……」
「んぎぅ!」
前の人生でも平均より大きかった陰茎は、身体の小さなアーニャの膣口をメリメリと広げる。
濁った悲鳴が出てきても亀頭から感じる快感には勝てず、より深い所を目指して腰が勝手に沈んで行く。
処女膜を遅い動きで破る感触すらも快感となり、陰茎の硬さは増してしまった。
それとは逆に膣壁は痛みに耐える為に力を入れた所為で、締め付けを強める。
相対する動きでアーニャには負担を掛けてしまうが、これもリハビリの一緒であるので我慢して貰うしかない。
「ネ……ギィ……っ!」
「あぁ、気持ち良いよ、アーニャ!」
「ひぐうぅ」
そして子宮口に接触するまで差し込んで、動きを止めた。
初めての大きな異物を差し入れられた膣内は、混乱で複雑な動きを陰茎に返してくる。
ネカネの舌とは比べ物にならない程に密着し、奥から外側へ押し出す感覚も返ってきた。
おもむろに顔を下げて見下ろせば、アーニャは額に汗を滲ませ、健気に破瓜の痛みに耐えている。
「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ……」
「……大丈夫?」
「っこの、だ、ぃた、大丈夫な、うっ、訳無いでしょ!」
「ご、ごめん」
「ぁうっ、まだ動かないで!」
怒鳴った声は膣内にまで響いてしまい、アーニャ自身にも痛みを返す。
しかし、入れている方は気持ち良いだけだ。
処女である上に身体が小さい所為で締め付けは申し分無く、ネカネで出していなければ既に射精してしまっていた。
鈴口に感じる子宮口の硬い感触は、子を成す器官としては未熟とも感じる。
物理的に底も浅く、陰茎も三分の一ほどを残して根元まで入り切っていない。
痛みに耐えるアーニャの膣内は強く締め付けを返してくるものの、微妙に受け入れ様としているのか、引き込む動きも感じられた。
細かい変化を断続的に受けている陰茎は、既に精液の再充填を済ませており、すぐにでも精液を出せそうだ。
「ぅぐっ、ふっ、ふうぅ……」
押し寄せてくる快感に耐えていると、反対に痛みを耐えていたアーニャが息を整え終えた。
そして、涙は溜まっていても、意志が萎えていない眼で見つめ返してくる。
「うっ、そろそろ動いても、良いわよ」
「あんまり無理は駄目だよ、アーニャ」
「心配しなくても大丈夫よ。結構痛みも引いて来たし、それに……」
「それに?」
言い淀んだ続きを促せば、全裸を晒した時よりも恥ずかしそうに顔を逸らしながら呟く。
「それに、少し気持ち良くなって来たし……」
「えっ」
「だ、だから、動いても良いって事よ!」
痛みが引くのを待っているだけでも、アーニャの身体は陰茎を入れられている事を快楽として認識し始めた。
普通ならありえないが、元々ネギに対して好意を持っている事が良い方へ働いた結果が出た様だ。
本人はさほど意識していないものの、愛しい相手の性器を受け入れた感覚を好意的に受け取り、性的な快感へと変換する。
「じゃ、動くよ」
「うん、ゆっくりね」
「分かってる」
痛みとは違う意味で潤んだ上目遣いをされては、希望を聞かない訳にも行かない。
その上、動かない事に焦れてしまい、腰を微妙に動かし始めてきていた。
このままでは主導権を奪われてしまいかねず、思い切って要求に応える。
「んっ、うぅ~……」
腰を引いて行くと、無毛の秘裂は色こそ子供の様な無垢な物であっても、形と大きさは立派に大人の姿である陰茎が姿を現す。
キツイ膣口は僅かに外へ引き出され、締め付けの強さを物語っていた。
付着した破瓜の血も愛液で薄くなり始め、殆ど確認出来ない。
そして、亀頭の先端を膣内に残した状態で、一旦動きを止めた。
出された竿の部分は愛液でテラテラと光り、僅かな空気の動きでもひんやりとした変化を感じる。
「今度は入れるよ」
「んっ、良いわよ」
再びアーニャの膣内へ挿入していく。
処女膜の抵抗は無くなり、本人が受け入れる姿勢を持っているお陰で先程よりも圧倒的に挿入し易い。
産毛を濡らす大陰唇は大きく広げられているのにも拘らず、柔軟性を発揮して大きな異物を包み込む。
体格的に強い締め付けは変わらないものの、膣壁が蠢いて奥へと引き込まれる。
些細な変化を示す、膣内の反応が全て陰茎への快感となっていく。
湧き上がってくる精液は最早限界に近く、身体が感じる幼馴染の処女を奪った事実に加え、精神的にもヒロインの一角を犯した実感が押し寄せてきた。
「あっ、あぁ、もう出る!」
「うっ、んう……、うっ……、えっ……?」
アーニャにしてみれば行為自体がリハビリであると言う認識を持っている為に、精液を中に出される事に戸惑いを示した。
いくら幼くとも女の子は精神的に成熟が早いので、当然妊娠するプロセスを知っている。
アーニャの歳で妊娠するのは稀であっても、本能的な恐怖心が沸き上がって来たのかもしれない。
「ひん、ちょっ、激し、いぃ!」
「もう我慢出来ない!」
「な、ひぅん、あっ、中は駄目ぇ!」
絶頂間近で自然と早くなった腰に翻弄されても、拒否の言葉を振り絞った。
しかし、それで収まる程に男の本能は甘くない。
絶頂間近で張りの増したカリが処女の膣壁を削る。
余りにも激しくなった動きで、掻き出される愛液は周囲に飛び散る程だ。
眼の前の少女を孕ませようと猛る陰茎の赴くままに突き入れ、最奥に鈴口を接触させた状態で股間の力を抜いた。
「うぅ!」
「んぁ!? あっ、出てるぅ……」
痙攣する胎内の異物と増え続ける熱い体液の感触で、半ば呆然とするアーニャ。
処女だった狭い膣内で、大人の陰茎が思う存分に種を撒き散らしていく。
そんな状態であっても膝を抱える体勢を崩さないのは、不思議な事でもあった。
身体を突き返してこないのを良い事に、最後の一滴まで子宮口に振り掛ける。
「うぅ……、はぁ」
「バ、バカネギィ……」
潤んだ眼で睨んで来ても余り迫力は無い。
それどころか、何処か嬉しそうな雰囲気も漂っていた。
膣内で思う存分射精しても、秘裂自体が上に向いている所為で漏れてこない。
子宮口は精液プールの底になり、種は当然の事ながら未熟な子宮内部へと侵入していく。
「ごめん、アーニャ」
「えっ? まだするの!?」
一度出しても生命力が溢れている所為で、何度でも出来そうだ。
アーニャの淫靡な表情にも当てられ、射精した筈の陰茎は硬さを維持したまま。
腰を動かし始めた事で、グチョグチョと粘液を掻き回される音も大きくなった。
「ん、あっ、だめ、ひん!!」
アーニャは絶頂にこそ至らなかったものの、十分に快感を身体に溜め込んでいる。
その上で再び動き出した陰茎から、身に走る性的な快楽に悦声も出し始めた。
大きさの無い胸が乳首を硬く尖らせているのを視界に納めつつ、上から打ち下ろす様に腰を動かし続ける。
最奥を突かれる反動を流し切れない所為で、アーニャの身体はガクガクと激しく動いた。
「んぁ、あっ、いっ、ひぐぅ!」
「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ!」
腰を動かすごとに精液は外に掻き出されるものの、子宮の内部へ今まで以上に押し込められていく。
強い締め付けだけだった膣壁は徐々に細かい痙攣を繰り返す様になり、絶頂へ近づいている事が陰茎から伝わってくる。
お互いに言葉を交わす余裕が無くなり、喘ぎ声と荒い息だけが白い病室に響き始めた。
「あっ、あっ、も、もう、駄目ぇ!」
「ふっ、はっ、はっ!」
犯され続ける所為で全身をピンクに染めて、押し寄せる快楽に翻弄されるアーニャ。
半開きになった口からは舌が食み出し、視線は明後日の方向へ飛んでいた。
そして、再び射精の欲求が来た頃にはアーニャの絶頂も近くなる。
止めとばかりに腰の動きを早め、解れた膣内を抉るように力尽くで陰茎を根元まで押し込み、射精を開始した。
「出るっ!」
「あっ、ま、またぁ!!」
2度も生で出されたアーニャは、抱えている足を震えさせ絶頂に達する。
今まで以上に強くなった締め付けで膣内に残っていた精液は押し出されるが、新たな精液を子宮口で受け取った。
「……ふぅ」
「くっ、こっの、『ふぅ』じゃ無いわよ!」
再充填された精液すら一滴残らず出し切って一息付けば、絶頂の余韻で赤くなった顔のままで怒るアーニャ。
噴出した愛液で汚れた胸は興奮で心成しか大きくなり、乳首は痛そうな程に尖っていた。
「でも、リハビリだし……」
「うっ、そ、そうだけど……」
改めて行動の免罪符を掲げて反論すると言い淀む。
もごもごと何か言おうとしているアーニャを余所に、性欲を満足させた俺は身体を離す。
「ん、ふあぁ~……」
「うぅ……」
絶頂に達したばかりの膣内から陰茎を抜く動作すら、アーニャにとっては快感として受け取った。
先程まで怒りを湛えていた表情が、緩やかな快楽で呆けてしまう。
「んふぁう!」
カリが膣口を通り過ぎる時に一番の反応を見せ、お互いに満足感が漂う中で少しの間余韻に浸る。
秘裂が上を向いていても溢れ出てくる大量の精液が流れる感触を受けて、再びアーニャの怒りを浮かべるものの、何処か嬉しそうな色も見え隠れしていた。
「どうするのよ。こんなに出しちゃって……」
「魔法を使って避妊するから大丈夫だよ」
「えっ、駄目よ!」
「な、何で?」
「それは……、その……、とにかく駄目!」
「何それ?」
余りにも激しい剣幕に驚いたが、理由を聞いてもハッキリさせないで言い切ってしまった。
この反応はどう見ても、孕みたいと思っていそうだ。
今の歳で子供が出来るのは避けたいので、アーニャの子宮が年齢的に成熟していない事が救いか。
一先ずは妊娠する可能性は圧倒的に低いと言う事実に、願いを託すしかない。
「あぁ、ベッドも汚れちゃったよ」
「その前に私の身体を気にしてよ」
「ごめんごめん、大丈夫だった?」
「はぁ……、まぁ、良いわ。ネギの激しい腰使いで私の腰も大変よ」
「自分では制御出来なくて……」
「でも、これならリハビリも大分効果が有ったって事だから良い傾向よね?」
「アーニャのお陰でね」
「うっ、バ、バカ……」
ラブコメの主人公らしく褒めたら、アレだけの怒りが一気に成りを潜めた。
「と、とりあえず身体を拭かないと……」
照れを隠す様に抱えていた足を下ろして。拭く物を探し始めたアーニャ。
その視線は手首に結ばれているハンカチに行き、止める暇も無く取ってしまった。
「これで拭……、あっ、あぁ……」
魔法陣を刻んで性行為がリハビリと誤認させていたハンカチを取った瞬間、アーニャの顔は今まで異常に赤面しつつ、なわなわと震える。
それから俺の視線に気が付くや否や、シーツを手繰り寄せて身体を隠してしまった。
「み、見ないで!」
「アーニャの身体は綺麗だったから隠さなくても良いのに」
「そういう問題じゃないわよ!」
魔法陣を離せば元の価値観や考え方が蘇り、行為に対してその人物が持つ正常な反応が返って来る様だ。
手に持つ事と手首に巻く違いが今一分からないものの、アーニャの反応は誰が見ても正常な物。
それを考えればフェラをして精液を飲んだ反応が、顔を赤くして恥ずかしがる程度であったネカネは、やはり元に戻り切らなかったのかもしれない。
完全に正常な状態へするには、魔法陣に対しての研究が足りないのは明白。
この先、どうせ麻帆良に行く事になるだろうし、その時に研究を進めれば良いだろう。
ネカネに関しては帰ってきてから何とかすれば良いが、アーニャは直ぐにでも何とかしないと要らぬ問題を引き寄せる。
洗脳まがいの事はしたくない。
しかし、やらなければこの先の生活に影響が出てしまう。
ここは元から持っているネギに対しての好感を利用するしか無いだろう。
「アーニャ」
「だから、見ないでって!」
「アーニャ、俺の目を見ろ!!」
「えっ?」
いつもよりも少しだけ強めに言えば、驚いたアーニャは指示通りに眼を見つめてくる。
その隙に魂へ魔法陣を刻み込む。
「『俺と性行為をするのは当然』だろ?」
「え、ぁ……」
ネカネの様に根底からの考え方や価値観を変えた訳ではないので、眼から光が消える事は無い。
あくまで常識を一つだけ誤認させただけ。
こう言っておけば性行為をした事と、リハビリとしてした事も無理矢理だが筋が通る。
万が一にも外で『子供を作る』と言ってしまっても、所詮は子供の言う事。
精々、微笑ましく見られる程度に収まる。
それに加え、『英雄 ナギ・スプリングフィールド』の血筋を増やすと言う、打算を考える大人も居る筈。
親の七光りは利用出来るだけ利用するべきだ。
本当、英雄の父親様々だな。
「んぁ、……そう、だったわね」
「うん、そうだよ」
一つの価値観のみを変えられたアーニャは、思い出した様に納得する。
それに伴い、裸を見られ、犯された事でパニックになっていた思考が戻って来た様子。
羞恥心を捨てさせていないので顔色は赤くなったままだが、それでも先程よりかは冷静に会話出来そうだ。
「ご免ね、ネギ、何かおかしな事言って……」
「良いよ」
「ん、ありがと」
笑顔で礼を言ってくるアーニャだが、礼を言いたいのはこちらの方だ。
「俺の方こそ、処女をくれて有難う」
「もう、それは当然の事でしょ? 態々お礼なんて良いわよ」
シーツで身体を隠していても、性行為に関しての処女らしい拒否感が無くなっている。
まるで子孫を作る前提で結婚した夫婦だ。
これならリハビリと言う免罪符を使わなくても、アーニャの身体を使える。
この入院期間が終われば麻帆良へ行かないといけないのが残念……でもないか。
あちらには、正しく漫画のヒロイン達が溢れている。
美少女を魔法で好き勝手に出来るなら何処へでも行く。
「それにしても、これだけ動けるならリハビリも必要ないわね」
「修行が終わったら、いつでも出来るから良いだろ」
「な、この、バ、バカネギ!」
再び羞恥心が蘇ったアーニャに怒られてしまった。
言葉遣いだけを見れば単に暴言を吐く女だが、身体を含めて心すらも自由に出来ると思えば可愛い反抗だ。
一頻り軽く俺を殴った後、シーツの下で隠れながら股間を綺麗にしてから横に置いてあった服を着た。
そして、身だしなみを整え終えたアーニャはベッドから降りる。
「じゃぁ、私のやる事も終わったし帰るけど、一人だからって無理しちゃ駄目よ」
「分かってるよ。アーニャ」
「それなら良し! また明日ね」
「うん、また明日」
特徴的なロングスカートを翻して、精液の匂いを僅かに漂わせながら上機嫌で病室から去って行った。
一人になった時、まずする事は変換された生命力を魔法陣に溜めていく事だ。
常時発動である為に、今では止める事すら出来ない状態にあった。
仕方が無く変換される物を片っ端から魔法陣に封印し、肉体的な反応が出ない様に心掛けなければいけない。
今日は偶々ネカネに見られ、その流れでアーニャの処女も頂いてしまったが……
この生命力の溜まり具合なら、ダース単位の雷の暴風をダース単位で一度に撃てるだけのストックは出来る。
何にせよ、練習を含めて今まで隠匿が上手く行ってた事もあっての油断が招いた事態。
これを戒めとして、次に何かする時は警戒しながらが丁度良いだろう。
しかし、誤算だったのが魔力を生命力に変換している所為で、発動キーを使う通常の魔法が使えなくなった事。
退院を判断する検査と称して魔法を使わせられた時に、始めて知ったが最初は焦った。
その時は咄嗟に魔法陣を構築して使って乗り切ったから良かったものの、攻撃用の魔法陣を用意していなければ未だに入院生活を送る羽目になっていただろう。
医師は魔力の反応が無いのに魔法が発動した事に疑問を持っていた様だが、そこは『英雄の息子』と言う肩書きが役に立つ。
『あのナギ・スプリングフィールドの血筋だから』と呟いて、勝手に納得していた。
その他諸々の検査も問題なく、アーニャを犯せる程に動ける様にもなったので退院は予定通りにする事になる。
修行を始める時間こそ少し遅くなったものの、問題なく麻帆良へ出発出来る様だ。
アーニャで念願の脱童貞を果たした数日後に、改めて決められた予定通りに退院した。
医師や世話になった人達に礼を言って回った後、一先ず自宅へ戻される。
元々の予定を大幅に過ぎてしまっている為、ネカネとアーニャが用意してくれていた荷物を持ち、その日の内に空港へ向かう。
「ねぇ、ネギ、本当にナギさんの杖は持っていかなくても良いの?」
「うん、あんな大きいのは邪魔になるだけだし……」
「でも、お父さんの唯一の物じゃないの?」
「魔法の秘匿もしないといけないんだから、あんな『如何にも魔法使いです』って言う様なのは持っていけないよ」
「そうだけど……」
道中でネカネが杖に関して彼是言ってきても、持っていけない。
それに魔法自体なら杖が無くても使えるのだ。
どう考えても要らない。
空港に着いても心配そうに涙するネカネと、同じく心配そうなアーニャに見送られて飛行機へ乗った。
遠くなる地面を眺めつつ、これから先の性的な生活を中心に希望に満ちた将来を思い描き、思わず口元がにやけてしまう。
そうして、何の因果か主人公の『ネギ・スプリングフィールド』に憑依してしまった俺の、新しい人生が始まったのだった。
続く
12月になったので現状報告
遂に今年も残り一ヶ月を切りましたね。
こんにちわ、一条アスカです。
そんな訳で毎月恒例の現状報告ですよ。
応募する為に書いていた小説は、もう送りました。
フランス書院さんの美少女文庫に。
後は待つしか出来ませんな。
ここや同人の評価としては比較的に好印象の感想を頂いてますが
果たしてプロの編集者から読んだ私の小説はどう評価されるんでしょうね?
一応は自分が持てるエロさを押し込んだけど……
出版社から見れば『売れるか売れないか』で判断されるらしいから
どうなるかは分かりません。
連載用の小説は今書いてます。
今回の更新はリクエストが在った『ネギま!』です。
現在は最初のエロシーンに入る前まで書けてますよ。
更新は再来月以降になりますけど、同じくリクエストの『ゼロの使い魔』は短編を予定しています。
『To LOVEる』は全く進んでいません。
それと投稿用の小説も送ったので、そろそろ次回の同人小説も書き始めてます。
タイトルは『ゼロの使い魔の世界でズブリ』
だから、リクエストは短編になるんですけどね。
拍手コメ返信
>>七さん
更新お疲れ様~
有難う御座います!
性的な意味で楽しんで頂けたのなら、嬉しい限りです。
『ネギま!』は、もう少し待ってくださいね。
今、設定を考えながら書いてますんで。
同人販売用の小説は、一応は1年で2回ぐらい出せ続けたら良いなと思っています。
書くのに半年ぐらい掛かるんで……
たぶん年に2回ぐらいは一気に読めますよ!
一応は来年の6月ぐらいに『ゼロの使い魔』の小説を販売する予定を立てております。
今はまだ序章すら書けてませんけどね!
万が一にも出版社に投稿した小説が採用されれば
そっちも読める様になりますけど、こればっかりはどうなるか分かりません。
いや、ホントに。
と言うか、オリジナルの時間停止物なんて需要が在るんかな?
何にせよ、販売されれば同人小説共々お願いします。
と、まぁ、今月はこんな感じで行きたいと思います。
それでは、より良いエロスライフを~!
12/2追記
拍手コメ返信
>>七さん
応募小説完成お~
ホントどんな結果になるんですかねぇ?
ちょっと送る先間違えたかなとも思わなくは無いんですけど……
美少女文庫の作品をよく見たらジャンルがね~……
かと言ってKTCも違うかなぁとか思ってるんですよ。
まぁ、送っちゃったから、技術に目を付けられる事を祈るしか無いんですけどね。
同人の販売時期は、あくまで予定と言う事で。
期待されるとハードルも上がっちゃうので程々にお願いします。
こんにちわ、一条アスカです。
そんな訳で毎月恒例の現状報告ですよ。
応募する為に書いていた小説は、もう送りました。
フランス書院さんの美少女文庫に。
後は待つしか出来ませんな。
ここや同人の評価としては比較的に好印象の感想を頂いてますが
果たしてプロの編集者から読んだ私の小説はどう評価されるんでしょうね?
一応は自分が持てるエロさを押し込んだけど……
出版社から見れば『売れるか売れないか』で判断されるらしいから
どうなるかは分かりません。
連載用の小説は今書いてます。
今回の更新はリクエストが在った『ネギま!』です。
現在は最初のエロシーンに入る前まで書けてますよ。
更新は再来月以降になりますけど、同じくリクエストの『ゼロの使い魔』は短編を予定しています。
『To LOVEる』は全く進んでいません。
それと投稿用の小説も送ったので、そろそろ次回の同人小説も書き始めてます。
タイトルは『ゼロの使い魔の世界でズブリ』
だから、リクエストは短編になるんですけどね。
拍手コメ返信
>>七さん
更新お疲れ様~
有難う御座います!
性的な意味で楽しんで頂けたのなら、嬉しい限りです。
『ネギま!』は、もう少し待ってくださいね。
今、設定を考えながら書いてますんで。
同人販売用の小説は、一応は1年で2回ぐらい出せ続けたら良いなと思っています。
書くのに半年ぐらい掛かるんで……
たぶん年に2回ぐらいは一気に読めますよ!
一応は来年の6月ぐらいに『ゼロの使い魔』の小説を販売する予定を立てております。
今はまだ序章すら書けてませんけどね!
万が一にも出版社に投稿した小説が採用されれば
そっちも読める様になりますけど、こればっかりはどうなるか分かりません。
いや、ホントに。
と言うか、オリジナルの時間停止物なんて需要が在るんかな?
何にせよ、販売されれば同人小説共々お願いします。
と、まぁ、今月はこんな感じで行きたいと思います。
それでは、より良いエロスライフを~!
12/2追記
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>>七さん
応募小説完成お~
ホントどんな結果になるんですかねぇ?
ちょっと送る先間違えたかなとも思わなくは無いんですけど……
美少女文庫の作品をよく見たらジャンルがね~……
かと言ってKTCも違うかなぁとか思ってるんですよ。
まぁ、送っちゃったから、技術に目を付けられる事を祈るしか無いんですけどね。
同人の販売時期は、あくまで予定と言う事で。
期待されるとハードルも上がっちゃうので程々にお願いします。
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