時止めアパート 体験版β
時止めアパート
始章
始まりは遺産を相続した事だ。
仕事もせずに安アパートで過ごしている時、突然の来訪者を継げるチャイムが鳴った。
普段はネット通販の宅配しか訪れない家である事を自覚しているので驚いたが、出ない訳にも行かない。
前に来客を無視した所為で、酷い目にあった事があるのだ。
「は~い」
誰かと扉を開ければ、そこには高そうなスーツに身を包んだ女が立っており、目に付いた胸元を強調する膨らみは、そこそこ大きい。
顔に目を向ければ申し訳ない程度にしたと思われる化粧で、唇はプリッとして魅力的だ。
「すみません、私は弁護士の先口を申します」
「はぁ……、弁護士さん」
「実は貴方の遠いお爺様がお亡くなりになりまして、その際に遺産が発生したので相続の意思を確認しに伺いました」
「爺さんなんて見た事無いですけど……」
新手の詐欺かと警戒もしたが、襟元に光る弁護士バッヂを見てとりあえず中へ入れる。
後ろを歩いて来る筈なのに、何処か良い匂いが部屋を流れていく様にも感じた。
何にせよ話を聞かない事には始まらない。
「お爺様の御遺影はこちらになります」
「……やっぱり見た事ないんですけど、人違いとかじゃないんですか?」
「いえ、家計図に記されている親族の方と、戸籍の繋がりを確認したので間違いないです」
「そうなんですか」
ここまで入念に調べられる権力を持っていると言う事は、本物と思って良いだろうか。
未だに、疑いの念が残っている事にも気が付いていない様子の先口は話を続ける。
「遺言書には『家系図に載っている全ての人物に相続する事』と記されていまして」
「はぁ……」
「それが成されないと、最低限の相続を除いて遺産は分配しないと条件を付けられていました」
鞄の中からゴソゴソと紙を取り出して広げ、中には少なくとも30人以上の人物の名前が記されていた。
これら全てに行き渡るのかと考えれば、結構な遺産が発生した様だ。
しかし、女性と接した経験が少ないからか、興味は眼の前の巨乳に行ってしまう。
硬そうなスーツに包まれていても、腕を動かした反動で僅かに揺れている。
不躾な視線は止めるべきだと思っても、男の本能では止められない。
「それで、こちらに貴方の名前が……」
「あっ、本当だ」
指差された所へ誘導されて見れば、シッカリと自分の名前が記されている。
「親族の方々の話し合いは半年ほど前に行なわれたのですが、遺産の分配は既に決められていまして……」
「そうですか」
先口は申し訳なさそうに言うが、別に構わない。
親戚筋等は見た事も聞いた事も無く、それは両親が存命だった時も変わらなかった。
繋がりが全く無い人間が何をしようとも、こちらに被害が来ない限りは好きにしてくれと言うのが正直な感想だ。
親から貰った遺産も普通に生活する分には全く問題は無く、アルバイト等をすれば死ぬまでは比較的楽に生きられる。
「残った遺産である古いアパートと土地を、家計図の端にあった貴方へ相続させようと決定されました」
「土地とアパートって結構良いんじゃないですか?」
「いえ、それが……」
相変わらず申し訳なさそうに身を縮め、腕に挟まれた胸は谷間を深くさせた。
贅沢を言えば、もう少し揺れて欲しいが仕方が無い。
若く美人の匂いを嗅げて、スーツとブラに阻まれていても眼の前に女の身体がある事に感謝しよう。
「これがアパートと土地の写真です」
「……ボロいですね」
「他の資産は最低でも1千万以上の物なんですけど、それだけは資産価値が処分金額や維持費よりも大幅に低いんです」
「駐車場とかには出来なかったんですか?」
「そもそも車が入れる様な道が一本しかなくて、駐車場としても致命的に立地が悪いんです」
「……もしかして、押し付けられたんですか?」
「えぇ……、そう言う事になります」
先口が言うに、相続の条件が『家計図に書かれている人物に湧け隔たり無く相続させる事』と書いてあっては、誰かが受け継がなければならない状況になっていた。
そこで目を付けられたのが一番端に名前を書かれていた、顔どころか存在自体初めて知った人物。
これ幸いと、土地も狭く立地も悪いボロアパートが押し付け様と思ったらしい。
親族達の話し合いは熾烈を極めたものの、全ての遺産分配を終えて、後はこのアパートと土地を相続する意志さえ示させれば万事解決と……。
固定資産税も大した事が無いともフォローにもなっていない事を言って来たが、こちらの意思は固まっている。
「分かりました。相続します」
「えっ、良いんですか?」
「えぇ、少なくとも住めるんですよね?」
「そうですね」
「丁度、家賃を払い続けるのも損している気分になってきたんで、持ち家も悪くないと思ってたんですよね」
「でも……」
あくまで気の毒そうな表情を崩さない先口に不安を感じたが、バイトよりも家賃収入の方が安定しているだろう。
楽観的な考えと言うのは理解している。
何の利用価値も無い物なら、利用出来る様にするまで。
少なくとも自分が住み易いようにすれば、入居人も一先ず入る筈と目測を立てる。
「分かりました。では必要な書類をご用意して頂きまして、後日私共の事務所へお越し下さい」
「はい」
相続に必要な物が書かれた紙を何枚か貰った後、玄関まで先口を送る。
前を歩かせたので、タイトスカートに浮かび上がらせていた尻を僅かな時間ながらに楽しんだ。
良く目を凝らせばショーツのラインも見えており、歩くだけで柔らかく震える光景に触り心地の良さそうな印象を受ける。
「それでは失礼致します」
「はい」
深く礼をした拍子の揺れた胸を眼に焼き付け、去っていく後姿を見送った。
一章
数日後。
面倒な手続きをして実際にアパートを見てみると、思った以上にボロい。
辛うじて風呂とトイレは別で部屋に備え付けられており、住むには何の不足も無いのが救いか。
隙間風も無いが、如何せんボロイ外見が全てをマイナスにしていた。
実際に住んでみても不便で、誰も相続したがらなかった理由を実感する。
十分に何処を直せば良いのかを確認してから、自分にとって住み易い内装を目指し、私財を叩いてリフォームした。
それが案外良く出来た物で、これなら何処に見せても恥ずかしくは無いと思える。
しかし、実際に手を加えられたのは中だけであり、外観は元のまま。
そんな状態であっても、雨漏り等がないのは不幸中の際だ。
そして目的であった家賃収入を得る為に部屋を賃貸物件として出したのだが、不便な立地と外見のボロさが災いして何年も入居者は来なかった。
それでも根気良く、なるべく金の掛からなそうな宣伝をした結果、やっと一人の女性が入居者としてやってくる。
嬉しさを隠しながら引っ越してきた日に大家兼管理人として挨拶をしていたのだが、異常事態に直面してしまった。
入居者が眼の前でお辞儀をした姿勢のまま、ピクリとも動かなくなってしまったのだ。
「あの、どうしました?」
「…………」
佐々木怜奈という名の入居者に、声を掛けても何の反応も示さず固まったまま。
どれだけ話しかけても何の反応も無い事に焦れた俺はセクハラと叫ばれる事を恐れつつ、肩に触れるが何も変わらなかった。
少し迷ったが意を決してセミロングの髪を指で退け、顔を覗き込んで見るも優しそうな眼は開かれたままで瞬きを一切していない。
艶の良い唇は言葉を発する直前で止められたのか、少し歯が見えている。
最初こそ何かの悪戯かと思っていたが、これほど反応が無いのと開かれている口から唾液が落ちてこないのは可笑しい。
流石に、何か自分が理解出来ない事態に遭遇していると、徐々に理解してくる。
しかし、この状態では、何かしようにも何をすれば良いのか分からない。
どうした物かと思案に暮れていると、視界の端に奇妙な物が見えた。
驚いて振り向けば空中で停止している落葉と、空に飛び立った瞬間で動きが止まっている鳥の姿。
原因等は一切理解できなくとも、そこにある現実は世界の時間が停止している事を指し示している。
半ば呆然としながらも改めて怜奈に眼を向けて見れば、同じく停止している姿。
先程よりも大胆に身を屈めて観察してみると、瞬きは当然だが呼吸すらもしていない。
じろじろと身体を舐める様に無遠慮な視線を流していけば、膝に置いた両手で強調された巨乳が眼に入った。
普通なら引かれても可笑しくない程に凝視しても、姿勢どころか声すら上げない。
そんな様子にゴクリと唾液を飲み込み、顔色を伺いながら下から持ち上げる様に巨乳へ手を伸ばす。
重みのある柔らかさは掌の中で支えられ、服の下から存在を主張していた胸が大きく形を変えた。
「…………」
もし、玲奈が悪戯で身体を止めていたとしたら、今日初めて会った男に胸を触られてしまっては悲鳴を上げる筈。
そんな予想とは裏腹に、調子に乗って僅かに指へ力を入れて揉んでも、ピクリとも動かないのは変わらない。
上下に動かせばタプタプと波打ち、柔らかい感触が返って来き。
童貞にはとても耐えられない誘惑に、誰にも言えない行いはエスカレートする。
「佐々木さ~ん、直接揉んじゃいますよ~」
返事が無い事を頭のどこかで確信しつつ、緩んでいた襟元から手を差し込み、宣言通りにブラの中へ進入させて生の胸に触れた。
人生で始めて触った物に性的な興奮は即座に上がり、陰茎へ血液が集まっていくのを感じる。
暖かい体温に重量がある巨乳、その中心に鎮座している他の場所よりも少し硬さが違う乳首。
直接見る事は出来ないが指の腹を這わせて伝わる感触から判断するに、胸全体の大きさに対してバランスの良い乳輪。
ブラの内部と言う制限された中で、感触を正確に覚えようと必死に手を動かした。
当人が抵抗しないのを良い事に胸を陵辱していくと、柔らかかった乳首が硬さを増してくる。
その反応が興奮ではなく、生理的な物だと知っていても興奮が最高潮になった。
時間が止まった世界で昼間から美人の胸を揉むという、異常な事態に興奮で息が荒くなる。
どうせ誰も見ていないとばかりに、ズボンの中で押え付けられていた陰茎を開放した。
勢いが良すぎて腹に当たってしまうが、そんな事は気にならない。
当然、出しただけでは満足する事は無く、かと言って自分で慰めるのも勿体無い気がするのも事実。
その時に視界が捕らえたのは、膝の上で重ねられた玲奈の綺麗な手だった。
白く細い指は、それだけでも欲情を誘う。
時間が停止していても案外簡単に動かせた手を、陰茎に近づけた。
「うっ!?」
そして触れさせた瞬間に感じた快楽は、一発で絶頂にまで達した。
快感で何も考えられなくなった思考の隅で情けないと思いながら、自分でも驚く程に陰茎はビクビクと長く震え、射精を続ける。
人生で初めて敏感な亀頭を美人に触らせ、しかも本人の巨乳を揉むと言うのは、童貞には刺激が強すぎたのだ。
服の中に差し込んだ手の中で微かな震えすら、胸を波立たせるのは十分な刺激となり、絶頂の白い思考の中で思わず指を食い込ませてしまう。
上下に揺れて精液を吐き出す陰茎の動きで、玲奈の指に擦られる亀頭からは更なる刺激を送られてくる。
結果的に射精を促された俺は、睾丸に溜まっていた物を全て吐き出した。
横に立っていたのが幸いして本人には掛からなかったが、地面には明らかに精液と分かる液体が溜まっている。
「く、ふぅ……」
白い靄が掛かっていた思考が戻って来た頭で改めて考えてみれば、マズイ状況にある。
時間が動き出せば、それを見た玲奈は不信を覚えるかもしれない。
気が付いたら自分の顔の下に精液が出ている様な怪奇現象が起こるアパートには、どう考えても住み続けたいとは思わないだろう。
本音を言えば、やっと入ってきた入居者が短期間で去ってしまいそうな要因は排除しておきたい。
いくら悪戯された覚えが無くとも、ここまで露骨に性欲の対象にされた証拠が残っていては嫌な気分になる。
何とか長く居続けてもらう為には証拠隠滅が必要と思い、量が多い精液に土を被せて隠匿を図った。
それから陰茎を仕舞い、元々立っていた位置に戻って一息付く。
しかし、周りのあらゆる物が止まったままの状態では、どうしようもない。
もしかして、このままの状態が続くのかと、恐怖を感じそうになった途端に全てが動き出した。
「これからよろし、っ!?」
挨拶の言葉を止めた玲奈は、上半身を勢い良く跳ね上げた。
突然の行動に困惑しつつ見ていると、揉んでいた方の胸に手を当てて驚いた様に顔を赤くしている。
止まっていた時間内では触られた事も認識出来ない様で、玲奈には挨拶をしていたら突然乳首が立ってしまったと感じたのか。
自分が最大の原因だが何をしたか言う訳も無く、変化に気が付かない振りをして声を掛ける。
「どうしました?」
「い、いえ、大丈夫です」
玲奈は何とか取り繕ったが、表情は困惑を浮かべたままだ。
ここで踏み込んで聞き出そうとするのは、初対面の人間としては不自然だろうから追求せずに引いておこう。
「そうですか。困った事があったら何でも言ってください」
「あっ、はい。これからお世話になります」
再び腰を曲げ、胸を揺らしながら頭を下げる玲奈。
今度は時間が止まる事は無く、元の姿勢に戻った。
直立の姿勢では、ブラの内側から立ち上がった乳首が僅かに服の生地を押し上げている。
胸に手を押し当てた程度では、揉まれて弄られた刺激は消しきれない。
思わず注視したくなる誘惑を撥ね退け、社交辞令的な挨拶を交わす。
「ホント、こんなボロイアパートに来て頂いて……、有難う御座います」
「いえいえ。ここら辺は他に比べて静かで良いんですよ」
「そうですか?」
「そうですよ。都会の喧騒に比べたら、天と地の差がありますよ」
「都会には住んだ事が無いんですけど、そこまでですかぁ……」
「後は内装が綺麗でしたし!」
「それは自分が住み易い事を考えてリフォームした結果ですね」
「管理人さんは、センスが良いですよね」
「本当ですか? 有難う御座います」
これから荷解きがあると言うので、初対面にしては好感触な印象を受ける会話も程々に玲奈を見送った。
動き易そうな服装でズボンも生地が薄いらしく、前に見た弁護士の先口よりも尻の形がハッキリと確認出来る。
特にその場に居る理由も無く、自室兼管理人室へ戻って考えるのはやはり先程の止まった時間の事だ。
何故こんな力が在るのかは不明であるものの、よくよく考えれば切欠には心当たりがある。
それは玲奈と挨拶を交わしている最中に『このまま時間が止まってしまえば』と思ってしまったのだ。
これまで殆ど引き篭もっていた所為で、女に対して碌に接していない。
不安だったコミュニケーション能力が衰えていなかったのは幸いだが、降って沸いた美人と会話する機会に童貞心は舞い上がった。
そんな内心を外に出させず、会話をしていくに連れて僅かな幸せが続いて欲しいとの思いが強まり、願ってしまう。
普通なら失笑と共に消え去る筈の戯言も、実際に時間が止まると言う現実として叶えられる。
異常な現象の切欠として思いつくのはこれだけで、これしかない。
そしてもう一つの要因が在るとするなら、おそらくこのボロアパート、もしくは敷地内に存在する何かだろう。
前に居た所では言うまでもなく時間を止める能力など持っておらず、部屋の中にある私物に新しい物が増えた訳でもない。
だが、ここに来てからなら、疑いはこの二つへ向かう。
元々在った超常の力が、願いと言う切欠で発現した。
あくまで何も調べていない状態での予想だが、殆ど確信を持てる。
漫画の様な能力を手に入れてしまっては、欲望のままに動くのも吝かではないが唯一の収入源が家賃なので、入居者に手を出すのは不安極まりない。
正直に言って欲求に耐えられそうもないが、今は自重しておいた方が良い筈。
少なくとも、玲奈がここに腰を据えて貰わないと、この先どうしようもなくなってしまう。
両親の遺産は、リフォームの所為で大分目減りしたのだ。
更に言えば、時間を止める事に関しても知っておかなければならない。
調子に乗って行使し続けて、代償が一気に押し寄せては困る。
△
とりあえず、すぐには引っ越す様子の無かった玲奈に安心し、土地の隅にあったアパートの倉庫等を引っ繰り返してみた。
探している最中もシッカリと時間を止められるので、あの時だけの限定された物ではないのは明白だったが、いくら探せど手掛かりになる物は一切出てこない。
関係ない物が出てきたとか、数ある資料の中から見つからなかったではなく、本当に何も無かったのだ。
倉庫の中も押入れの中も、挙句屋根裏まで調べたが在ったのは親戚筋の靴跡が残された埃だけ。
これ程の異能の力を隠す為に隠し扉も無いかと壁や床を叩いて調べても、そんな物は無かった。
仕方が無く実際に試して調べる事にしたものの、それも少し手間だった。
住居人に手を出し難い状況にあっては、近所を通る人物にターゲットを絞るしかなく、やってみようとしても大きな問題が起こった。
それは、敷地外で幾ら念じても時間は止まらなかったのだ。
通り掛ったの女子高生は、止まれ止まれと唸る不審人物に警戒して避けて歩き去っていく始末。
不審者が居ると思われては後々困ると肩を落として戻り、家で念じてみると今度は問題なく時間が止まる。
更に色々試して分かった事はこの能力がアパート周辺、しかも敷地内限定の物である事が判明した。
やはり当初の考え通りに、秘密があるのは土地か建物か。
しかし、資料が一切無い状態ではこれ以上の事は分からず、泣く泣く詳しい解明を諦めるしかなかった。
それに敷地内限定であれば応用が利かず、ターゲットが玲奈一人に絞られてしまう。
今の住人は自分を含めて二人だけしか居ない状況で、玲奈自身に何かあれば真っ先に疑われるのは当然残りの人物。
そこまで行かなくとも、怪現象が起こる『いわく付き物件』として認識されるだろう。
余程変わった趣味が無ければ、そんな家には住みたくない。
玲奈も出て行ってしまうだろうし、唯一の収入源を失なってしまう。
何とか入居人数と家賃収入を増やすべく、不動産屋に掛け合って少し優先して紹介して貰う事にしたが、色好い答えは貰えなかった。
ここでもネックになっているが外見のボロさに立地の悪さで、結果が出るのは先まで分からない。
その間、性欲に耐え切れるのかと言われれば、無理だと答えるしかなかった。
爆発しそうな性欲から声無き声が聞こえ、イラストや映像では不満と言われた気がする。
そして、大家として絶対にやってはいけない事を実行に移してしまう。
「ふぅ……、やってしまった」
僅かな罪悪感を胸に時間を止めてから、手元にあったマスターキーを悪用して玲奈の部屋に侵入を果たした。
中はいかにも女性らしいインテリアに、引っ越したばかりでダンボールが多少残っているが、全体的な印象としてあっさり目に感じる。
空き巣の様に探索しても良い匂いを残して本人は見当たらず、一つ残らず部屋を回ってみれば浴室で玲奈の姿を発見した。
空中に止まる水滴は瑞々しい肌に弾かれて、胸を流れて引き締まった腹部を通り、揃えられた陰毛を濡らして下へ落ちる……筈だった光景。
最初に会った時は見られなかった分、玲奈の全裸姿に感動を覚えた。
綺麗な背中で腰は細く、尻は安産型で張りがある。
時間を止めているお陰で裸を見られた事はおろか、部屋に侵入された事すら知られない。
繰り返した実験で止められる時間に制限が無いのは確認済みである為に、好きなだけ視姦出来る。
そして、これほどのご馳走を目の前にして自重するのは土台無理な話。
鍵を悪用した時から消え去った倫理観は役に立たず、忍び寄った手は胸へと向かった。
眼の前で水を弾く胸は、指から掛けられる圧力で柔らかく形を歪ませ、そのまま力を入れて揉み解しても柔軟な弾力が返って来る。
陰茎から発せられる欲求に根負けし、全裸になると玲奈の後ろへ密着した。
両手で胸を揉みながら何も覆っていない肉付きの良い尻に、カウパー液を漏らしている陰茎を挟み込む。
若い女特有の柔らかな感触を全身で感じていると、弄られる乳首が生理的な反射を返して硬く尖り、摘み易くなった。
指の腹で弾いて引っ掛かりを楽しみ、人差し指と親指で捏ね繰り回して、美乳を陵辱する。
首筋を舐めればシャワーで流された筈の、玲奈の味が感じられた。
少し腰を引いて、玲奈の剥き出しになっている股間に陰茎を差し込んで素股に移行させれば、むっちりとした太股と大陰唇の柔らかさ、そしてカリに引っ掛かる淫核を感じる。
呼吸を荒くしながら、この世界でただ一人動く身体は遠慮が消えていく。
胸を揉む手は力を増し、玲奈の股間に挟んでいる陰茎で大陰唇を開いて膣口周辺を探る。
水だけでは滑りが少な過ぎて挿入には出来ないものの、鈴口に孔の引っ掛かりぐらいは感じられた。
時間が停止した中でも乳首の様に生理的な反射を返すのならば、淫核や女性器を刺激し続ければ愛液の分泌も始まるかもしれない。
一抹の願いを込めて、美人でプロポーションも良い、知り合って数日の女の性器に手を伸ばした。
「うはっ、や、柔らかい」
始めて触った感触に感動してしまう。
美人の綺麗な性器を好き勝手に弄る事で陰茎はより硬さを増し、鼻息は荒くなるばかりだ。
弄る大陰唇は亀頭で感じるよりも柔らかく、少し力を入れるだけで形を歪ませて小陰唇が食み出てくる。
ふにふにとした感触を思う存分に味わっていった。
動かしていた指が滑った拍子に秘裂が開かれ、顔を出した膣口へ鈴口が食い込んだ感覚も受けたが、処女である事と愛液の不足でこれ以上は進めない。
興奮していない淫核は未だに包皮を被っていても、その上から指で挟む。
乳首と同じく捏ね繰り回せば徐々にだが期待した通りに硬くなり、自己主張を始めた。
摘み易くなった事に気を良くして、更に力を入れつつ刺激を送っていく。
水の僅かな滑りを纏わせる二本の指で捏ねられる淫核は、ピンク色の姿を外に現し始める。
不慣れながらも快感を引き出す様に弄った甲斐もあってか、全く愛液が出ていなかった秘裂にも水とは違う液体を感じるようになってきた。
しかし、腰を少しずつ突き出して挿入を試みても、膣口は亀頭を迎え入れない。
時間は無限にあるとはいえども、処女の秘裂に擦り付けているだけで絶頂の予感は近寄ってくる。
流石に童貞では、立ったままの女に挿入しようとするのは至難だった。
頑張って膣内を目指していた腰は、いつしか単純に快感を求める動きになり、積極的に大陰唇を使ったオナニーに変化してしまう。
亀頭と股間へ降ろした手は、柔らかい大陰唇を挿入出来なかった悔しさを表すように乱暴に愛撫を繰り返す。
残った片手で揉み続ける胸は乳首が乳輪から立ち上がり、心成しか張りも増した。
唯一思い通りに出来た、揉み応え在る美乳を思うままに蹂躙し、下半身は陰茎でカウパー液を秘裂に塗りたくる。
「はぁはぁはぁはぁ」
止まった時の中で愛液と混ざったカウパー液がヌチョヌチョと響き、興奮して荒くなった一人分の呼吸が浴室に木霊する。
腰の動きも限界まで来た頃には精液も上がり、我慢も限界に来た。
挿入は出来なかった事が心残りとなった身体は咄嗟に鈴口を膣口へ合わせ、塞き止める力を抜く。
「うぐぅ、出るっ!!」
陰茎が意識を無視して上下に震え、尿道を精液が流れ出ていく快楽で思考が白く塗り潰される。
出合った当初に胸を揉んで陰茎を触らせたよりも強烈な性的快感が体を走り、足はガクガクと震え、立っている事すらままならない。
しかし、男の本能によって、せめて精液を胎内へ入れ様と必死に腰の高さを維持していた。
下半身を中心とした絶頂の波は全身へ伝わり、揉んでいた胸を思わず握り締めてしまう。
それは、開かれた口から漏れ出る涎に気が付かない程、強烈な物だった。
「はぁ、はぁ、はぁ――」
絶頂の波が引いてきた頃には、冷静な思考が少し戻って来る。
改めて自分がした行為の不味さに血の気の引く思いもしたが、身体を弄られた違和感があっても犯人が誰か分かる筈も無い事を思い出した。
それでも精液の処理ぐらいはしないといけない。
玲奈の前へ回って股間を覗き込めば、当然だが秘裂の周辺に大量の精液が汚している。
射精する時に膣口に減り込ませた所為で、少量とは言え胎内にまで入っている様にも見えたが、時間が停止しているので垂れてくる事はない。
動いている人間の身体から出た液体であっても、触れる部分を無くせば停止してしまう。
その為、一瞬触れるだけならば、固形物と同じく動かせた。
指で弾いていくだけで液体の精液を掃除出来るのは、実に楽で良い。
少なくとも見える所には無くなったのを確認して、痕跡が残っていないかを調べた。
「う~ん……、無い……かな?」
床に落ちた精液も排水溝へ飛ばし、玲奈の視界内から排除。
そして、残ったのは膣内の物だけ。
正面に回り込んで大陰唇を開き、膣口を曝け出すと膣内にまで入り込んでいた少量の精液が見える。
処女の狭さを持ってしても、鈴口を密着させた状態で出されては進入を防げなかったらしい。
若干緊張で震える指を差し込み、入り口付近を掻き回す。
初めて女の暖かい胎内を、本人の承諾も無しに弄り回すのは興奮してしまう。
出したままの陰茎は一度精液を出したのも関わらず、再び力を取り戻しつつあった。
膣口で指の出し入れを繰り返す度に性器は掻き回される刺激を受け、止まっていた愛液の分泌は再開される。
本格的にグチュグチュと鳴り響き始めた音は、浴室を言う環境で反響していた。
ヌルヌルの体液が漏れ出てくるに従い、時間が経って興奮が冷めて包皮に隠れそうだった淫核は再び硬さと艶を取り戻す。
調子に乗って片手の指で膣口を、残った方は淫核を摘んで捏ね繰りしていく。
一度消えた興奮も性感帯を刺激し続けられれば、蘇って来てしまう。
それも、先程以上の重点的な刺激を受ければ、処女らしく異物を拒否していた膣口すら解れ始めた。
眼の前で性器が花開く光景を見て、胎内の精液を掻き出す為に指を動かしていた事を蘇った性欲で忘れてしまいそうになる。
今度こそ挿入するべく行動を起こそうとした時、嫌な予感が頭を過ぎった。
それはこのまま犯してしまっては、玲奈に違和感を越えた恐怖心を与えてしまうかもしれないという事だ。
初めて時間を止めてしまった時に胸を揉み、結果的に乳首を立たせたままで時間を戻してしまったのは記憶に新しい。
動き出した玲奈は自分の胸の異変に気が付き、表情からは何処と無く違和感を伴う戸惑いを見せていた。
その結果を見れば、ここで犯してしまっては胸と股間を弄られた感覚が残り、果ては破瓜の痛みすら残してしまうかもしれない。
流石に引っ越してきた数日の間で、身体の性的な部分に明らかな悪戯の痕跡が残されていては、得体の知れない恐怖心が強くなってくる。
そうなれば、ここから出て行くのは火を見るよりも明らかだろう。
結果的に家賃収入も消えて不動産としての価値も消滅し、残るのは立地も外観も悪い曰く付きのボロアパートに固定資産税を含む各種税金の支払い。
どう転んでも得な事は何一つない。
生身の女の身体をオナニーの道具として使ったお陰で出てきた、か弱い精神的な余裕を持って今は引くしかないだろうか?
それに今後に関わる、大事な実験を一つして置かないといけない。
「仕方が無い…………」
眼の前にある獲物から手を引くのは非常に口惜しくとも、そこは僅かに残っていた射精後の賢者タイムで押さえ付ける。
それから『愛撫するのを止めてから時間を置き、通常の状態に戻った身体にも違和感は残るのか?』と言う実験を急遽行なった。
と言っても、手を離してしまっては止まってしまうので、身体の何処かに触れた状態で待機しているだけだ。
柔らかく良い匂いの玲奈に触れている状態で理性を保っているのは辛いものの、後に関わる事であるならば耐える他無い。
そして、手から伝わってくる感触から性的に興奮していた体温が心成しか下がり、ほのかに赤かった肌も元に戻りつつあった。
愛液の分泌も止まり、尖っていた乳首も元の柔らかい物に変わる。
ハッキリと分かる変化を見て暫く経った後に改めて身体を観察してみると、胸を握って出来てしまった赤い痣も見えなくなり、秘裂はピッタリと閉じていた。
目視で完全に元の状態に戻った事を確認してから脱衣所へ戻り、擦りガラスに影が入り込まない位置で時間を動かす。
「――ん、んん~♪ はぁ、気持ち良い」
浴室から聞こえてくる言葉には、上機嫌な雰囲気を感じられた。
少なくとも自分が犯されたかもしれないと思っていたら、絶対に出し得ない声色だ。
一先ずは処女の玲奈の身体を弄っても、時間を置いてから動かせば本人に違和感を与え無い、もしくは気にしない程度に少なくする事は確認できた。
この事実は、滾っていた性欲を我慢した価値は十分にある。
確認する為に取った時間は高まっていた興奮を冷ますには都合良く、溜まった性欲は次に持ち越す事も簡単だった。
より深い快感と絶頂を得るには、我慢も大事。
玲奈の身体を使う前に持っていた余裕の無い気持ちは消え去っている為、先を見据えた考えが出来る。
ここは一旦退散し、先程よりも興奮するシチュエーションを練るとしよう。
△
「すみません、管理人さん」
「はい」
次は何処で玲奈の身体を使おうかと思案していると、玄関のドアを控えめにノックする音と共に尋ねる人物の声が聞こえた。
誰と言う疑問を挟む余地もなく、つい数瞬前に思考の主役だった人物。
別段、女性に見られても困る物も置いておらず、用件を聞く為に部屋へ迎え入れた。
今の玲奈は肩まである髪を後ろで結び、服装は動き易そうな物を着ている。
春先と言う事もあって薄めの長袖で身体の線はハッキリと浮かび上がらせ、大きな胸はブラの線と共に自己主張をしていた。
そして、下半身は7分丈のズボンを履いており、綺麗な脛を見せている。
「どうかしましたか?」
「いえ、ガーデニングをしたいと思いまして……」
賃貸物件として不動産屋に募集を掛ける際に、近年流行の貸し畑を無料で使用出来ると書いた。
ただでさえボロく、立地も悪い場所では小さな特典を付けてアピールする他無い。
流石に畑だけが入居の理由ではないだろうが、利用すると言う事はアパートに入る理由の一つになったのは間違いなさそうだ。
「では、利用する畑を決めますので、お好きな所を利用してください」
「あっ、はい、分かりました」
そうして玲奈を引き連れて畑に移動してから、あらかじめレンガで小分けしていた場所へ案内する。
二畳ほどの広さでアパートの部屋の数だけ並べてあり、土の用意は前にしておいた。
綺麗に並べられた畑に連れて来られた玲奈は、端から端まで視線を流してから中間辺りを指差す。
「ここで良いですか?」
「えぇ、何処でも大丈夫ですよ」
「じゃぁ、ここでお願いします」
「はい、名前を書いた立て札はこちらで用意しておきますので好きな時に作業をしてください」
「お願いします」
「それと道具の貸し出しもしますけど、どうしますか?」
「そうなんですか。じゃぁ、道具もお願いします」
こういう細かな気遣いが信用を得る……、と前にネットで見た。
実際に自分が借りる立場であっても、道具諸共貸してくれるのならば進んで利用しようと思う。
それに実際に経験をしてからの方が、無駄な道具を買わなくても良い。
完全な初心者は必要の無い物まで買ってしまいがちでもあるから、節約の点でも効果的だろう。
玲奈と対する時には、あくまで親切を装い信用を勝ち取る。
そうすれば、アパートに関して何か問題や心配事が出来れば、進んで相談してくる筈。
時間を止めて悪戯する点で怖いのは、心霊関係で恐怖心を持たれる事。
信頼関係が構築されていれば、ここで過去に何か事件でもあったかを遠回しにでも聞いてくるかもしれない。
一種のバロメーター的な予防線を張っておきたいのだ。
しかし、疑心暗鬼に陥ってしまえば、いくら何も事件は無かったと言っても信用はされないだろうが……。
そんな事になる前に、現在の玲奈の心境を知る為には信用が必要だ。
「何を植えるか決めてあるんですか?」
「えぇ、とりあえずハーブ系が良いかなと……」
「ハーブは植えない方が良い種類もあるんで気を付けて下さいね」
「えっ、そうなんですか!?」
「えぇ、ハーブの王道とも言えるミントは繁殖力が在りすぎて、少しでも油断すれば他の所にまで侵食しますし」
「へぇ、そうなんですか」
「有名所のカモミールも害虫がワンサカ沸くんで駄目ですね」
「物知りですね」
「いえ、ネットでの知識ですからね、困った時や興味が出ればすぐに調べる性質ですから」
「カモミールは種を買ってあるんですけど……」
「部屋の中で育てるなら問題は無いと思いますよ? カモミールは虫が付かなければ良いんで」
「あっ、そうですね。そうします」
会話を重ねる度に玲奈の優しそうな表情は、ネットで手に入れただけの浅い知識に感心したり驚いたりでコロコロ代わる。
それに釣られて動くのは、やはり大きな胸。
時間を止めて、ブラで形を整えられている巨乳を本人は気が付いていない時に好きなだけ見て、そして揉んだ。
挙句はオナニーの道具にまでした事を思い出して、思わず陰茎を大きくしてしまう所だった。
変に取り繕うのも可笑しく思われそうなので普通に接しているが、少し股間へ視線を移せば膨らんでいる事ぐらいは分かってしまいそうだ。
「道具はあっちの倉庫にあるので、好きなのを使ってください」
「分かりました」
「立て札を作ってくるので、一旦帰りますね」
「はい、お願いします」
なるべく玲奈の視線が顔に向かって来る様に話題を畑の事に集中させていたお陰で、何とか股間の変化を気付かせないで乗り切った。
それから自分の部屋に戻ってから玲奈へ言った通り、立て札の制作に掛かる。
いくら女の身体に飢えていても管理人としての仕事を蔑ろにする訳には行かない。
あらかじめ用意してあった板へ玲奈の苗字を書いて、杭に打ち付ける。
これ自体は、ごく単純な作業ですぐに完成した。
そして畑に向かうのだが、到着すると屈んでいる玲奈の後姿が目に入る。
横の地面に種の袋が置いてある所を見るに、早速何かを植えてみる様だ。
カモミールは部屋で育てるらしいので、他に用意してあった種だろう。
その姿を見た瞬間に良い考えが思い浮かび、即座に『時間よ、止まれ』と念じた。
もはや慣れた行いに、アパートか土地かは分からないがしっかりと応えてくれる。
念の為に辺りを見回して、本当に止まっている事を確認してから屈んでいる玲奈に近付いた。
太股を身体に密着させている所為で大きな胸は形を歪めており、その柔らかさを主張しているが、今回はそこではなく、口元に用があった。
見た限りでは口紅をしていない唇は、綺麗なピンク色で張りがあって実に麗しい。
正面に立った俺はおもむろにズボンのファスナーを下ろし、期待で大きくなった陰茎を露出させて玲奈の唇へ近づけた。
「うぅっ!」
皮が半分ほど向けた状態の亀頭に、綺麗な唇が触れた瞬間に快楽が身体を走る。
流石にそれだけで絶頂に達する事はないが、秘裂に減り込ませた時とは全く違う感触を感じた。
大陰唇よりは硬かくはあるものの、なによりも食べ物を入れる箇所に陰茎を接触させた事に興奮が高まっていく。
口紅を塗る時の様に亀頭を上唇の端から端まで移動させ、それから下唇を移動してカウパー液を塗りたくる。
押し遣られる圧力で玲奈の顔は若干不恰好になったが、返って来る快感は大きい。
何もしない状態でも綺麗だった唇は、性欲を知らせる淫液を塗られてテラテラと光りを反射し始める。
自分の証を付けたと言っても過言ではない光景に、陰茎の硬さは増すばかり。
遂には腹にまで反り返るほどになった所で、唇を亀頭で押し開いて口内へ侵入させた。
「はぉっ!!」
想像した以上の快感に思わず声を出してしまった。
歯の硬い感触は少し痛いものの、口内は暖かくてヌメヌメとしている。
唇を閉めていた所為で下顎が上がっており、上顎に張り付いていた舌が開かれるに吊れて裏筋を舐める感覚を受けた。
あまり奥まで入れすぎると、時間を戻した時に玲奈が咽てしまいそうなので気を付けつつ入る所まで入れる。
「気持ち良い……」
思ったよりも狭かった口内には結局、半分程しか挿入出来なかったものの、快楽は十分に感じられた。
腰を引けば上顎のザラザラした箇所がカリを擦り、その所為で快感も増して行く。
硬くなった状態で亀頭に刺激を受け、少しだけ先走り液が出てしまった。
「うっ!?」
ゆっくりと引いていたつもりがカリに歯の裏側が引っ掛かり、限界近くまで溜まった快感が思わず爆発しそうになった。
咄嗟に股間へ力を入れて我慢してみたが完全に止めるには間に合わず、少しだけ漏れ出てしまう。
高まり過ぎた興奮を下げる為に、玲奈の口内に陰茎を入れた状態で待機する。
「ふっ、うぅ……、危ない危ない」
玲奈の頭を支えていた手は暇になり、手慰みとばかりに綺麗な髪を撫で回す。
艶やかなセミロングで手触りも良く、手櫛でもすんなりと指を通す程にサラサラだ。
指の間を通る柔らかな感触は、高まった興奮を下げるのに丁度良かった。
そして再度、奥まで入れたのだが、最初よりも抵抗が無い。
何度か出し入れを繰り返しても、やはり圧力がかなり減っている
恐らくは、先程挿入された所為で閉じていた顎は下がって舌も陰茎の形に変形したままになっており、抵抗していた物が無くなっていたのが原因か。
どうやら時間が止まっている時に関節を動かしてしまえば、元に戻る方向への力は働かないらしい。
しかし、胸や尻等の身体の弾力は、揉んで形を変えてもシッカリと元に戻っている。
関節を動かせば筋肉も吊られて動く事を考えれば、明らかに矛盾している事象だ。
何にしても、今は弾力だけ元に戻っても仕方が無く、快感を維持するには少し自分の手で工夫する必要がありそうだ。
とりあえず、玲奈の顎を舌がある辺りから持ち上げてみる。
「おっ!」
すると、丁度良い具合に口内の圧迫感が戻った。
流石に最初に入れた時よりも密着が物足りなくとも、続けるには十分な快感は得られる。
そして腰の動きを再開させれば口内にあった唾液がカリで掻きだされ、唇の端から漏れ出した。
押し上げた事で舌の柔らかさを裏筋で感じ、上顎の少しゴリゴリした感触が強く味わえる。
ただでさえ美人に咥えさせていると言うシチュエーションに精神的な興奮は大きくなり、睾丸から精液が湧き上がってきた。
喉の奥へ出してしまっては、時間を戻した時に絶対咽るだろう。
突然起きる異変を感じさせない様にする必要があった。
後始末を楽にする為にも、なるべく精液が舌の上で止まる位置で腰を調整しながら、玲奈の頭を僅かに下へ向けて射精を行なう。
「うぅっ!!」
断続的に口の中で痙攣を起こす陰茎は精液を撒き散らし、本人が知らぬ間に口内を汚していく。
絶頂で白くなった頭でも本能的に陰茎を根元まで入れたいと思ってしまうが、何とか理性を総動員して耐えなければならない。
快感に震える足と同様に、誘惑を耐える腕も震える。
溜まった精液を出し切った後も暫く玲奈の口内で余韻を楽しみ、力の抜けた陰茎を抜き去った。
動かされた顎の関節が開かれたままで、半開きになっている唇からは止められる事のない精液が口の端からドロリと流れ出す。
「っ! マズイ!」
落ちる先に玲奈の太股があるのを見て、慌てて近くにあったスコップを受け皿として使った。
絶頂後のダルさが残る身体にしては素早く動き、その甲斐あってズボンの汚れも最小限に留める。
出した精液が落ちるのを待っている内に何となく口の中を覗いても、目論見通りに舌の中腹辺りから奥へは精液が入り込んでいない。
それから、用意していた歯ブラシと歯磨き粉を使って、口の中にある物を掻き出す。
何となく歯を磨いてやっている感覚に陥ってしまうが、これも大事な後始末。
今回、用意したのは全て玲奈の部屋から持ってきた物。
精液を外に出さなかったせめてもの贖罪として、玲奈が使っている物で誤魔化そうと思ったのだ。
液体だけなら唾液を飲みそこなった程度に思うだろうが、匂いは流石に消せない。
そこで玲奈の使っている歯ブラシとは磨き粉で後始末をすれば、多少は誤魔化せるかもと睨んだ。
結果は時間を戻してみないと分からないが……。
そんなに口内に出してしまっては困るのなら止めて置けば良いと思うものの、一度飛び越えた倫理観が行動を止める事はなかった。
一通り歯を磨いた後に水で洗い流し、開かれたままの口内を確認する。
綺麗になっている様子を見て、少なくとも自分の気が付かない内に口を犯されたとは思わないだろうと判断を下した。
「うん……、これで大丈夫かな?」
触った場所を隅までチェックし、もう一度少し離れてからも観察してみる。
何の問題も無く精液の痕跡を消せたと思い、玲奈の姿が見える物陰に隠れて時間を動かした。
「うっ、けほっけほっ……」
空気の流れが再開した瞬間に玲奈は咽た。
一瞬、やはり駄目だったかと冷や汗を掻いたが、咳をした後に自分の喉を何か探る仕草はしない。
出会った時に立たせた乳首を気にしていた事を思い出しても、今の反応は『ただ咽ただけ』と取れた。
その証拠に玲奈は咳き込んだ後でも、ごく普通に土を掘り返している。
若干、不安だった後始末の行為が成功して気が楽になった。
しかし、改めて考えれば、歯を磨いた後に残る歯磨き粉の強い匂いも気にしていない所を見るに、自分でも歯を磨いた直後なのかもしれない。
偶々タイミングが良かっただけでは、この方法は危険を伴いそうだ。
心の中で反省して、何事も無かったかの様に用意した立て札を持って行く。
「佐々木さん、立て札が出来ましたよ」
「あっ、はい」
後ろから声を掛けられた玲奈は、慌てて立ち上がった。
振り返った表情には何かの異変を感じている様子も無く、平常時の、と言うか他人と会話する時の表情をしている。
もっとも、会って数日の異性に心を開く人間等は居ないと思う。
「一番奥の見え易い位置に挿しておくんで、抜かないで下さいね」
「はい、分かりました」
畑の土を踏まない様に気を付けて奥まで行き、札を挿して戻ってくる。
「後は自由にして頂いても良いですが、害虫には気をつけて下さい」
「はい」
アパート周辺に住居が無い訳でもないので、近所迷惑になってしまう。
虫が湧いてしまえば、新規入居希望者に敬遠される事は確実だ。
それを防ぐ為の注意。
素直に頷いた玲奈にとりあえずは安心かと感じたが、気になっていた事をそれとなく聞いてみた。
「それと、さっき咳き込んでたようですけど、大丈夫ですか?」
「あっ、大丈夫ですよ。ちょっと唾液を飲みそこなっただけなんで」
「そうですか。一人暮らしで風邪を引いてしまうと困りますからね」
「そうですよね~」
「お体には気を付けて下さい」
「有難う御座います」
「ガーデニング頑張って下さいね」
「はい」
思ったよりも後始末は完璧に出来たらしい。
結果に満足し、後は特に話す事も無いので別れの言葉を言ってから自分の部屋に帰った。
ガーデニングを始めると言う事は、余程の事が無い限りは出て行かないのは決定している。
まさか育てている途中で、他に移らないだろう。
後始末に注意をしていれば、いつでも悪戯出来る現状に今から陰茎が大きくなりそうだ。
これから先の期待を抑えつつ、管理人室から見える玲奈の後姿を見ながら自分の仕事を消化するのだった。
▽
初めて玲奈にフェラチオをさせてからは、時折時間を止めて悪戯を繰り返す。
しかし、処女だけは未だ手付かずで、精々が指を浅く入れたり、亀頭を押し付けたりする程度に抑えていた。
後に取っておくと言う事でもなかったのだが、そろそろ女の性器の中に陰茎を入れてみたい欲求が大きくなってくる。
そう思い始めてからタイミングが上手く合わずにいたものの、思い切って行動を起こす事に決めた。
「あっ、お帰りなさい」
「管理人さん、ただいま」
いつもの通りに帰宅した玲奈を、偶然を装って迎える。
部屋へと戻っていく制服の後姿を眺めれば、タイトスカートに包まれた尻は相変わらず柔らかそうだった。
調べた所によれば、玲奈は帰って直ぐに風呂へ入る習慣を持っているらしい。
だいたい1時間程で出て来る筈なので、それまで時間を潰す。
風呂の中で犯そうとするのは前に試して上手く行かなかった所為で、何処か敬遠してしまうのだ。
今日は1日の疲れを癒し、寝る寸前の自然体な玲奈を犯そうと企んでいる。
部屋に入ったのを見届けてから自分の部屋に戻り、時計と睨めっこが始まった。
しかし、そんなに時計ばかり見ていても飽きてしまう。
結局はネットの御世話になり、気が付いた頃には予定よりも二十分ほど時間を過ぎてしまった。
慌てて玲奈の部屋に侵入してみれば、眼の前にはパジャマ姿で寝転がって寛いでいる玲奈が居る。
当然ながら、時間を止めての犯行である為にバレる心配は無い。
座布団の上でクッションを枕にしている姿は、人前ではしないリラックスした雰囲気が感じられる。
ブラをしていないのか、パジャマの薄い生地の上から乳首が薄っすらと浮かび上がっていた。
優しそうな眼は下らない内容を垂れ流すテレビに向けられ、瞼はトロンと垂れて少し眠そうだ。
横向きに寝ていた玲奈を仰向けにさせ、覆い被さって唇を奪う。
「んっ……」
そう言えば今までした事が無かったかと思いながら、舌を差し込んでいく。
ファーストキスよりも先に、フェラをさせていた事を多少ながらも残念に思ってしまった。
口内に鎮座している暖かい舌を自分の舌で絡め取り、吸い出して迎え入れる。
美人であると言う意識もあって、唾液が甘く感じた。
気分が盛り上がり、ブラをしていない胸を掴んで揉む。
もはや慣れ親しんだと言っても良い位の膨らみは、心成しか出会った時よりも大きくなっている気がする。
薄手のパジャマの上から表面を撫でながら刺激して行き、乳首の反応を引き出す。
ブラに拘束されていない所為で形が柔らかく歪み、掌に快感をもたらした。
揉まれる感触を受けた胸は早々に張りを増して乳首も尖って来ており、そこを更に指で摘んで捏ね繰り回す。
何度も弄っているお陰で、玲奈の身体は本人が知らない内に開発されていた。
本格的な興奮が現れる前に、犯す準備としてズボンを脱がしていく。
愛液でショーツが塗れてしまっては後始末が面倒であり、流石に乾くまで待つのは退屈すぎる。
縦に組まれた足を解しながら下半身を裸にすれば、揃えられた陰毛が生える性器が顔を出す。
包皮に護られた淫核に、ピッタリと閉じた秘裂。
揉まれた胸が乳首を立たせても、こちらは未だに平常を保っていた。
股関節を人形の様に動かして足を開かせる。
過去に散々弄り回した性器は、小陰唇を少し食み出させる程度の変化しか見えない。
ピッタリと閉じている秘裂を親指で開くと、黒ずみのない綺麗なピンク色の膣口が曝け出された。
風呂に入って綺麗に洗ったのか、恥垢は確認できず、尿の匂いすらしない。
安心して顔を近づけると、大陰唇ごと秘裂を舐め上げる。
少々、汗のしょっぱさが感じられるものの、それ以外の味はしなかった。
スムーズな挿入をする為に、包皮の隙間から舌を差し入れて淫核を刺激し、開いたままの膣口へも差し込んだ。
ジュルジュルと唾液を塗りたくられる性器は、生理的な反射によって僅かながら愛液が滲み出してくる。
その勢いに乗って硬くなり始めた淫核に吸い付き、快感を更に引き出していく。
愛液を掻き出す為に、膣口付近で指を浅く出し入れを繰り返した。
暫く弄っていればグチュグチュと粘度の高い体液が混ぜられる音が響き始め、仰向けに寝かせている所為で重力に従って肛門へと愛液が流れ落ちる。
指を離して様子を見ると膣口は少しだけ開き、淫核は完全に顔を出していた。
受け入れる準備が出来たと判断し、ズボンを脱いで玲奈の股間に腰を差し込む。
性器を丸出しにされた状態で足を大きく広げられても、表情は眠たそうな物から変わらない。
時間が止まっているので当然と言えば当然だが、これだけ性器を弄られても表情が同じだと玲奈の全てを支配したと思えてしまう。
柔らかな大陰唇を亀頭で弄びつつ、愛液を陰茎に広げていく。
他人の体液でヌラヌラとテカリを増した姿は卑猥極まりない。
そして小陰唇を掻き分け、膣口へと差し込む。
今まで指を咥えさせ続けたお陰で処女の締め付けが程好く解され、亀頭のカリさえも少し力を入れるだけで差し込めた。
鈴口に感じる膜は儚く感じる弾力があり、最後の砦として必死に守っている様にも感じる。
そこを玲奈の意思を一切無視して、一気に突き破った。
「ふっ!」
力を入れた腰は僅かな抵抗等省みず、膣壁と処女膜の名残をズルズルと削りながら最奥まで到達する。
時間が止まっている所為で積極的な動きはないものの、自分のではない体温と愛液で滑る膣壁、そして処女の締め付けで快楽が押し寄せてきた。
更に美人を犯していると言う精神的な高まりも手伝って、腰を引かない内に射精をしてしまう。
「ううぅぅ……」
脱童貞が三擦り半どころか動かない内に出してしまった事に、絶頂に染まった頭でも恥ずかしさが込み上げて来た。
誰も笑う者が居ない状況であっても、男としてのささやかなプライドが傷付く。
未だ硬いままの陰茎が力を失わない内に腰を引き、汚名返上とばかりに動かす。
カリに掛かる膣壁から送られてくる快感は、絶頂に達したばかりでも硬さを維持出来る程に気持ち良い。
亀頭が出る寸前まで引いた後は、再び処女だった膣内に押し入れる。
性的な刺激を受けた玲奈の身体は愛液の量を増やし、淫核すら硬さを増す。
動きに合わせ、破瓜の血が混ざってピンク色になった精液が掻き出された。
粘度が高い体液がグチュグチュと胎内で混ぜられ、誰の侵入も許さなかった性器へ擦り込まれていく。
腰の動きを本格的に速め、性的な興奮が冷めるのを防いだ。
時間を止められた玲奈は突き上げの衝撃で、勢い良く楕円に胸を揺らす。
乳首は淫核同様に硬さを増し、吸われるのを待っているかのようだ。
「あむっ」
誘われるままに吸い付けば、追加された性的興奮で陰茎の硬さが増したのを確かに感じた。
風呂上りであった筈だが身体が熱くなった為か、少しだけ汗の味もする。
ピンク色の乳首を無遠慮に、まるで空腹を抱えた乳幼児に卑猥な舌と唇の動きを加えたイメージで嬲っていく。
その間にも腰の動きは絶やさず、小刻みにコリコリとした感触を返す子宮口を突き解す。
顔のすぐ横では、自由になっている胸が激しく揺れる光景が至近距離で見られる。
玲奈の膣内の長さが陰茎と合わない所為か、根元まで入れようとすれば明らかに押し上げる感覚もあった。
上下に揺れる胸に吸い付きながら暫く腰を動かし続けていれば、再度射精の予感が睾丸を上ってくる。
「うっ、ふっ、くぅ!」
願わくば、この快楽が長く続く様に股間へ力を入れて我慢を試みたが、玲奈の膣壁から送られてくる快感には抗えなかった。
「で、出る~!!」
男の本能の赴くまま、腰を深く挿し入れて精液を解き放つ。
尿道と鈴口を通ったと感じ取れる程に濃くなった体液が、正しい形で胎内へ開放されていく。
断続的に震える陰茎は、子宮内部にまで種を届かせんとばかりに勢い良く吐き出した。
二度目とは思えない程の精液は、何の障害も無く子宮口へ辿り着く。
背を反らしながら股間に骨盤を押し付けて射精をする事数十秒、完全に出し切った満足感と共に思考が戻って来た。
「ふぅ……」
大きく息を吐いてから、蟹股に開かれた玲奈の股間から身を離した。
無残にも処女を散らされた秘裂は破瓜の血と愛液、そして本人が望んでいない精液で汚れてしまっている。
柔軟な膣口は開き、胎内で掻き回されて混ざった体液を垂れ流す。
陰茎と言う栓が無くなった所為で、流れを止める物は何も無い。
その光景を見て、遂に美人である玲奈の処女を奪った事を改めて実感した。
思考が戻ったとは言え絶頂の脱力感で何もする気が起きずに、壁へもたれ掛かって一先ず休む。
「……気持ち良かった」
膣口から漏れる精液を眺めながら身体を十分に休め、少なくとも後始末をしようと思う程には回復した。
とりあえず玲奈の下腹部を軽く押しながら指を差し込んで、胎内に残った精液を出す。
心地良い体温と弾力を指で感じながら、膣内を掻き回して行く。
ドロドロと流れ出てくる精液は薄いピンク色から白濁した物に変わり、最後は愛液しか出てこなくなった。
妊娠の危険性はあるが、時間が止まった状態ではこの程度の事しか出来ない。
指を引き抜いて膣内を覗いた限りはほぼ無くなっていたので外に流れていた愛液を全て拭き、下着とパジャマを着せた。
そして、なるべく動かす前の体勢に戻す。
流石に細部までは覚えていないものの、寝転がってテレビを見させれば問題は無いだろう。
後は、玲奈の身体が受けた刺激が去るのを待つばかりである。
乳首を弄った時は元に戻るまで、10分ほど掛かった気がした。
犯された刺激はそれよりも上なのは間違いなく、感覚も戻るのは遅そうだ。
しかし、1時間も放置しておけば、全てとは言わないが気にする違和感は残らないだろう。
何もする事も無い状態でボーっとする頭は、勝手に下らない考えが巡る。
思えば、時が止まっているのに1時間待つとは可笑しな話だ。
どうしたら入居者が増えるのかやら飯はどうしようかなどを考えて、そろそろ良いかと思い、部屋を出て時間の流れを戻した。
「……んん? ……あふぅ、そろそろ寝ようかな」
扉越しの聞こえる玲奈の眠そうな声は、最初こそ違和感を気にしていたが、時間を掛けたお陰で狙い通りに軽い物となった。
少なくとも股間を押さえてパニックになったり、犯されたかもしれないと疑ったりはしていない。
微かに聞こえる、今にも眠気に負けそうな雰囲気が窓越しからでも漂っている。
気分的に息を殺しつつ張り込んでいると、部屋の明かりは消えてしまい完全に就寝した事を教えてくれた。
最後まで見届けた後、自分の部屋へと帰る道すがらに妊娠してしまうかもと言う恐怖が僅かに湧いてくる。
流石に一回胎内に出した程度で孕むとは思いたくないものの、頻繁に犯しては本当に孕んでしまいそうだ。
しかし、一度生で犯す快感を覚えてしまっては、行為を止める選択肢は元より無い。
後は孕まない様に祈るしかなかったが、脱童貞をしたからか自制をする余裕が出てきた気もする。
何処か晴れやかな気分を感じ、貪る様に毎日犯して孕む確立を高める事も無さそうだ。
精々が、身体を使ってオナニーする程度で収まるだろう。
本当に我慢出来なくなれば犯して中に出すかもしれないが、精々自分の自制の念を信じるしかない。
暗くなった玲奈の部屋に背を向け、そんな事を考えながら自分の部屋へと帰った。
二章
管理人室兼自室からガーデニングに勤しむ玲奈の後姿を見ながら仕事をしていると、滅多に鳴らない携帯が着信を知らせる。
珍しいと思いつつ液晶に表示された相手の名前を見てみれば、そこには賃貸情報を載せている不動産屋の名前が浮かんでいた。
「はい」
『いつも御世話になってます、江口不動産の江口です』
「こちらこそ御世話になってます」
『今日ご連絡をしたのは、賃貸物件の見学をしたいというお客様がいらっしゃいまして』
「はい」
『ご都合が宜しければ今日中にでも案内をさせて頂きたいのですけど、ご予定は大丈夫ですか?』
「えぇ、良いですよ」
『そうですか。では、えぇと……、二十五分ぐらいに其方へお連れしますので、鍵を開けておいて頂けませんか?』
「はい、分かりました」
『では、よろしくお願いします』
「はい」
『失礼します』
実際に入居するかどうかは相手次第だが、アピールする良い機会だ。
性別は男女どちらであっても、構わない。
男であったのなら単純に家賃収入が増えるし、女で、美人の部類に入る者であれば家賃プラス性欲の発散先に出来る。
とりあえず、入居して貰う為に良さを売り込むしかないか。
何を話すべきかを考えていると時間が経つのを忘れてしまい、気が付いた時には不動産屋が乗っている車が敷地内へ入ってくるのが見えた。
せめて不潔にならない程度の服装に着替えてから、新しく入居するかもしれない人物の顔を見に行く。
「あっ、こちらの方です」
「どうも」
俺の姿を見つけた不動産屋は、営業スマイルで見学希望者を連れてきた。
「こちらが入居希望者の佐藤 遙さんと、娘さんの秋穂ちゃんです」
「初めまして、オーナー兼管理人です」
「初めまして佐藤 遙です。秋穂ちゃん挨拶して」
「初めまして佐藤 秋穂です!」
紹介を受けたのでこちらも立場を言うと、母と子が続けて挨拶をしてくる。
パッと見、母親は肩甲骨程まである髪で玲奈よりも大きな胸があり、顔は何処と無く気が弱そうな上に幸も薄そうな雰囲気を漂わせていた。
打って変わって娘の方は活発そうな雰囲気で、少し長めの髪はポニーテールで結ばれている。
身体の細さから見れば大きな胸は、シッカリと母親からの遺伝を受け継いでいるようだ。
これほどまで雰囲気が違うとなると、娘が代わりに活発になったと言われても違和感は無い。
「では、案内をしますんで着いて来て下さい」
「はい、お願いします」
「お願いしま~す!」
母子の返事を聞いて、見学用の部屋へと案内する。
あらかじめ綺麗にしておいた室内は、家具が何も無い所為で殺風景極まりなかった。
それでも張り替えられた畳は青く、新品の匂いを放っている。
なるべく良い印象を持って貰う為に、オーナー兼管理人らしく説明を始める。
「間取りは全て同じです」
部屋に入って真っ先に説明するのは決まって間取りの事。
きょろきょろと中を見回している秋穂は興味深そうに見ており、遙も見落としが無い様に視線を巡らせている。
次は実際に案内をしながら、詳しい説明を続けた。
「風呂とトイレは別で、トイレの便座には温水洗浄機が備え付けてあります」
「水でジャワーってやる奴?」
「いや、お湯が出てくる奴だから寒くは無いよ」
「凄~い!」
開けられたトイレの中にあった温水洗浄機が珍しいのか、秋穂はキラキラした目で興奮している。
色んな角度で観察して動き回る度に、不釣合いに大きな胸も柔らかく揺れた。
スカートから伸びる、何も履いてない足は細く長い。
子供から少女に代わる位の年齢であれば、十分に性的な対象になりうる年頃だ。
母親である遙の様子をチラリと見てみれば、はしゃいでいる娘を微笑ましく眺める。
前で組まれた腕の所為で胸が過剰に強調され、目を凝らせば乳首の膨らみも確認出来た。
「秋穂ちゃん、あんまり触って壊したら駄目よ?」
「は~い」
気弱そうに見えても娘の教育はシッカリ出来ているらしく、注意は素直に聞いている。
『元気良く』という言葉が合う動きで母親の隣に戻った秋穂。
次は脱衣所と風呂場へ移り、辛うじて大人二人が入れそうな浴室を開け放つ。
「風呂は追い炊き機能と、ある程度お湯が溜まったら自動的に止まって知らせる機能も付いてます」
「これは今のお家にもあるよね? ママ」
「えぇ、そうね」
「でも、こっちの方が新しい感じ」
「それは当然新しくしたからね」
「そうなの?」
「沢山の人にアパートへ引っ越してきて欲しいからね」
汚れ一つ無い浴槽と浴室に目が止まった秋穂へ、正直な気持ちを言った。
子供に取り入れば、親である遙は自分の資金や周りの環境を見て、ここを選ぶ可能性も増えるかもしれない。
分かりやすい打算であっても、遣らないよりはマシだと思う。
それから脱衣所にある洗面台へ移動し、実際に出して見せた。
「洗面台はお湯が出ませんので」
「はい、分かりました」
「は~い」
そしてキッチンへと移動して説明を続ける。
他の住居と代わり映えしない所では、好奇心が多そうな秋穂と言えども興味が惹かれる事は無く大人しかった。
遙も今住んでいる所と同じ様な物だと判断したのか、質問を投げ掛けてくる事はない。
居間へと進んで日当たりに関して彼是言うも、これも特に日が当たり過ぎたり、全く当たらなかったりはしないので直ぐに次へ。
「入居して頂いた方には、ガーデニングが出来る畑を無料で貸し出ししていますよ」
「本当!?」
「本当です」
玲奈にも有効だったと思われる特典を言うと、釣られた秋穂は嬉しそうに言ってきた。
ここまで食い付きが良いと、何か育てたかったのかもしれない。
ぴょんぴょんと、小刻みに跳ねながら胸とスカートを揺らしている。
チラチラと見える眩しい太股は瑞々しく、若さが感じられた。
「畑って何を育てても良いんですか?」
「えぇ、基本的には繁殖力が強すぎたり、害虫が沸きやすい物以外は何でも良いですよ」
「でも、私はそういうのは良く分からないんですけど……」
「大丈夫ですよ、駄目な物を纏めた小冊子があるんで」
そう言ってから、用意していた小冊子を遙へ渡す。
畑の存在が入居に影響をもたらすと判断出来てから、調べた物を簡単に纏めていたのだ。
他人に渡す以上は表紙のデザインも少し拘っており、少なくとも客に対して失礼にならない程度には力を入れている。
出来た時は玲奈にも渡した。
「私にも見せて!」
「良いわよ」
大きな胸を揺らして小冊子を覗き込もうとしていた秋穂にも見えるように、少し屈んで一緒に見始めた。
前屈みになった所為で遙の巨大な胸は下へと重そうにユサッと揺れ、ページを捲る僅かな動作でさえ左右に波打っていた。
「……結構、色んな物が駄目なんですね」
「野菜や木に生らない果物は基本的に何でも栽培は出来ますよ。まずは簡単な物から始めてはどうでしょうか?」
「そうですね」
「本貸して!」
「えぇ、良いわよ。はい」
「ありがと、ママ!」
そろそろ我慢の限界だ。
時間を止める力のコントロールは玲奈で積み、今では完全に使いこなせていると自負出来る。
眼の前に美人と美少女が居て、胸をこれでもかと強調されては理性等あっと言う間に消えてしまう。
なまじ欲求を叶える力を持っている所為で、それに拍車が掛かっていた。
「さてと、味見をしておくか」
願い通りに止まった時間の中、まずは母の遙を弄りにかかる。
庭を見ているままで停止している顔を正面から見つめ、抱き締めた。
「おぉ……、癒される」
胸板で巨大な胸が歪む感触、全身の心地良い柔らかさに首筋から漂う色っぽい香り。
その全てが陰茎に力を与え、性的な興奮を増加させていく。
背中に回した手でブラのホックを外せば、抱き締めているにも拘らず、たゆんと胸が開放された動きを感じた。
微妙に身体を動かしつつ、胸筋で歪む巨乳の感触を楽しむ。
そして手は細い腰を過ぎ去りて更に下へ移動させ、安産型で大き目な尻を鷲掴みにした。
揉み込む程に柔らかな感触が返って来ており、言うなれば指が気持ち良い。
硬くなった陰茎を遙の下腹部に擦り付け、より大きな快感を求めていく。
服の上からでは満足出来なくなり、身体を離して一気に上着を捲り上げた。
大きく揺れる巨大な胸は熟しているにも拘らず丸みを維持しており、垂れる気配は感じられない。
乳首も子供を生んだとは思えない程に色素の沈殿が少なく、ピンク色を保っていた。
欲求に逆らわないで掴んでみれば、指の一本一本が乳肉に包まれてしまう柔らかさを返してくる。
不規則に指を動かし、遙の性感を引き出そうと揉んでいく。
時間が止まっていても生理的な反射は返してくる為、柔らかかった乳首は硬さを増し、すっかり摘み易くなった。
抱擁する様な柔らかさだけだった胸は、性感帯を弄られた所為で徐々に張ってくる。
白い肌に性的な刺激で赤みが増え、明らかに身体が欲情を溜め込み始めた。
コリコリと乳首を嬲りながらも、胸全体を、パン生地を捏ねる動きで蹂躙する。
「はぁはぁはぁ――」
気が付かない内に荒くなった呼吸が現す興奮は、到底収まりそうも無い。
エスカレートする欲求を止める筈も無く、次は下半身を覆っていたロングスカートを脱がした。
ストッキングに包まれたショーツは薄い水色で、全体に綺麗な刺繍が施されている。
後始末をしなければならないので、破らない様に気をつけながら全て降ろす。
現れた性器の周りには歳相応の陰毛が生え揃っているものの、手入れはしているのか、淫核の少し上に纏められている物以外には産毛すら見当たらなかった。
下から覗き込んで股間を見れば、流石に玲奈程の綺麗なスジではなかったが、代わりに厭らしさを前面に感じる性器が見える。
立っている状態でも少し開き気味で、大陰唇の隙間から食み出た小陰唇の色は、乳首よりも生々しい赤をしていた。
しかし、黒ずんでいない分は、かなり綺麗な性器と言っても良いだろうか。
窮屈になっていたズボンを脱いで下半身を露出させると、遙の後ろへ回る。
そして、素股の要領で何も着けていない股間へ、陰茎を差し込んだ。
自分でのではない体温を直接感じ、勃起は最大以上になっている気さえしてくる。
後ろに回ったお陰で触り易くなった胸に手を伸ばし、下から支えながら揉んでいく。
腰を前後に動かしつつ亀頭を秘裂へと擦り付けていけば、まるで性交とも似た快楽を感じる。
今回は流石に膣内へ入れはしない。
いくら時間を経過させれば犯された感覚が鈍ると言っても、完全に無くなる事は無い筈。
ましてや自分の家ではない場所では、僅かでも性的な違和感が残ってしまえば本能的に忌避を感じて他を選ぶ可能性がある。
本格的に犯すのは入居した時で良いが、入ってこないかもしれない。
しかし、秋穂のリアクションと、それを見つめる遙の表情を見ていれば、かなりの確立でここを選んでくれるだろう。
結果は本人達しか知らないが何処に行くにしろ、性欲を発散しながら祈る事しか出来ない。
少し開いた秘裂へ亀頭を減り込ませ、生理的な反射で愛液の分泌を促す。
ヌチャヌチャと音を立てて発達した小陰唇が陰茎の表面に張り付く感覚を受けながら、比較的遅いスピードで腰を前後に動かしていく。
性欲に塗れた動きに晒されても、肉付きの良い遙の尻は波打ちながら衝撃を受け止める。
胸も手の動きと合わせて乳首を頂点に形を歪め、肩越しから覗き込んで見える光景は卑猥だった。
腰を突き入れる度に、危うく膣口へ挿入してしまいそうになる誘惑に耐える。
陰茎を擦る大陰唇からの快楽に耐えていれば、視線に秋穂の姿が映った。
遙の肉体を味わっていたが、こちらも忘れてはいけない。
乳首を弄られた事と性器を擦られた生理的な反射で分泌された愛液を付着させたままの陰茎を、股間から抜いて秋穂へと近付く。
「次は秋穂ちゃんの番だよ」
我ながら気持ち悪い声色で覗き込めば、胸が小冊子を持っている腕に左右から寄せられ、より谷間を強調させている。
後ろから抱き締めると丁度秋穂の後頭部が胸の位置にあり、腕の中へすっぽりと入って抱き締めやすい。
強調されていた巨乳を軽く揉んでから、下半身へと手を滑らせる。
スカートを捲り上げ、白く子供っぽいショーツの上から秘裂を触った。
ふにふにと柔らかい大陰唇は、遙のよりも肉厚に感じられる。
秘裂の先端に埋もれていた淫核は僅かな引っ掛かりすらない程に発達しておらず、指で引っ掻いて刺激しようにも出来なかった。
ショーツの縁から指を潜り込ませて直接触った大陰唇は、薄い産毛の感触だけで未だ陰毛が生える気配を感じない。
小陰唇を探して少しだけ秘裂の中へ差し込んだ後は、膣口を目指して更に奥へと進める。
指先が大陰唇に包まれる感触を存分に楽しみながら、愛液を引き出そうと前後に動かした。
(体験版終り)
始章
始まりは遺産を相続した事だ。
仕事もせずに安アパートで過ごしている時、突然の来訪者を継げるチャイムが鳴った。
普段はネット通販の宅配しか訪れない家である事を自覚しているので驚いたが、出ない訳にも行かない。
前に来客を無視した所為で、酷い目にあった事があるのだ。
「は~い」
誰かと扉を開ければ、そこには高そうなスーツに身を包んだ女が立っており、目に付いた胸元を強調する膨らみは、そこそこ大きい。
顔に目を向ければ申し訳ない程度にしたと思われる化粧で、唇はプリッとして魅力的だ。
「すみません、私は弁護士の先口を申します」
「はぁ……、弁護士さん」
「実は貴方の遠いお爺様がお亡くなりになりまして、その際に遺産が発生したので相続の意思を確認しに伺いました」
「爺さんなんて見た事無いですけど……」
新手の詐欺かと警戒もしたが、襟元に光る弁護士バッヂを見てとりあえず中へ入れる。
後ろを歩いて来る筈なのに、何処か良い匂いが部屋を流れていく様にも感じた。
何にせよ話を聞かない事には始まらない。
「お爺様の御遺影はこちらになります」
「……やっぱり見た事ないんですけど、人違いとかじゃないんですか?」
「いえ、家計図に記されている親族の方と、戸籍の繋がりを確認したので間違いないです」
「そうなんですか」
ここまで入念に調べられる権力を持っていると言う事は、本物と思って良いだろうか。
未だに、疑いの念が残っている事にも気が付いていない様子の先口は話を続ける。
「遺言書には『家系図に載っている全ての人物に相続する事』と記されていまして」
「はぁ……」
「それが成されないと、最低限の相続を除いて遺産は分配しないと条件を付けられていました」
鞄の中からゴソゴソと紙を取り出して広げ、中には少なくとも30人以上の人物の名前が記されていた。
これら全てに行き渡るのかと考えれば、結構な遺産が発生した様だ。
しかし、女性と接した経験が少ないからか、興味は眼の前の巨乳に行ってしまう。
硬そうなスーツに包まれていても、腕を動かした反動で僅かに揺れている。
不躾な視線は止めるべきだと思っても、男の本能では止められない。
「それで、こちらに貴方の名前が……」
「あっ、本当だ」
指差された所へ誘導されて見れば、シッカリと自分の名前が記されている。
「親族の方々の話し合いは半年ほど前に行なわれたのですが、遺産の分配は既に決められていまして……」
「そうですか」
先口は申し訳なさそうに言うが、別に構わない。
親戚筋等は見た事も聞いた事も無く、それは両親が存命だった時も変わらなかった。
繋がりが全く無い人間が何をしようとも、こちらに被害が来ない限りは好きにしてくれと言うのが正直な感想だ。
親から貰った遺産も普通に生活する分には全く問題は無く、アルバイト等をすれば死ぬまでは比較的楽に生きられる。
「残った遺産である古いアパートと土地を、家計図の端にあった貴方へ相続させようと決定されました」
「土地とアパートって結構良いんじゃないですか?」
「いえ、それが……」
相変わらず申し訳なさそうに身を縮め、腕に挟まれた胸は谷間を深くさせた。
贅沢を言えば、もう少し揺れて欲しいが仕方が無い。
若く美人の匂いを嗅げて、スーツとブラに阻まれていても眼の前に女の身体がある事に感謝しよう。
「これがアパートと土地の写真です」
「……ボロいですね」
「他の資産は最低でも1千万以上の物なんですけど、それだけは資産価値が処分金額や維持費よりも大幅に低いんです」
「駐車場とかには出来なかったんですか?」
「そもそも車が入れる様な道が一本しかなくて、駐車場としても致命的に立地が悪いんです」
「……もしかして、押し付けられたんですか?」
「えぇ……、そう言う事になります」
先口が言うに、相続の条件が『家計図に書かれている人物に湧け隔たり無く相続させる事』と書いてあっては、誰かが受け継がなければならない状況になっていた。
そこで目を付けられたのが一番端に名前を書かれていた、顔どころか存在自体初めて知った人物。
これ幸いと、土地も狭く立地も悪いボロアパートが押し付け様と思ったらしい。
親族達の話し合いは熾烈を極めたものの、全ての遺産分配を終えて、後はこのアパートと土地を相続する意志さえ示させれば万事解決と……。
固定資産税も大した事が無いともフォローにもなっていない事を言って来たが、こちらの意思は固まっている。
「分かりました。相続します」
「えっ、良いんですか?」
「えぇ、少なくとも住めるんですよね?」
「そうですね」
「丁度、家賃を払い続けるのも損している気分になってきたんで、持ち家も悪くないと思ってたんですよね」
「でも……」
あくまで気の毒そうな表情を崩さない先口に不安を感じたが、バイトよりも家賃収入の方が安定しているだろう。
楽観的な考えと言うのは理解している。
何の利用価値も無い物なら、利用出来る様にするまで。
少なくとも自分が住み易いようにすれば、入居人も一先ず入る筈と目測を立てる。
「分かりました。では必要な書類をご用意して頂きまして、後日私共の事務所へお越し下さい」
「はい」
相続に必要な物が書かれた紙を何枚か貰った後、玄関まで先口を送る。
前を歩かせたので、タイトスカートに浮かび上がらせていた尻を僅かな時間ながらに楽しんだ。
良く目を凝らせばショーツのラインも見えており、歩くだけで柔らかく震える光景に触り心地の良さそうな印象を受ける。
「それでは失礼致します」
「はい」
深く礼をした拍子の揺れた胸を眼に焼き付け、去っていく後姿を見送った。
一章
数日後。
面倒な手続きをして実際にアパートを見てみると、思った以上にボロい。
辛うじて風呂とトイレは別で部屋に備え付けられており、住むには何の不足も無いのが救いか。
隙間風も無いが、如何せんボロイ外見が全てをマイナスにしていた。
実際に住んでみても不便で、誰も相続したがらなかった理由を実感する。
十分に何処を直せば良いのかを確認してから、自分にとって住み易い内装を目指し、私財を叩いてリフォームした。
それが案外良く出来た物で、これなら何処に見せても恥ずかしくは無いと思える。
しかし、実際に手を加えられたのは中だけであり、外観は元のまま。
そんな状態であっても、雨漏り等がないのは不幸中の際だ。
そして目的であった家賃収入を得る為に部屋を賃貸物件として出したのだが、不便な立地と外見のボロさが災いして何年も入居者は来なかった。
それでも根気良く、なるべく金の掛からなそうな宣伝をした結果、やっと一人の女性が入居者としてやってくる。
嬉しさを隠しながら引っ越してきた日に大家兼管理人として挨拶をしていたのだが、異常事態に直面してしまった。
入居者が眼の前でお辞儀をした姿勢のまま、ピクリとも動かなくなってしまったのだ。
「あの、どうしました?」
「…………」
佐々木怜奈という名の入居者に、声を掛けても何の反応も示さず固まったまま。
どれだけ話しかけても何の反応も無い事に焦れた俺はセクハラと叫ばれる事を恐れつつ、肩に触れるが何も変わらなかった。
少し迷ったが意を決してセミロングの髪を指で退け、顔を覗き込んで見るも優しそうな眼は開かれたままで瞬きを一切していない。
艶の良い唇は言葉を発する直前で止められたのか、少し歯が見えている。
最初こそ何かの悪戯かと思っていたが、これほど反応が無いのと開かれている口から唾液が落ちてこないのは可笑しい。
流石に、何か自分が理解出来ない事態に遭遇していると、徐々に理解してくる。
しかし、この状態では、何かしようにも何をすれば良いのか分からない。
どうした物かと思案に暮れていると、視界の端に奇妙な物が見えた。
驚いて振り向けば空中で停止している落葉と、空に飛び立った瞬間で動きが止まっている鳥の姿。
原因等は一切理解できなくとも、そこにある現実は世界の時間が停止している事を指し示している。
半ば呆然としながらも改めて怜奈に眼を向けて見れば、同じく停止している姿。
先程よりも大胆に身を屈めて観察してみると、瞬きは当然だが呼吸すらもしていない。
じろじろと身体を舐める様に無遠慮な視線を流していけば、膝に置いた両手で強調された巨乳が眼に入った。
普通なら引かれても可笑しくない程に凝視しても、姿勢どころか声すら上げない。
そんな様子にゴクリと唾液を飲み込み、顔色を伺いながら下から持ち上げる様に巨乳へ手を伸ばす。
重みのある柔らかさは掌の中で支えられ、服の下から存在を主張していた胸が大きく形を変えた。
「…………」
もし、玲奈が悪戯で身体を止めていたとしたら、今日初めて会った男に胸を触られてしまっては悲鳴を上げる筈。
そんな予想とは裏腹に、調子に乗って僅かに指へ力を入れて揉んでも、ピクリとも動かないのは変わらない。
上下に動かせばタプタプと波打ち、柔らかい感触が返って来き。
童貞にはとても耐えられない誘惑に、誰にも言えない行いはエスカレートする。
「佐々木さ~ん、直接揉んじゃいますよ~」
返事が無い事を頭のどこかで確信しつつ、緩んでいた襟元から手を差し込み、宣言通りにブラの中へ進入させて生の胸に触れた。
人生で始めて触った物に性的な興奮は即座に上がり、陰茎へ血液が集まっていくのを感じる。
暖かい体温に重量がある巨乳、その中心に鎮座している他の場所よりも少し硬さが違う乳首。
直接見る事は出来ないが指の腹を這わせて伝わる感触から判断するに、胸全体の大きさに対してバランスの良い乳輪。
ブラの内部と言う制限された中で、感触を正確に覚えようと必死に手を動かした。
当人が抵抗しないのを良い事に胸を陵辱していくと、柔らかかった乳首が硬さを増してくる。
その反応が興奮ではなく、生理的な物だと知っていても興奮が最高潮になった。
時間が止まった世界で昼間から美人の胸を揉むという、異常な事態に興奮で息が荒くなる。
どうせ誰も見ていないとばかりに、ズボンの中で押え付けられていた陰茎を開放した。
勢いが良すぎて腹に当たってしまうが、そんな事は気にならない。
当然、出しただけでは満足する事は無く、かと言って自分で慰めるのも勿体無い気がするのも事実。
その時に視界が捕らえたのは、膝の上で重ねられた玲奈の綺麗な手だった。
白く細い指は、それだけでも欲情を誘う。
時間が停止していても案外簡単に動かせた手を、陰茎に近づけた。
「うっ!?」
そして触れさせた瞬間に感じた快楽は、一発で絶頂にまで達した。
快感で何も考えられなくなった思考の隅で情けないと思いながら、自分でも驚く程に陰茎はビクビクと長く震え、射精を続ける。
人生で初めて敏感な亀頭を美人に触らせ、しかも本人の巨乳を揉むと言うのは、童貞には刺激が強すぎたのだ。
服の中に差し込んだ手の中で微かな震えすら、胸を波立たせるのは十分な刺激となり、絶頂の白い思考の中で思わず指を食い込ませてしまう。
上下に揺れて精液を吐き出す陰茎の動きで、玲奈の指に擦られる亀頭からは更なる刺激を送られてくる。
結果的に射精を促された俺は、睾丸に溜まっていた物を全て吐き出した。
横に立っていたのが幸いして本人には掛からなかったが、地面には明らかに精液と分かる液体が溜まっている。
「く、ふぅ……」
白い靄が掛かっていた思考が戻って来た頭で改めて考えてみれば、マズイ状況にある。
時間が動き出せば、それを見た玲奈は不信を覚えるかもしれない。
気が付いたら自分の顔の下に精液が出ている様な怪奇現象が起こるアパートには、どう考えても住み続けたいとは思わないだろう。
本音を言えば、やっと入ってきた入居者が短期間で去ってしまいそうな要因は排除しておきたい。
いくら悪戯された覚えが無くとも、ここまで露骨に性欲の対象にされた証拠が残っていては嫌な気分になる。
何とか長く居続けてもらう為には証拠隠滅が必要と思い、量が多い精液に土を被せて隠匿を図った。
それから陰茎を仕舞い、元々立っていた位置に戻って一息付く。
しかし、周りのあらゆる物が止まったままの状態では、どうしようもない。
もしかして、このままの状態が続くのかと、恐怖を感じそうになった途端に全てが動き出した。
「これからよろし、っ!?」
挨拶の言葉を止めた玲奈は、上半身を勢い良く跳ね上げた。
突然の行動に困惑しつつ見ていると、揉んでいた方の胸に手を当てて驚いた様に顔を赤くしている。
止まっていた時間内では触られた事も認識出来ない様で、玲奈には挨拶をしていたら突然乳首が立ってしまったと感じたのか。
自分が最大の原因だが何をしたか言う訳も無く、変化に気が付かない振りをして声を掛ける。
「どうしました?」
「い、いえ、大丈夫です」
玲奈は何とか取り繕ったが、表情は困惑を浮かべたままだ。
ここで踏み込んで聞き出そうとするのは、初対面の人間としては不自然だろうから追求せずに引いておこう。
「そうですか。困った事があったら何でも言ってください」
「あっ、はい。これからお世話になります」
再び腰を曲げ、胸を揺らしながら頭を下げる玲奈。
今度は時間が止まる事は無く、元の姿勢に戻った。
直立の姿勢では、ブラの内側から立ち上がった乳首が僅かに服の生地を押し上げている。
胸に手を押し当てた程度では、揉まれて弄られた刺激は消しきれない。
思わず注視したくなる誘惑を撥ね退け、社交辞令的な挨拶を交わす。
「ホント、こんなボロイアパートに来て頂いて……、有難う御座います」
「いえいえ。ここら辺は他に比べて静かで良いんですよ」
「そうですか?」
「そうですよ。都会の喧騒に比べたら、天と地の差がありますよ」
「都会には住んだ事が無いんですけど、そこまでですかぁ……」
「後は内装が綺麗でしたし!」
「それは自分が住み易い事を考えてリフォームした結果ですね」
「管理人さんは、センスが良いですよね」
「本当ですか? 有難う御座います」
これから荷解きがあると言うので、初対面にしては好感触な印象を受ける会話も程々に玲奈を見送った。
動き易そうな服装でズボンも生地が薄いらしく、前に見た弁護士の先口よりも尻の形がハッキリと確認出来る。
特にその場に居る理由も無く、自室兼管理人室へ戻って考えるのはやはり先程の止まった時間の事だ。
何故こんな力が在るのかは不明であるものの、よくよく考えれば切欠には心当たりがある。
それは玲奈と挨拶を交わしている最中に『このまま時間が止まってしまえば』と思ってしまったのだ。
これまで殆ど引き篭もっていた所為で、女に対して碌に接していない。
不安だったコミュニケーション能力が衰えていなかったのは幸いだが、降って沸いた美人と会話する機会に童貞心は舞い上がった。
そんな内心を外に出させず、会話をしていくに連れて僅かな幸せが続いて欲しいとの思いが強まり、願ってしまう。
普通なら失笑と共に消え去る筈の戯言も、実際に時間が止まると言う現実として叶えられる。
異常な現象の切欠として思いつくのはこれだけで、これしかない。
そしてもう一つの要因が在るとするなら、おそらくこのボロアパート、もしくは敷地内に存在する何かだろう。
前に居た所では言うまでもなく時間を止める能力など持っておらず、部屋の中にある私物に新しい物が増えた訳でもない。
だが、ここに来てからなら、疑いはこの二つへ向かう。
元々在った超常の力が、願いと言う切欠で発現した。
あくまで何も調べていない状態での予想だが、殆ど確信を持てる。
漫画の様な能力を手に入れてしまっては、欲望のままに動くのも吝かではないが唯一の収入源が家賃なので、入居者に手を出すのは不安極まりない。
正直に言って欲求に耐えられそうもないが、今は自重しておいた方が良い筈。
少なくとも、玲奈がここに腰を据えて貰わないと、この先どうしようもなくなってしまう。
両親の遺産は、リフォームの所為で大分目減りしたのだ。
更に言えば、時間を止める事に関しても知っておかなければならない。
調子に乗って行使し続けて、代償が一気に押し寄せては困る。
△
とりあえず、すぐには引っ越す様子の無かった玲奈に安心し、土地の隅にあったアパートの倉庫等を引っ繰り返してみた。
探している最中もシッカリと時間を止められるので、あの時だけの限定された物ではないのは明白だったが、いくら探せど手掛かりになる物は一切出てこない。
関係ない物が出てきたとか、数ある資料の中から見つからなかったではなく、本当に何も無かったのだ。
倉庫の中も押入れの中も、挙句屋根裏まで調べたが在ったのは親戚筋の靴跡が残された埃だけ。
これ程の異能の力を隠す為に隠し扉も無いかと壁や床を叩いて調べても、そんな物は無かった。
仕方が無く実際に試して調べる事にしたものの、それも少し手間だった。
住居人に手を出し難い状況にあっては、近所を通る人物にターゲットを絞るしかなく、やってみようとしても大きな問題が起こった。
それは、敷地外で幾ら念じても時間は止まらなかったのだ。
通り掛ったの女子高生は、止まれ止まれと唸る不審人物に警戒して避けて歩き去っていく始末。
不審者が居ると思われては後々困ると肩を落として戻り、家で念じてみると今度は問題なく時間が止まる。
更に色々試して分かった事はこの能力がアパート周辺、しかも敷地内限定の物である事が判明した。
やはり当初の考え通りに、秘密があるのは土地か建物か。
しかし、資料が一切無い状態ではこれ以上の事は分からず、泣く泣く詳しい解明を諦めるしかなかった。
それに敷地内限定であれば応用が利かず、ターゲットが玲奈一人に絞られてしまう。
今の住人は自分を含めて二人だけしか居ない状況で、玲奈自身に何かあれば真っ先に疑われるのは当然残りの人物。
そこまで行かなくとも、怪現象が起こる『いわく付き物件』として認識されるだろう。
余程変わった趣味が無ければ、そんな家には住みたくない。
玲奈も出て行ってしまうだろうし、唯一の収入源を失なってしまう。
何とか入居人数と家賃収入を増やすべく、不動産屋に掛け合って少し優先して紹介して貰う事にしたが、色好い答えは貰えなかった。
ここでもネックになっているが外見のボロさに立地の悪さで、結果が出るのは先まで分からない。
その間、性欲に耐え切れるのかと言われれば、無理だと答えるしかなかった。
爆発しそうな性欲から声無き声が聞こえ、イラストや映像では不満と言われた気がする。
そして、大家として絶対にやってはいけない事を実行に移してしまう。
「ふぅ……、やってしまった」
僅かな罪悪感を胸に時間を止めてから、手元にあったマスターキーを悪用して玲奈の部屋に侵入を果たした。
中はいかにも女性らしいインテリアに、引っ越したばかりでダンボールが多少残っているが、全体的な印象としてあっさり目に感じる。
空き巣の様に探索しても良い匂いを残して本人は見当たらず、一つ残らず部屋を回ってみれば浴室で玲奈の姿を発見した。
空中に止まる水滴は瑞々しい肌に弾かれて、胸を流れて引き締まった腹部を通り、揃えられた陰毛を濡らして下へ落ちる……筈だった光景。
最初に会った時は見られなかった分、玲奈の全裸姿に感動を覚えた。
綺麗な背中で腰は細く、尻は安産型で張りがある。
時間を止めているお陰で裸を見られた事はおろか、部屋に侵入された事すら知られない。
繰り返した実験で止められる時間に制限が無いのは確認済みである為に、好きなだけ視姦出来る。
そして、これほどのご馳走を目の前にして自重するのは土台無理な話。
鍵を悪用した時から消え去った倫理観は役に立たず、忍び寄った手は胸へと向かった。
眼の前で水を弾く胸は、指から掛けられる圧力で柔らかく形を歪ませ、そのまま力を入れて揉み解しても柔軟な弾力が返って来る。
陰茎から発せられる欲求に根負けし、全裸になると玲奈の後ろへ密着した。
両手で胸を揉みながら何も覆っていない肉付きの良い尻に、カウパー液を漏らしている陰茎を挟み込む。
若い女特有の柔らかな感触を全身で感じていると、弄られる乳首が生理的な反射を返して硬く尖り、摘み易くなった。
指の腹で弾いて引っ掛かりを楽しみ、人差し指と親指で捏ね繰り回して、美乳を陵辱する。
首筋を舐めればシャワーで流された筈の、玲奈の味が感じられた。
少し腰を引いて、玲奈の剥き出しになっている股間に陰茎を差し込んで素股に移行させれば、むっちりとした太股と大陰唇の柔らかさ、そしてカリに引っ掛かる淫核を感じる。
呼吸を荒くしながら、この世界でただ一人動く身体は遠慮が消えていく。
胸を揉む手は力を増し、玲奈の股間に挟んでいる陰茎で大陰唇を開いて膣口周辺を探る。
水だけでは滑りが少な過ぎて挿入には出来ないものの、鈴口に孔の引っ掛かりぐらいは感じられた。
時間が停止した中でも乳首の様に生理的な反射を返すのならば、淫核や女性器を刺激し続ければ愛液の分泌も始まるかもしれない。
一抹の願いを込めて、美人でプロポーションも良い、知り合って数日の女の性器に手を伸ばした。
「うはっ、や、柔らかい」
始めて触った感触に感動してしまう。
美人の綺麗な性器を好き勝手に弄る事で陰茎はより硬さを増し、鼻息は荒くなるばかりだ。
弄る大陰唇は亀頭で感じるよりも柔らかく、少し力を入れるだけで形を歪ませて小陰唇が食み出てくる。
ふにふにとした感触を思う存分に味わっていった。
動かしていた指が滑った拍子に秘裂が開かれ、顔を出した膣口へ鈴口が食い込んだ感覚も受けたが、処女である事と愛液の不足でこれ以上は進めない。
興奮していない淫核は未だに包皮を被っていても、その上から指で挟む。
乳首と同じく捏ね繰り回せば徐々にだが期待した通りに硬くなり、自己主張を始めた。
摘み易くなった事に気を良くして、更に力を入れつつ刺激を送っていく。
水の僅かな滑りを纏わせる二本の指で捏ねられる淫核は、ピンク色の姿を外に現し始める。
不慣れながらも快感を引き出す様に弄った甲斐もあってか、全く愛液が出ていなかった秘裂にも水とは違う液体を感じるようになってきた。
しかし、腰を少しずつ突き出して挿入を試みても、膣口は亀頭を迎え入れない。
時間は無限にあるとはいえども、処女の秘裂に擦り付けているだけで絶頂の予感は近寄ってくる。
流石に童貞では、立ったままの女に挿入しようとするのは至難だった。
頑張って膣内を目指していた腰は、いつしか単純に快感を求める動きになり、積極的に大陰唇を使ったオナニーに変化してしまう。
亀頭と股間へ降ろした手は、柔らかい大陰唇を挿入出来なかった悔しさを表すように乱暴に愛撫を繰り返す。
残った片手で揉み続ける胸は乳首が乳輪から立ち上がり、心成しか張りも増した。
唯一思い通りに出来た、揉み応え在る美乳を思うままに蹂躙し、下半身は陰茎でカウパー液を秘裂に塗りたくる。
「はぁはぁはぁはぁ」
止まった時の中で愛液と混ざったカウパー液がヌチョヌチョと響き、興奮して荒くなった一人分の呼吸が浴室に木霊する。
腰の動きも限界まで来た頃には精液も上がり、我慢も限界に来た。
挿入は出来なかった事が心残りとなった身体は咄嗟に鈴口を膣口へ合わせ、塞き止める力を抜く。
「うぐぅ、出るっ!!」
陰茎が意識を無視して上下に震え、尿道を精液が流れ出ていく快楽で思考が白く塗り潰される。
出合った当初に胸を揉んで陰茎を触らせたよりも強烈な性的快感が体を走り、足はガクガクと震え、立っている事すらままならない。
しかし、男の本能によって、せめて精液を胎内へ入れ様と必死に腰の高さを維持していた。
下半身を中心とした絶頂の波は全身へ伝わり、揉んでいた胸を思わず握り締めてしまう。
それは、開かれた口から漏れ出る涎に気が付かない程、強烈な物だった。
「はぁ、はぁ、はぁ――」
絶頂の波が引いてきた頃には、冷静な思考が少し戻って来る。
改めて自分がした行為の不味さに血の気の引く思いもしたが、身体を弄られた違和感があっても犯人が誰か分かる筈も無い事を思い出した。
それでも精液の処理ぐらいはしないといけない。
玲奈の前へ回って股間を覗き込めば、当然だが秘裂の周辺に大量の精液が汚している。
射精する時に膣口に減り込ませた所為で、少量とは言え胎内にまで入っている様にも見えたが、時間が停止しているので垂れてくる事はない。
動いている人間の身体から出た液体であっても、触れる部分を無くせば停止してしまう。
その為、一瞬触れるだけならば、固形物と同じく動かせた。
指で弾いていくだけで液体の精液を掃除出来るのは、実に楽で良い。
少なくとも見える所には無くなったのを確認して、痕跡が残っていないかを調べた。
「う~ん……、無い……かな?」
床に落ちた精液も排水溝へ飛ばし、玲奈の視界内から排除。
そして、残ったのは膣内の物だけ。
正面に回り込んで大陰唇を開き、膣口を曝け出すと膣内にまで入り込んでいた少量の精液が見える。
処女の狭さを持ってしても、鈴口を密着させた状態で出されては進入を防げなかったらしい。
若干緊張で震える指を差し込み、入り口付近を掻き回す。
初めて女の暖かい胎内を、本人の承諾も無しに弄り回すのは興奮してしまう。
出したままの陰茎は一度精液を出したのも関わらず、再び力を取り戻しつつあった。
膣口で指の出し入れを繰り返す度に性器は掻き回される刺激を受け、止まっていた愛液の分泌は再開される。
本格的にグチュグチュと鳴り響き始めた音は、浴室を言う環境で反響していた。
ヌルヌルの体液が漏れ出てくるに従い、時間が経って興奮が冷めて包皮に隠れそうだった淫核は再び硬さと艶を取り戻す。
調子に乗って片手の指で膣口を、残った方は淫核を摘んで捏ね繰りしていく。
一度消えた興奮も性感帯を刺激し続けられれば、蘇って来てしまう。
それも、先程以上の重点的な刺激を受ければ、処女らしく異物を拒否していた膣口すら解れ始めた。
眼の前で性器が花開く光景を見て、胎内の精液を掻き出す為に指を動かしていた事を蘇った性欲で忘れてしまいそうになる。
今度こそ挿入するべく行動を起こそうとした時、嫌な予感が頭を過ぎった。
それはこのまま犯してしまっては、玲奈に違和感を越えた恐怖心を与えてしまうかもしれないという事だ。
初めて時間を止めてしまった時に胸を揉み、結果的に乳首を立たせたままで時間を戻してしまったのは記憶に新しい。
動き出した玲奈は自分の胸の異変に気が付き、表情からは何処と無く違和感を伴う戸惑いを見せていた。
その結果を見れば、ここで犯してしまっては胸と股間を弄られた感覚が残り、果ては破瓜の痛みすら残してしまうかもしれない。
流石に引っ越してきた数日の間で、身体の性的な部分に明らかな悪戯の痕跡が残されていては、得体の知れない恐怖心が強くなってくる。
そうなれば、ここから出て行くのは火を見るよりも明らかだろう。
結果的に家賃収入も消えて不動産としての価値も消滅し、残るのは立地も外観も悪い曰く付きのボロアパートに固定資産税を含む各種税金の支払い。
どう転んでも得な事は何一つない。
生身の女の身体をオナニーの道具として使ったお陰で出てきた、か弱い精神的な余裕を持って今は引くしかないだろうか?
それに今後に関わる、大事な実験を一つして置かないといけない。
「仕方が無い…………」
眼の前にある獲物から手を引くのは非常に口惜しくとも、そこは僅かに残っていた射精後の賢者タイムで押さえ付ける。
それから『愛撫するのを止めてから時間を置き、通常の状態に戻った身体にも違和感は残るのか?』と言う実験を急遽行なった。
と言っても、手を離してしまっては止まってしまうので、身体の何処かに触れた状態で待機しているだけだ。
柔らかく良い匂いの玲奈に触れている状態で理性を保っているのは辛いものの、後に関わる事であるならば耐える他無い。
そして、手から伝わってくる感触から性的に興奮していた体温が心成しか下がり、ほのかに赤かった肌も元に戻りつつあった。
愛液の分泌も止まり、尖っていた乳首も元の柔らかい物に変わる。
ハッキリと分かる変化を見て暫く経った後に改めて身体を観察してみると、胸を握って出来てしまった赤い痣も見えなくなり、秘裂はピッタリと閉じていた。
目視で完全に元の状態に戻った事を確認してから脱衣所へ戻り、擦りガラスに影が入り込まない位置で時間を動かす。
「――ん、んん~♪ はぁ、気持ち良い」
浴室から聞こえてくる言葉には、上機嫌な雰囲気を感じられた。
少なくとも自分が犯されたかもしれないと思っていたら、絶対に出し得ない声色だ。
一先ずは処女の玲奈の身体を弄っても、時間を置いてから動かせば本人に違和感を与え無い、もしくは気にしない程度に少なくする事は確認できた。
この事実は、滾っていた性欲を我慢した価値は十分にある。
確認する為に取った時間は高まっていた興奮を冷ますには都合良く、溜まった性欲は次に持ち越す事も簡単だった。
より深い快感と絶頂を得るには、我慢も大事。
玲奈の身体を使う前に持っていた余裕の無い気持ちは消え去っている為、先を見据えた考えが出来る。
ここは一旦退散し、先程よりも興奮するシチュエーションを練るとしよう。
△
「すみません、管理人さん」
「はい」
次は何処で玲奈の身体を使おうかと思案していると、玄関のドアを控えめにノックする音と共に尋ねる人物の声が聞こえた。
誰と言う疑問を挟む余地もなく、つい数瞬前に思考の主役だった人物。
別段、女性に見られても困る物も置いておらず、用件を聞く為に部屋へ迎え入れた。
今の玲奈は肩まである髪を後ろで結び、服装は動き易そうな物を着ている。
春先と言う事もあって薄めの長袖で身体の線はハッキリと浮かび上がらせ、大きな胸はブラの線と共に自己主張をしていた。
そして、下半身は7分丈のズボンを履いており、綺麗な脛を見せている。
「どうかしましたか?」
「いえ、ガーデニングをしたいと思いまして……」
賃貸物件として不動産屋に募集を掛ける際に、近年流行の貸し畑を無料で使用出来ると書いた。
ただでさえボロく、立地も悪い場所では小さな特典を付けてアピールする他無い。
流石に畑だけが入居の理由ではないだろうが、利用すると言う事はアパートに入る理由の一つになったのは間違いなさそうだ。
「では、利用する畑を決めますので、お好きな所を利用してください」
「あっ、はい、分かりました」
そうして玲奈を引き連れて畑に移動してから、あらかじめレンガで小分けしていた場所へ案内する。
二畳ほどの広さでアパートの部屋の数だけ並べてあり、土の用意は前にしておいた。
綺麗に並べられた畑に連れて来られた玲奈は、端から端まで視線を流してから中間辺りを指差す。
「ここで良いですか?」
「えぇ、何処でも大丈夫ですよ」
「じゃぁ、ここでお願いします」
「はい、名前を書いた立て札はこちらで用意しておきますので好きな時に作業をしてください」
「お願いします」
「それと道具の貸し出しもしますけど、どうしますか?」
「そうなんですか。じゃぁ、道具もお願いします」
こういう細かな気遣いが信用を得る……、と前にネットで見た。
実際に自分が借りる立場であっても、道具諸共貸してくれるのならば進んで利用しようと思う。
それに実際に経験をしてからの方が、無駄な道具を買わなくても良い。
完全な初心者は必要の無い物まで買ってしまいがちでもあるから、節約の点でも効果的だろう。
玲奈と対する時には、あくまで親切を装い信用を勝ち取る。
そうすれば、アパートに関して何か問題や心配事が出来れば、進んで相談してくる筈。
時間を止めて悪戯する点で怖いのは、心霊関係で恐怖心を持たれる事。
信頼関係が構築されていれば、ここで過去に何か事件でもあったかを遠回しにでも聞いてくるかもしれない。
一種のバロメーター的な予防線を張っておきたいのだ。
しかし、疑心暗鬼に陥ってしまえば、いくら何も事件は無かったと言っても信用はされないだろうが……。
そんな事になる前に、現在の玲奈の心境を知る為には信用が必要だ。
「何を植えるか決めてあるんですか?」
「えぇ、とりあえずハーブ系が良いかなと……」
「ハーブは植えない方が良い種類もあるんで気を付けて下さいね」
「えっ、そうなんですか!?」
「えぇ、ハーブの王道とも言えるミントは繁殖力が在りすぎて、少しでも油断すれば他の所にまで侵食しますし」
「へぇ、そうなんですか」
「有名所のカモミールも害虫がワンサカ沸くんで駄目ですね」
「物知りですね」
「いえ、ネットでの知識ですからね、困った時や興味が出ればすぐに調べる性質ですから」
「カモミールは種を買ってあるんですけど……」
「部屋の中で育てるなら問題は無いと思いますよ? カモミールは虫が付かなければ良いんで」
「あっ、そうですね。そうします」
会話を重ねる度に玲奈の優しそうな表情は、ネットで手に入れただけの浅い知識に感心したり驚いたりでコロコロ代わる。
それに釣られて動くのは、やはり大きな胸。
時間を止めて、ブラで形を整えられている巨乳を本人は気が付いていない時に好きなだけ見て、そして揉んだ。
挙句はオナニーの道具にまでした事を思い出して、思わず陰茎を大きくしてしまう所だった。
変に取り繕うのも可笑しく思われそうなので普通に接しているが、少し股間へ視線を移せば膨らんでいる事ぐらいは分かってしまいそうだ。
「道具はあっちの倉庫にあるので、好きなのを使ってください」
「分かりました」
「立て札を作ってくるので、一旦帰りますね」
「はい、お願いします」
なるべく玲奈の視線が顔に向かって来る様に話題を畑の事に集中させていたお陰で、何とか股間の変化を気付かせないで乗り切った。
それから自分の部屋に戻ってから玲奈へ言った通り、立て札の制作に掛かる。
いくら女の身体に飢えていても管理人としての仕事を蔑ろにする訳には行かない。
あらかじめ用意してあった板へ玲奈の苗字を書いて、杭に打ち付ける。
これ自体は、ごく単純な作業ですぐに完成した。
そして畑に向かうのだが、到着すると屈んでいる玲奈の後姿が目に入る。
横の地面に種の袋が置いてある所を見るに、早速何かを植えてみる様だ。
カモミールは部屋で育てるらしいので、他に用意してあった種だろう。
その姿を見た瞬間に良い考えが思い浮かび、即座に『時間よ、止まれ』と念じた。
もはや慣れた行いに、アパートか土地かは分からないがしっかりと応えてくれる。
念の為に辺りを見回して、本当に止まっている事を確認してから屈んでいる玲奈に近付いた。
太股を身体に密着させている所為で大きな胸は形を歪めており、その柔らかさを主張しているが、今回はそこではなく、口元に用があった。
見た限りでは口紅をしていない唇は、綺麗なピンク色で張りがあって実に麗しい。
正面に立った俺はおもむろにズボンのファスナーを下ろし、期待で大きくなった陰茎を露出させて玲奈の唇へ近づけた。
「うぅっ!」
皮が半分ほど向けた状態の亀頭に、綺麗な唇が触れた瞬間に快楽が身体を走る。
流石にそれだけで絶頂に達する事はないが、秘裂に減り込ませた時とは全く違う感触を感じた。
大陰唇よりは硬かくはあるものの、なによりも食べ物を入れる箇所に陰茎を接触させた事に興奮が高まっていく。
口紅を塗る時の様に亀頭を上唇の端から端まで移動させ、それから下唇を移動してカウパー液を塗りたくる。
押し遣られる圧力で玲奈の顔は若干不恰好になったが、返って来る快感は大きい。
何もしない状態でも綺麗だった唇は、性欲を知らせる淫液を塗られてテラテラと光りを反射し始める。
自分の証を付けたと言っても過言ではない光景に、陰茎の硬さは増すばかり。
遂には腹にまで反り返るほどになった所で、唇を亀頭で押し開いて口内へ侵入させた。
「はぉっ!!」
想像した以上の快感に思わず声を出してしまった。
歯の硬い感触は少し痛いものの、口内は暖かくてヌメヌメとしている。
唇を閉めていた所為で下顎が上がっており、上顎に張り付いていた舌が開かれるに吊れて裏筋を舐める感覚を受けた。
あまり奥まで入れすぎると、時間を戻した時に玲奈が咽てしまいそうなので気を付けつつ入る所まで入れる。
「気持ち良い……」
思ったよりも狭かった口内には結局、半分程しか挿入出来なかったものの、快楽は十分に感じられた。
腰を引けば上顎のザラザラした箇所がカリを擦り、その所為で快感も増して行く。
硬くなった状態で亀頭に刺激を受け、少しだけ先走り液が出てしまった。
「うっ!?」
ゆっくりと引いていたつもりがカリに歯の裏側が引っ掛かり、限界近くまで溜まった快感が思わず爆発しそうになった。
咄嗟に股間へ力を入れて我慢してみたが完全に止めるには間に合わず、少しだけ漏れ出てしまう。
高まり過ぎた興奮を下げる為に、玲奈の口内に陰茎を入れた状態で待機する。
「ふっ、うぅ……、危ない危ない」
玲奈の頭を支えていた手は暇になり、手慰みとばかりに綺麗な髪を撫で回す。
艶やかなセミロングで手触りも良く、手櫛でもすんなりと指を通す程にサラサラだ。
指の間を通る柔らかな感触は、高まった興奮を下げるのに丁度良かった。
そして再度、奥まで入れたのだが、最初よりも抵抗が無い。
何度か出し入れを繰り返しても、やはり圧力がかなり減っている
恐らくは、先程挿入された所為で閉じていた顎は下がって舌も陰茎の形に変形したままになっており、抵抗していた物が無くなっていたのが原因か。
どうやら時間が止まっている時に関節を動かしてしまえば、元に戻る方向への力は働かないらしい。
しかし、胸や尻等の身体の弾力は、揉んで形を変えてもシッカリと元に戻っている。
関節を動かせば筋肉も吊られて動く事を考えれば、明らかに矛盾している事象だ。
何にしても、今は弾力だけ元に戻っても仕方が無く、快感を維持するには少し自分の手で工夫する必要がありそうだ。
とりあえず、玲奈の顎を舌がある辺りから持ち上げてみる。
「おっ!」
すると、丁度良い具合に口内の圧迫感が戻った。
流石に最初に入れた時よりも密着が物足りなくとも、続けるには十分な快感は得られる。
そして腰の動きを再開させれば口内にあった唾液がカリで掻きだされ、唇の端から漏れ出した。
押し上げた事で舌の柔らかさを裏筋で感じ、上顎の少しゴリゴリした感触が強く味わえる。
ただでさえ美人に咥えさせていると言うシチュエーションに精神的な興奮は大きくなり、睾丸から精液が湧き上がってきた。
喉の奥へ出してしまっては、時間を戻した時に絶対咽るだろう。
突然起きる異変を感じさせない様にする必要があった。
後始末を楽にする為にも、なるべく精液が舌の上で止まる位置で腰を調整しながら、玲奈の頭を僅かに下へ向けて射精を行なう。
「うぅっ!!」
断続的に口の中で痙攣を起こす陰茎は精液を撒き散らし、本人が知らぬ間に口内を汚していく。
絶頂で白くなった頭でも本能的に陰茎を根元まで入れたいと思ってしまうが、何とか理性を総動員して耐えなければならない。
快感に震える足と同様に、誘惑を耐える腕も震える。
溜まった精液を出し切った後も暫く玲奈の口内で余韻を楽しみ、力の抜けた陰茎を抜き去った。
動かされた顎の関節が開かれたままで、半開きになっている唇からは止められる事のない精液が口の端からドロリと流れ出す。
「っ! マズイ!」
落ちる先に玲奈の太股があるのを見て、慌てて近くにあったスコップを受け皿として使った。
絶頂後のダルさが残る身体にしては素早く動き、その甲斐あってズボンの汚れも最小限に留める。
出した精液が落ちるのを待っている内に何となく口の中を覗いても、目論見通りに舌の中腹辺りから奥へは精液が入り込んでいない。
それから、用意していた歯ブラシと歯磨き粉を使って、口の中にある物を掻き出す。
何となく歯を磨いてやっている感覚に陥ってしまうが、これも大事な後始末。
今回、用意したのは全て玲奈の部屋から持ってきた物。
精液を外に出さなかったせめてもの贖罪として、玲奈が使っている物で誤魔化そうと思ったのだ。
液体だけなら唾液を飲みそこなった程度に思うだろうが、匂いは流石に消せない。
そこで玲奈の使っている歯ブラシとは磨き粉で後始末をすれば、多少は誤魔化せるかもと睨んだ。
結果は時間を戻してみないと分からないが……。
そんなに口内に出してしまっては困るのなら止めて置けば良いと思うものの、一度飛び越えた倫理観が行動を止める事はなかった。
一通り歯を磨いた後に水で洗い流し、開かれたままの口内を確認する。
綺麗になっている様子を見て、少なくとも自分の気が付かない内に口を犯されたとは思わないだろうと判断を下した。
「うん……、これで大丈夫かな?」
触った場所を隅までチェックし、もう一度少し離れてからも観察してみる。
何の問題も無く精液の痕跡を消せたと思い、玲奈の姿が見える物陰に隠れて時間を動かした。
「うっ、けほっけほっ……」
空気の流れが再開した瞬間に玲奈は咽た。
一瞬、やはり駄目だったかと冷や汗を掻いたが、咳をした後に自分の喉を何か探る仕草はしない。
出会った時に立たせた乳首を気にしていた事を思い出しても、今の反応は『ただ咽ただけ』と取れた。
その証拠に玲奈は咳き込んだ後でも、ごく普通に土を掘り返している。
若干、不安だった後始末の行為が成功して気が楽になった。
しかし、改めて考えれば、歯を磨いた後に残る歯磨き粉の強い匂いも気にしていない所を見るに、自分でも歯を磨いた直後なのかもしれない。
偶々タイミングが良かっただけでは、この方法は危険を伴いそうだ。
心の中で反省して、何事も無かったかの様に用意した立て札を持って行く。
「佐々木さん、立て札が出来ましたよ」
「あっ、はい」
後ろから声を掛けられた玲奈は、慌てて立ち上がった。
振り返った表情には何かの異変を感じている様子も無く、平常時の、と言うか他人と会話する時の表情をしている。
もっとも、会って数日の異性に心を開く人間等は居ないと思う。
「一番奥の見え易い位置に挿しておくんで、抜かないで下さいね」
「はい、分かりました」
畑の土を踏まない様に気を付けて奥まで行き、札を挿して戻ってくる。
「後は自由にして頂いても良いですが、害虫には気をつけて下さい」
「はい」
アパート周辺に住居が無い訳でもないので、近所迷惑になってしまう。
虫が湧いてしまえば、新規入居希望者に敬遠される事は確実だ。
それを防ぐ為の注意。
素直に頷いた玲奈にとりあえずは安心かと感じたが、気になっていた事をそれとなく聞いてみた。
「それと、さっき咳き込んでたようですけど、大丈夫ですか?」
「あっ、大丈夫ですよ。ちょっと唾液を飲みそこなっただけなんで」
「そうですか。一人暮らしで風邪を引いてしまうと困りますからね」
「そうですよね~」
「お体には気を付けて下さい」
「有難う御座います」
「ガーデニング頑張って下さいね」
「はい」
思ったよりも後始末は完璧に出来たらしい。
結果に満足し、後は特に話す事も無いので別れの言葉を言ってから自分の部屋に帰った。
ガーデニングを始めると言う事は、余程の事が無い限りは出て行かないのは決定している。
まさか育てている途中で、他に移らないだろう。
後始末に注意をしていれば、いつでも悪戯出来る現状に今から陰茎が大きくなりそうだ。
これから先の期待を抑えつつ、管理人室から見える玲奈の後姿を見ながら自分の仕事を消化するのだった。
▽
初めて玲奈にフェラチオをさせてからは、時折時間を止めて悪戯を繰り返す。
しかし、処女だけは未だ手付かずで、精々が指を浅く入れたり、亀頭を押し付けたりする程度に抑えていた。
後に取っておくと言う事でもなかったのだが、そろそろ女の性器の中に陰茎を入れてみたい欲求が大きくなってくる。
そう思い始めてからタイミングが上手く合わずにいたものの、思い切って行動を起こす事に決めた。
「あっ、お帰りなさい」
「管理人さん、ただいま」
いつもの通りに帰宅した玲奈を、偶然を装って迎える。
部屋へと戻っていく制服の後姿を眺めれば、タイトスカートに包まれた尻は相変わらず柔らかそうだった。
調べた所によれば、玲奈は帰って直ぐに風呂へ入る習慣を持っているらしい。
だいたい1時間程で出て来る筈なので、それまで時間を潰す。
風呂の中で犯そうとするのは前に試して上手く行かなかった所為で、何処か敬遠してしまうのだ。
今日は1日の疲れを癒し、寝る寸前の自然体な玲奈を犯そうと企んでいる。
部屋に入ったのを見届けてから自分の部屋に戻り、時計と睨めっこが始まった。
しかし、そんなに時計ばかり見ていても飽きてしまう。
結局はネットの御世話になり、気が付いた頃には予定よりも二十分ほど時間を過ぎてしまった。
慌てて玲奈の部屋に侵入してみれば、眼の前にはパジャマ姿で寝転がって寛いでいる玲奈が居る。
当然ながら、時間を止めての犯行である為にバレる心配は無い。
座布団の上でクッションを枕にしている姿は、人前ではしないリラックスした雰囲気が感じられる。
ブラをしていないのか、パジャマの薄い生地の上から乳首が薄っすらと浮かび上がっていた。
優しそうな眼は下らない内容を垂れ流すテレビに向けられ、瞼はトロンと垂れて少し眠そうだ。
横向きに寝ていた玲奈を仰向けにさせ、覆い被さって唇を奪う。
「んっ……」
そう言えば今までした事が無かったかと思いながら、舌を差し込んでいく。
ファーストキスよりも先に、フェラをさせていた事を多少ながらも残念に思ってしまった。
口内に鎮座している暖かい舌を自分の舌で絡め取り、吸い出して迎え入れる。
美人であると言う意識もあって、唾液が甘く感じた。
気分が盛り上がり、ブラをしていない胸を掴んで揉む。
もはや慣れ親しんだと言っても良い位の膨らみは、心成しか出会った時よりも大きくなっている気がする。
薄手のパジャマの上から表面を撫でながら刺激して行き、乳首の反応を引き出す。
ブラに拘束されていない所為で形が柔らかく歪み、掌に快感をもたらした。
揉まれる感触を受けた胸は早々に張りを増して乳首も尖って来ており、そこを更に指で摘んで捏ね繰り回す。
何度も弄っているお陰で、玲奈の身体は本人が知らない内に開発されていた。
本格的な興奮が現れる前に、犯す準備としてズボンを脱がしていく。
愛液でショーツが塗れてしまっては後始末が面倒であり、流石に乾くまで待つのは退屈すぎる。
縦に組まれた足を解しながら下半身を裸にすれば、揃えられた陰毛が生える性器が顔を出す。
包皮に護られた淫核に、ピッタリと閉じた秘裂。
揉まれた胸が乳首を立たせても、こちらは未だに平常を保っていた。
股関節を人形の様に動かして足を開かせる。
過去に散々弄り回した性器は、小陰唇を少し食み出させる程度の変化しか見えない。
ピッタリと閉じている秘裂を親指で開くと、黒ずみのない綺麗なピンク色の膣口が曝け出された。
風呂に入って綺麗に洗ったのか、恥垢は確認できず、尿の匂いすらしない。
安心して顔を近づけると、大陰唇ごと秘裂を舐め上げる。
少々、汗のしょっぱさが感じられるものの、それ以外の味はしなかった。
スムーズな挿入をする為に、包皮の隙間から舌を差し入れて淫核を刺激し、開いたままの膣口へも差し込んだ。
ジュルジュルと唾液を塗りたくられる性器は、生理的な反射によって僅かながら愛液が滲み出してくる。
その勢いに乗って硬くなり始めた淫核に吸い付き、快感を更に引き出していく。
愛液を掻き出す為に、膣口付近で指を浅く出し入れを繰り返した。
暫く弄っていればグチュグチュと粘度の高い体液が混ぜられる音が響き始め、仰向けに寝かせている所為で重力に従って肛門へと愛液が流れ落ちる。
指を離して様子を見ると膣口は少しだけ開き、淫核は完全に顔を出していた。
受け入れる準備が出来たと判断し、ズボンを脱いで玲奈の股間に腰を差し込む。
性器を丸出しにされた状態で足を大きく広げられても、表情は眠たそうな物から変わらない。
時間が止まっているので当然と言えば当然だが、これだけ性器を弄られても表情が同じだと玲奈の全てを支配したと思えてしまう。
柔らかな大陰唇を亀頭で弄びつつ、愛液を陰茎に広げていく。
他人の体液でヌラヌラとテカリを増した姿は卑猥極まりない。
そして小陰唇を掻き分け、膣口へと差し込む。
今まで指を咥えさせ続けたお陰で処女の締め付けが程好く解され、亀頭のカリさえも少し力を入れるだけで差し込めた。
鈴口に感じる膜は儚く感じる弾力があり、最後の砦として必死に守っている様にも感じる。
そこを玲奈の意思を一切無視して、一気に突き破った。
「ふっ!」
力を入れた腰は僅かな抵抗等省みず、膣壁と処女膜の名残をズルズルと削りながら最奥まで到達する。
時間が止まっている所為で積極的な動きはないものの、自分のではない体温と愛液で滑る膣壁、そして処女の締め付けで快楽が押し寄せてきた。
更に美人を犯していると言う精神的な高まりも手伝って、腰を引かない内に射精をしてしまう。
「ううぅぅ……」
脱童貞が三擦り半どころか動かない内に出してしまった事に、絶頂に染まった頭でも恥ずかしさが込み上げて来た。
誰も笑う者が居ない状況であっても、男としてのささやかなプライドが傷付く。
未だ硬いままの陰茎が力を失わない内に腰を引き、汚名返上とばかりに動かす。
カリに掛かる膣壁から送られてくる快感は、絶頂に達したばかりでも硬さを維持出来る程に気持ち良い。
亀頭が出る寸前まで引いた後は、再び処女だった膣内に押し入れる。
性的な刺激を受けた玲奈の身体は愛液の量を増やし、淫核すら硬さを増す。
動きに合わせ、破瓜の血が混ざってピンク色になった精液が掻き出された。
粘度が高い体液がグチュグチュと胎内で混ぜられ、誰の侵入も許さなかった性器へ擦り込まれていく。
腰の動きを本格的に速め、性的な興奮が冷めるのを防いだ。
時間を止められた玲奈は突き上げの衝撃で、勢い良く楕円に胸を揺らす。
乳首は淫核同様に硬さを増し、吸われるのを待っているかのようだ。
「あむっ」
誘われるままに吸い付けば、追加された性的興奮で陰茎の硬さが増したのを確かに感じた。
風呂上りであった筈だが身体が熱くなった為か、少しだけ汗の味もする。
ピンク色の乳首を無遠慮に、まるで空腹を抱えた乳幼児に卑猥な舌と唇の動きを加えたイメージで嬲っていく。
その間にも腰の動きは絶やさず、小刻みにコリコリとした感触を返す子宮口を突き解す。
顔のすぐ横では、自由になっている胸が激しく揺れる光景が至近距離で見られる。
玲奈の膣内の長さが陰茎と合わない所為か、根元まで入れようとすれば明らかに押し上げる感覚もあった。
上下に揺れる胸に吸い付きながら暫く腰を動かし続けていれば、再度射精の予感が睾丸を上ってくる。
「うっ、ふっ、くぅ!」
願わくば、この快楽が長く続く様に股間へ力を入れて我慢を試みたが、玲奈の膣壁から送られてくる快感には抗えなかった。
「で、出る~!!」
男の本能の赴くまま、腰を深く挿し入れて精液を解き放つ。
尿道と鈴口を通ったと感じ取れる程に濃くなった体液が、正しい形で胎内へ開放されていく。
断続的に震える陰茎は、子宮内部にまで種を届かせんとばかりに勢い良く吐き出した。
二度目とは思えない程の精液は、何の障害も無く子宮口へ辿り着く。
背を反らしながら股間に骨盤を押し付けて射精をする事数十秒、完全に出し切った満足感と共に思考が戻って来た。
「ふぅ……」
大きく息を吐いてから、蟹股に開かれた玲奈の股間から身を離した。
無残にも処女を散らされた秘裂は破瓜の血と愛液、そして本人が望んでいない精液で汚れてしまっている。
柔軟な膣口は開き、胎内で掻き回されて混ざった体液を垂れ流す。
陰茎と言う栓が無くなった所為で、流れを止める物は何も無い。
その光景を見て、遂に美人である玲奈の処女を奪った事を改めて実感した。
思考が戻ったとは言え絶頂の脱力感で何もする気が起きずに、壁へもたれ掛かって一先ず休む。
「……気持ち良かった」
膣口から漏れる精液を眺めながら身体を十分に休め、少なくとも後始末をしようと思う程には回復した。
とりあえず玲奈の下腹部を軽く押しながら指を差し込んで、胎内に残った精液を出す。
心地良い体温と弾力を指で感じながら、膣内を掻き回して行く。
ドロドロと流れ出てくる精液は薄いピンク色から白濁した物に変わり、最後は愛液しか出てこなくなった。
妊娠の危険性はあるが、時間が止まった状態ではこの程度の事しか出来ない。
指を引き抜いて膣内を覗いた限りはほぼ無くなっていたので外に流れていた愛液を全て拭き、下着とパジャマを着せた。
そして、なるべく動かす前の体勢に戻す。
流石に細部までは覚えていないものの、寝転がってテレビを見させれば問題は無いだろう。
後は、玲奈の身体が受けた刺激が去るのを待つばかりである。
乳首を弄った時は元に戻るまで、10分ほど掛かった気がした。
犯された刺激はそれよりも上なのは間違いなく、感覚も戻るのは遅そうだ。
しかし、1時間も放置しておけば、全てとは言わないが気にする違和感は残らないだろう。
何もする事も無い状態でボーっとする頭は、勝手に下らない考えが巡る。
思えば、時が止まっているのに1時間待つとは可笑しな話だ。
どうしたら入居者が増えるのかやら飯はどうしようかなどを考えて、そろそろ良いかと思い、部屋を出て時間の流れを戻した。
「……んん? ……あふぅ、そろそろ寝ようかな」
扉越しの聞こえる玲奈の眠そうな声は、最初こそ違和感を気にしていたが、時間を掛けたお陰で狙い通りに軽い物となった。
少なくとも股間を押さえてパニックになったり、犯されたかもしれないと疑ったりはしていない。
微かに聞こえる、今にも眠気に負けそうな雰囲気が窓越しからでも漂っている。
気分的に息を殺しつつ張り込んでいると、部屋の明かりは消えてしまい完全に就寝した事を教えてくれた。
最後まで見届けた後、自分の部屋へと帰る道すがらに妊娠してしまうかもと言う恐怖が僅かに湧いてくる。
流石に一回胎内に出した程度で孕むとは思いたくないものの、頻繁に犯しては本当に孕んでしまいそうだ。
しかし、一度生で犯す快感を覚えてしまっては、行為を止める選択肢は元より無い。
後は孕まない様に祈るしかなかったが、脱童貞をしたからか自制をする余裕が出てきた気もする。
何処か晴れやかな気分を感じ、貪る様に毎日犯して孕む確立を高める事も無さそうだ。
精々が、身体を使ってオナニーする程度で収まるだろう。
本当に我慢出来なくなれば犯して中に出すかもしれないが、精々自分の自制の念を信じるしかない。
暗くなった玲奈の部屋に背を向け、そんな事を考えながら自分の部屋へと帰った。
二章
管理人室兼自室からガーデニングに勤しむ玲奈の後姿を見ながら仕事をしていると、滅多に鳴らない携帯が着信を知らせる。
珍しいと思いつつ液晶に表示された相手の名前を見てみれば、そこには賃貸情報を載せている不動産屋の名前が浮かんでいた。
「はい」
『いつも御世話になってます、江口不動産の江口です』
「こちらこそ御世話になってます」
『今日ご連絡をしたのは、賃貸物件の見学をしたいというお客様がいらっしゃいまして』
「はい」
『ご都合が宜しければ今日中にでも案内をさせて頂きたいのですけど、ご予定は大丈夫ですか?』
「えぇ、良いですよ」
『そうですか。では、えぇと……、二十五分ぐらいに其方へお連れしますので、鍵を開けておいて頂けませんか?』
「はい、分かりました」
『では、よろしくお願いします』
「はい」
『失礼します』
実際に入居するかどうかは相手次第だが、アピールする良い機会だ。
性別は男女どちらであっても、構わない。
男であったのなら単純に家賃収入が増えるし、女で、美人の部類に入る者であれば家賃プラス性欲の発散先に出来る。
とりあえず、入居して貰う為に良さを売り込むしかないか。
何を話すべきかを考えていると時間が経つのを忘れてしまい、気が付いた時には不動産屋が乗っている車が敷地内へ入ってくるのが見えた。
せめて不潔にならない程度の服装に着替えてから、新しく入居するかもしれない人物の顔を見に行く。
「あっ、こちらの方です」
「どうも」
俺の姿を見つけた不動産屋は、営業スマイルで見学希望者を連れてきた。
「こちらが入居希望者の佐藤 遙さんと、娘さんの秋穂ちゃんです」
「初めまして、オーナー兼管理人です」
「初めまして佐藤 遙です。秋穂ちゃん挨拶して」
「初めまして佐藤 秋穂です!」
紹介を受けたのでこちらも立場を言うと、母と子が続けて挨拶をしてくる。
パッと見、母親は肩甲骨程まである髪で玲奈よりも大きな胸があり、顔は何処と無く気が弱そうな上に幸も薄そうな雰囲気を漂わせていた。
打って変わって娘の方は活発そうな雰囲気で、少し長めの髪はポニーテールで結ばれている。
身体の細さから見れば大きな胸は、シッカリと母親からの遺伝を受け継いでいるようだ。
これほどまで雰囲気が違うとなると、娘が代わりに活発になったと言われても違和感は無い。
「では、案内をしますんで着いて来て下さい」
「はい、お願いします」
「お願いしま~す!」
母子の返事を聞いて、見学用の部屋へと案内する。
あらかじめ綺麗にしておいた室内は、家具が何も無い所為で殺風景極まりなかった。
それでも張り替えられた畳は青く、新品の匂いを放っている。
なるべく良い印象を持って貰う為に、オーナー兼管理人らしく説明を始める。
「間取りは全て同じです」
部屋に入って真っ先に説明するのは決まって間取りの事。
きょろきょろと中を見回している秋穂は興味深そうに見ており、遙も見落としが無い様に視線を巡らせている。
次は実際に案内をしながら、詳しい説明を続けた。
「風呂とトイレは別で、トイレの便座には温水洗浄機が備え付けてあります」
「水でジャワーってやる奴?」
「いや、お湯が出てくる奴だから寒くは無いよ」
「凄~い!」
開けられたトイレの中にあった温水洗浄機が珍しいのか、秋穂はキラキラした目で興奮している。
色んな角度で観察して動き回る度に、不釣合いに大きな胸も柔らかく揺れた。
スカートから伸びる、何も履いてない足は細く長い。
子供から少女に代わる位の年齢であれば、十分に性的な対象になりうる年頃だ。
母親である遙の様子をチラリと見てみれば、はしゃいでいる娘を微笑ましく眺める。
前で組まれた腕の所為で胸が過剰に強調され、目を凝らせば乳首の膨らみも確認出来た。
「秋穂ちゃん、あんまり触って壊したら駄目よ?」
「は~い」
気弱そうに見えても娘の教育はシッカリ出来ているらしく、注意は素直に聞いている。
『元気良く』という言葉が合う動きで母親の隣に戻った秋穂。
次は脱衣所と風呂場へ移り、辛うじて大人二人が入れそうな浴室を開け放つ。
「風呂は追い炊き機能と、ある程度お湯が溜まったら自動的に止まって知らせる機能も付いてます」
「これは今のお家にもあるよね? ママ」
「えぇ、そうね」
「でも、こっちの方が新しい感じ」
「それは当然新しくしたからね」
「そうなの?」
「沢山の人にアパートへ引っ越してきて欲しいからね」
汚れ一つ無い浴槽と浴室に目が止まった秋穂へ、正直な気持ちを言った。
子供に取り入れば、親である遙は自分の資金や周りの環境を見て、ここを選ぶ可能性も増えるかもしれない。
分かりやすい打算であっても、遣らないよりはマシだと思う。
それから脱衣所にある洗面台へ移動し、実際に出して見せた。
「洗面台はお湯が出ませんので」
「はい、分かりました」
「は~い」
そしてキッチンへと移動して説明を続ける。
他の住居と代わり映えしない所では、好奇心が多そうな秋穂と言えども興味が惹かれる事は無く大人しかった。
遙も今住んでいる所と同じ様な物だと判断したのか、質問を投げ掛けてくる事はない。
居間へと進んで日当たりに関して彼是言うも、これも特に日が当たり過ぎたり、全く当たらなかったりはしないので直ぐに次へ。
「入居して頂いた方には、ガーデニングが出来る畑を無料で貸し出ししていますよ」
「本当!?」
「本当です」
玲奈にも有効だったと思われる特典を言うと、釣られた秋穂は嬉しそうに言ってきた。
ここまで食い付きが良いと、何か育てたかったのかもしれない。
ぴょんぴょんと、小刻みに跳ねながら胸とスカートを揺らしている。
チラチラと見える眩しい太股は瑞々しく、若さが感じられた。
「畑って何を育てても良いんですか?」
「えぇ、基本的には繁殖力が強すぎたり、害虫が沸きやすい物以外は何でも良いですよ」
「でも、私はそういうのは良く分からないんですけど……」
「大丈夫ですよ、駄目な物を纏めた小冊子があるんで」
そう言ってから、用意していた小冊子を遙へ渡す。
畑の存在が入居に影響をもたらすと判断出来てから、調べた物を簡単に纏めていたのだ。
他人に渡す以上は表紙のデザインも少し拘っており、少なくとも客に対して失礼にならない程度には力を入れている。
出来た時は玲奈にも渡した。
「私にも見せて!」
「良いわよ」
大きな胸を揺らして小冊子を覗き込もうとしていた秋穂にも見えるように、少し屈んで一緒に見始めた。
前屈みになった所為で遙の巨大な胸は下へと重そうにユサッと揺れ、ページを捲る僅かな動作でさえ左右に波打っていた。
「……結構、色んな物が駄目なんですね」
「野菜や木に生らない果物は基本的に何でも栽培は出来ますよ。まずは簡単な物から始めてはどうでしょうか?」
「そうですね」
「本貸して!」
「えぇ、良いわよ。はい」
「ありがと、ママ!」
そろそろ我慢の限界だ。
時間を止める力のコントロールは玲奈で積み、今では完全に使いこなせていると自負出来る。
眼の前に美人と美少女が居て、胸をこれでもかと強調されては理性等あっと言う間に消えてしまう。
なまじ欲求を叶える力を持っている所為で、それに拍車が掛かっていた。
「さてと、味見をしておくか」
願い通りに止まった時間の中、まずは母の遙を弄りにかかる。
庭を見ているままで停止している顔を正面から見つめ、抱き締めた。
「おぉ……、癒される」
胸板で巨大な胸が歪む感触、全身の心地良い柔らかさに首筋から漂う色っぽい香り。
その全てが陰茎に力を与え、性的な興奮を増加させていく。
背中に回した手でブラのホックを外せば、抱き締めているにも拘らず、たゆんと胸が開放された動きを感じた。
微妙に身体を動かしつつ、胸筋で歪む巨乳の感触を楽しむ。
そして手は細い腰を過ぎ去りて更に下へ移動させ、安産型で大き目な尻を鷲掴みにした。
揉み込む程に柔らかな感触が返って来ており、言うなれば指が気持ち良い。
硬くなった陰茎を遙の下腹部に擦り付け、より大きな快感を求めていく。
服の上からでは満足出来なくなり、身体を離して一気に上着を捲り上げた。
大きく揺れる巨大な胸は熟しているにも拘らず丸みを維持しており、垂れる気配は感じられない。
乳首も子供を生んだとは思えない程に色素の沈殿が少なく、ピンク色を保っていた。
欲求に逆らわないで掴んでみれば、指の一本一本が乳肉に包まれてしまう柔らかさを返してくる。
不規則に指を動かし、遙の性感を引き出そうと揉んでいく。
時間が止まっていても生理的な反射は返してくる為、柔らかかった乳首は硬さを増し、すっかり摘み易くなった。
抱擁する様な柔らかさだけだった胸は、性感帯を弄られた所為で徐々に張ってくる。
白い肌に性的な刺激で赤みが増え、明らかに身体が欲情を溜め込み始めた。
コリコリと乳首を嬲りながらも、胸全体を、パン生地を捏ねる動きで蹂躙する。
「はぁはぁはぁ――」
気が付かない内に荒くなった呼吸が現す興奮は、到底収まりそうも無い。
エスカレートする欲求を止める筈も無く、次は下半身を覆っていたロングスカートを脱がした。
ストッキングに包まれたショーツは薄い水色で、全体に綺麗な刺繍が施されている。
後始末をしなければならないので、破らない様に気をつけながら全て降ろす。
現れた性器の周りには歳相応の陰毛が生え揃っているものの、手入れはしているのか、淫核の少し上に纏められている物以外には産毛すら見当たらなかった。
下から覗き込んで股間を見れば、流石に玲奈程の綺麗なスジではなかったが、代わりに厭らしさを前面に感じる性器が見える。
立っている状態でも少し開き気味で、大陰唇の隙間から食み出た小陰唇の色は、乳首よりも生々しい赤をしていた。
しかし、黒ずんでいない分は、かなり綺麗な性器と言っても良いだろうか。
窮屈になっていたズボンを脱いで下半身を露出させると、遙の後ろへ回る。
そして、素股の要領で何も着けていない股間へ、陰茎を差し込んだ。
自分でのではない体温を直接感じ、勃起は最大以上になっている気さえしてくる。
後ろに回ったお陰で触り易くなった胸に手を伸ばし、下から支えながら揉んでいく。
腰を前後に動かしつつ亀頭を秘裂へと擦り付けていけば、まるで性交とも似た快楽を感じる。
今回は流石に膣内へ入れはしない。
いくら時間を経過させれば犯された感覚が鈍ると言っても、完全に無くなる事は無い筈。
ましてや自分の家ではない場所では、僅かでも性的な違和感が残ってしまえば本能的に忌避を感じて他を選ぶ可能性がある。
本格的に犯すのは入居した時で良いが、入ってこないかもしれない。
しかし、秋穂のリアクションと、それを見つめる遙の表情を見ていれば、かなりの確立でここを選んでくれるだろう。
結果は本人達しか知らないが何処に行くにしろ、性欲を発散しながら祈る事しか出来ない。
少し開いた秘裂へ亀頭を減り込ませ、生理的な反射で愛液の分泌を促す。
ヌチャヌチャと音を立てて発達した小陰唇が陰茎の表面に張り付く感覚を受けながら、比較的遅いスピードで腰を前後に動かしていく。
性欲に塗れた動きに晒されても、肉付きの良い遙の尻は波打ちながら衝撃を受け止める。
胸も手の動きと合わせて乳首を頂点に形を歪め、肩越しから覗き込んで見える光景は卑猥だった。
腰を突き入れる度に、危うく膣口へ挿入してしまいそうになる誘惑に耐える。
陰茎を擦る大陰唇からの快楽に耐えていれば、視線に秋穂の姿が映った。
遙の肉体を味わっていたが、こちらも忘れてはいけない。
乳首を弄られた事と性器を擦られた生理的な反射で分泌された愛液を付着させたままの陰茎を、股間から抜いて秋穂へと近付く。
「次は秋穂ちゃんの番だよ」
我ながら気持ち悪い声色で覗き込めば、胸が小冊子を持っている腕に左右から寄せられ、より谷間を強調させている。
後ろから抱き締めると丁度秋穂の後頭部が胸の位置にあり、腕の中へすっぽりと入って抱き締めやすい。
強調されていた巨乳を軽く揉んでから、下半身へと手を滑らせる。
スカートを捲り上げ、白く子供っぽいショーツの上から秘裂を触った。
ふにふにと柔らかい大陰唇は、遙のよりも肉厚に感じられる。
秘裂の先端に埋もれていた淫核は僅かな引っ掛かりすらない程に発達しておらず、指で引っ掻いて刺激しようにも出来なかった。
ショーツの縁から指を潜り込ませて直接触った大陰唇は、薄い産毛の感触だけで未だ陰毛が生える気配を感じない。
小陰唇を探して少しだけ秘裂の中へ差し込んだ後は、膣口を目指して更に奥へと進める。
指先が大陰唇に包まれる感触を存分に楽しみながら、愛液を引き出そうと前後に動かした。
(体験版終り)
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