東方プロジェクト 藤原妹紅:催眠
日も落ちて暗い竹林の中、俺は採ったばかりの筍を担いで夜の暗闇を歩いている。
確かに来た道を帰っていたと思うが、辺りは同じ景色ばかりが続いて、人里に近付いているようには思えなかった。
途方に暮れてしまいそうになるも、歩かなければどうしようもない。
月明かりの中で行灯の灯りを頼りにフラフラ竹林を歩いていると、少し離れた竹の影から一人の少女が現れた。
「迷い人?」
既に薄暗い時間帯。
妖怪の危険もあって、日が暮れれば速やかに家へ帰り、就寝する幻想郷の住人から見れば俺は確かに迷い人だろう。
月明かりと行灯の灯りに照らされて見えたのは、クールな微笑を浮かべる<藤原妹紅>の姿。
日本人でありながら白と言うか、灰色に近い髪は地面に付く程に長い。
頭の上には白を基調とした赤い紋様があるリボンを付け、小さくも同じ物が左右の髪に規則正しく三つずつ結ばれている。
服装は白いシャツに赤いもんぺを着ており、普通の農民で着流しの着物が主流になった俺から見れば、前世を思い出させる懐かしい感じがした。
微笑を浮かべる妹紅の顔は端麗で、キリッとした目付きが良く似合う。
「あんたが妹紅さんか……」
「ん? 会った事があったかな?」
「いや、前にあんたに助けて貰ったと友人が言っててね。外見も聞いたからな」
「そうなの」
まさか、原作知識で知ってましたと言える訳も無い。
何の因果か、俺はゲームと認識していた世界に転生してしまっていた。
妹紅が不老不死の存在であっても、流石に異世界、しかも幻想郷がゲームとして存在していた世界から来たと言っても信じて貰えないだろう。
科学が発達していない人里の一農民としての生活は、現代の便利さに慣れた俺には辛かったが、それでも赤ん坊の時から過ごせば流石に慣れた。
この世界の両親は既に妖怪に襲われて亡くなってしまっており、前世と同じく独り身。
友人に関しても一人しか居らず、余り隣近所とは付き合いが無い。
最初こそは単に昔の日本に転生しただけかと思っていたものの、妖怪と言う存在が普通に恐れられ、村に慧音が居たり、妖夢が買い物に来ていたのを見たりで、初めて幻想郷で転生したと認識した。
妹紅の事も唯一の友人からの体験を聞いて、言われた特徴から事前に妹紅であると察したのだ。
筍を採りに来たのも、わざと竹林に迷って妹紅に会う為の口実に過ぎない。
「この先は危ないよ。それに夜も更けてきた。危ないから私が帰り道を案内してあげようか?」
「そうだな。ちょっと筍の収穫に夢中になってしまったし、お願いしても良いか?」
「えぇ、勿論」
幾ら幻想郷と言えども、流石に転生しただけでは特殊な能力を得られる訳でもない。
妖怪ならともかく、一般人である農民なら尚更だ。
現に俺も空を飛ぶ事が出来ず、力も普通。
まさしく、一般人極まりなかった。
ついこの間までは。
「それじゃ、私の後に付いて来て」
「あぁ、頼む」
しかし、ここは幻想が集う場所。
現世では下らないと一蹴される概念すら未だに存在し、外からも新しく生まれたモノが入り込んでくる。
例えば『三十路まで童貞であれば魔法使いになれる!』とか。
そう、俺は三十路まで独り身で、当然ながら女にも縁は無かった。
そして、幻想を信じ続けて三十年。
念願の魔法を手に入れたぞ!
実際は本当の魔法ではなく、相手の方向感覚を狂わせる物と、相手の罪悪感を増加させると言う、地味な能力を手に入れた。
殺してでも奪われる程、上等な物ではないのは十分に分かっているが、持っていれば使いたいと思うのは当然。
しかし、ターゲットを選ぶにしても能力を使う場所が人の多い里は論外であり、魔法の森は危険極まりなく、紅魔館や冥界は遠すぎて到達できない。
なので、慧音に魔理沙とアリス、それにレミリアを始めとした紅魔館に居るキャラは諦めなければいけなかった。
辛うじて博麗神社までは、運が良ければ行けない事は無いものの、やはり人里から遠い所為で行く勇気が出ない。
それで思い付いたのが、比較的博麗神社よりも近い位置に広がっている竹林だ。
永遠亭があって周囲にはウサギが巡回し、竹林にも妹紅と言う強者が住んでいるので、他の場所よりは安全な地域。
転生した世界が好きな作品であるならば、好きなキャラに会いたいと思うのが常である。
俺は東方作品に出てくるキャラの中では妹紅が好きであり、何気に真っ先に会いたいと思っていた。
機会が無く、最初に会ったのが慧音だが、それでも原作キャラを見て感動したのを覚えている。
今、妹紅に会えた嬉しさも踊り出したくなる程であるものの、本当に踊ってしまっては普通に引かれてしまう。
俺が企んでいる目的から、変に距離を置かれては困る。
「そう言えば、そんなに筍を取って大丈夫だった?」
「あぁ、ウサギがチラチラうろついてたけど、取るのに夢中で無視してたよ」
「そう、まぁ、悪戯されなかったのは幸運だったね」
無言で歩くのは飽きも来るだろうと、妹紅は話題を振ってきてくれた。
原作では人見知りであった筈だが、永遠亭が病院として機能し始めてから人の往来も増え、自然と慧音以外の人との係わり合いもあって、自分から話しかける程度には解消したらしい。
「でも、迷っても妹紅さんみたいな美人に道案内をしてくれるなら、喜んで迷子にもなるもんだけどな」
「嬉しいね。有難う」
伊達に千年を生きていない妹紅は俺へ振り返って微笑みを返すが、褒め言葉に対して特に照れた様子も見せなかった。
妹紅からしてみれば、前世を含めて五十やそこらの俺では、子供が背伸びをして褒めてきた程度にしか感じないのかもしれない。
そして、俺の能力は既に発動済みだ。
特に言葉も動きも必要ない方向感覚を狂わせる能力は、不老不死である妹紅にもシッカリと効果を発揮している。
竹林を歩く足は迷い無く進んでいるが、目的地の方向から僅かに曲がったままで修正される気配が無い。
と言うか、俺自身が迷っていたので、正しい方向なんて分からないが……。
「……………」
「……まだ歩くのか?」
「あっ!? あぁ、もうちょっとだよ」
時計を持っていないので正確な事は分からないものの、俺が竹林を歩いていた以上の時間は確かに経過している感覚はあった。
空の月もだいぶ高くなり、辺りの暗闇は深くなる一方。
一応、俺も妹紅も行灯を持っている分、足元の確認が出来るが中を覗けば蝋もだいぶ減っていた。
ここまで来れば妹紅でも自分が道に迷ったかもしれないと思い始め、心成しか微笑みも引き攣りを見せる。
「筍も早く煮ないと灰汁が強くなるんだけど……」
「す、すまない」
ボソッと聞こえるように言うと、妹紅は慌てて俺へ振り返ると謝ってきた。
千年以上生きた経験に裏打ちされた精神的な余裕は消え始め、表情にも僅かな動揺が見え隠れしている。
まさか長く住んでいる竹林で自分が迷う事態は始めての経験らしく、しきりに周りの様子を見ていた。
「も、もう少し歩けば里が見えて来る筈だから」
「分かった。妹紅さんを信じるよ」
「そ、そうか。任せてくれ!」
しかし、俺の能力下にある妹紅は人里へ向かう道を見付けられず、徐々におろおろと慌て始める。
「お、おかしいなぁ……。確かこの道であってる筈なんだけど」
「…………」
「どうしよう、どうしよう……」
幾ら見回しても変わらない竹だらけの光景で、既に今どの方角を向いているのかすら分かっていない妹紅。
俺が向ける視線から逃れるように顔を反らしながら、繰り返し月の位置を確認していた。
「も、もうちょっと歩くから」
「あぁ、分かったよ」
「ご、ごめんなさい」
心成しか喋り方が女らしくなった妹紅は、俺のもう一つの能力でシッカリと道案内が出来ていない状況に罪悪感がある筈だ。
なまじ最初に余裕たっぷりで登場して道案内まで買って出てしまった手前、素直に迷ったと言うにも勇気が要り、パニックになった思考は人見知り時代に戻ってしまう。
チラチラと俺を気にしながらも代わり映えのしない竹を確認して、混乱している頭で必死に現在位置を確認しようと試みる。
「た、確かこっちだった筈だけど、……おかしいな」
「…………」
「うっ、大丈夫、私に任せて!」
「うん、信用してるよ」
「うぅっ!?」
確かに信用したと言ったが、肝心の妹紅は大きくなってしまったプレッシャーで目尻に薄く涙を浮かべた。
俺からは先導をする妹紅の背中が見えているが、その背中からは隠しきれない動揺が溢れている。
身体の動きも女らしくなりつつあり、千年以上経とうとも蓬莱の薬を飲む前の、普通の少女だった妹紅を思わせる動作だった。
「おかしいな、どうしよう。どうしよう……!」
「……なぁ」
「えっ!?」
パニックになっていく一方の妹紅に声を掛ければ、慌てた様子で俺へ振り向く。
キリッとしていた表情はスッカリ消えてしまい、今にも不安と罪悪感で泣きそうになっていた。
「そろそろ、歩き付かれたよ。今日はもう帰らなくても良いから野宿して明日帰ろう」
「うぅ……ごめんなさい」
「良いよ。誰にだって不調な時ぐらいあるもんだよ」
「……ごめんなさい」
少なくとも、妖怪に関しては存在として上位に居る妹紅が居るから、襲っては来ないだろう。
今日は少し寒い上に夜になって気温も下がったので、虫の心配も余り無い。
辺りへ燃え広がらないように周囲の落ち葉を除けてから妹紅が出した火で暖を取り、持っていた筍を夕食として焼く。
申し訳なさそうに俯いた妹紅は上目遣いで俺を伺ってくる。
「ほれ、焼けたぞ」
「あ、……有難う」
焦げた皮を剥いて出てきた薄い黄色の中身をシャクシャクと食べる筍は少し灰汁を感じたものの、食べられない程度ではない。
口が塞がっているので自然と無言になる時間は、妹紅にとって気まずい雰囲気に感じている筈だ。
俺は特に表情を浮かべていなくとも、罪悪感が心を支配している妹紅には不機嫌であると思われているのかもしれない。
筍も灰汁の味が、採ったばかりの物よりも明らかに強い事で、一度芽吹いた罪悪感が大きくなっている。
互いに一本食べ終わると、妹紅は恐る恐る言葉を掛けてきた。
「……あの、道案内できなくて御免なさい」
「いや、別に良いよ。そんなに急いでないし。妹紅さんみたいな美人と夜を共に出来るんなら嬉しいからな」
「……有難う」
美人とは初対面の時にも言ったが、罪悪感に苛まれている今の妹紅は余裕が溢れた微笑ではなく、少し照れながら笑って返してくる。
少女と言う外見に相応な笑顔は、俺の心にあった恋心を燃え上がらせた。
荒事を経験し、服装が男っぽくなっても、やはり性格の根っこは千年以上経っても少女のままなのか。
「そ、それで、お詫び……と、筍のお礼なんだけど……」
「別にそんな事をしなくても良いんだけど」
「いや、それじゃ私の気がすまない」
頬を赤くさせながらキッと決心を映す目を向けてくる妹紅。
「私は今何も持ってないから、して欲しい事を何でも言ってくれ」
「えっ……」
絶対の自信があった道案内で結局迷ってしまい、挙句に野宿をする羽目になった罪悪感は、妹紅に簡略的な思考をさせた。
「…………それじゃ、とりあえずキスをして貰おうかな?」
「キス……?」
「口付けだよ」
「っ!? ……んっ、分かった」
美人だと言われて自分の身体に価値があると知り、他に礼をする手立ての無い妹紅は渋々承諾する。
表情は明らかに不満げな気持ちを浮かび上がらせており、俺に対しても何処か見下すような視線を送ってきた。
かつて輝夜に鼻の下を伸ばしていた貴族達を直に見ていた所為で、すぐに女の身体を求める男に対して良い印象を持っていないのだろう。
しかし、どれだけ不満に思っても、自分が迷った所為で野宿をする羽目になったと言う罪悪感が断る選択肢を取らせない。
「あぁ、そうだ。キスの前に、まずは裸を見せてくれないか?」
「うっ!? うぅ……分かった」
キスをする為に立ち上がった妹紅に対して、要求を追加する。
どうせ犯す事になるのだから今から脱がせておき、裸を見ておこうと思った
言われた妹紅は断れない現状に若干悔しそうな雰囲気を漂わせ、恥ずかしそうにシャツのボタンを外していく。
活動的な妹紅であっても、貴族時代に不老不死となった所為で肌の白さも高貴さを醸し出す。
首筋から胸の間が見えてもブラの存在は確認できず、その下の白い腹までボタンを外す。
そして、もんぺを支えていた肩紐も下ろし、一気にズボンを脱いだ。
下着は現代風のショーツだが、色は基本的な白で飾りは一切付いていない。
ピッタリと股間に張り付く布の下では大陰唇の膨らみと、淫核のポッチが僅かに確認できた。
「んっ……」
俺にジッと見詰められるのは流石に恥ずかしいのか、小さく声を漏らす妹紅。
それでも、手は止まらずにボタンを外していたシャツも脱ぎ去った。
何も身に着けていない妹紅の上半身は焚き火の灯りによって竹林の夜に、幻想的な雰囲気すら出しながら浮かび上がる。
大きめの胸は形が良く、頂点にある乳首は薄いピンク色。
羞恥で微かに震える身体の振動で、小刻みに美乳を波打たせる。
ショーツ一枚になった妹紅は、ゆっくりとした足取りで焚き火を避けて俺の方へやって来た。
「身体に自信がある訳じゃないけど……」
「いや、十分に綺麗だよ」
「……ふん」
隣に座った妹紅は、身体を褒められて複雑な心境を感じさせる引き攣った微笑みを返し、顔を近付けて目を閉じた。
先ほどの様に見下す雰囲気はあるものの、心を守る為に罪悪感を根底に、身体を差し出すのは礼と詫びであると、自分を納得させたのかもしれない。
顔を近付けて来た姿に、要求を察した俺も黙って近付いた唇に口付けを落とす。
「んっ……」
「んむっ……」
キスを交わして俺の唇に返ってくるのは心地良い弾力。
瑞々しい感触を受ければ、性的な興奮も湧き上がる。
「んっ……、次はどうすれば良いかな?」
スッと顔を離した妹紅はキスをする前よりも頬を赤くしていた。
焚き火の明るさに照らされる顔は、少女の可憐さを見せているようだ。
「それじゃ、おっぱいを揉ませてくれ」
「ぅっ……、良いよ」
直球で言った要求に対して少し羞恥に息を詰まらせるが、罪悪感が拒否の心を押し込めた。
そもそもショーツ一枚で男の前に居る時点で、最終的な行動は妹紅も予想しているだろう。
俺の要求を聞いた妹紅は背中を反らせて胸を差し出してくる。
どちらかと言えば巨乳と言える大きさは、改めて目の前に出されれば迫力があった。
「それじゃ触るぞ」
「……あんまり痛くしないでね」
「心掛けるよ」
そして指先は妹紅の胸に接触する。
「んっ……」
人差し指の先がぷにっと胸に食い込み、柔らかだが確かな弾力を感じた。
肌はサラサラで僅かな産毛の感触と、吸い付く瑞々しさを受ける。
下から支えると持ち上げられた胸が形を変え、手に張り付く重さが返って来た。
少しずつ手を手前に引いて離していけば、支えを失った胸は広げられた指の間を下がり、たぷんと聞こえそうな動きで元の形へ戻る。
一瞬ではあるが乳首を擦られてしまった妹紅も、小さく肩を震わせて反応を返した。
「んふっ……」
鼻から抜ける吐息には明らかに性的な興奮が感じられ、美乳から移された俺の視線を受けた妹紅の顔は恥ずかしそうに避ける。
再び視線を胸へ降ろした俺は薄いピンク色の乳首を摘んだ。
「ふぁっ……!」
妹紅が肩を震わせた所為で胸も振動を受けて動いてしまい、軽く摘んだ乳首が指の間から逃げてしまった。
しかし、俺は特に何も言わないで、もう一度乳首を摘み、今度は不意の振動を受けても離さない程度に力を入れる。
「ぁうっ!」
丸い感じだった乳首が上下から指に押され、厭らしく形を変えた。
そのままコリコリと捏ね回していき、俺の性的な好奇心を満たしていく。
乳首を摘んだままで手首を回せば土台となっている美乳も捻られ、視覚的に柔らかさを伝えてきた。
刺激を加えていた事で平常を保っていた乳首が、徐々に硬さを増してくる。
「んぅ……」
一旦手を離して感触が変わった乳首を確認して見ると、胸に影を落とす程度には尖っていた。
惹かれるように顔を近づけた俺は、おもむろに吸い付いてしまう。
「ひゃっ!?」
これ以上ないぐらいの至近距離で嗅ぐ妹紅の胸の匂いは、心成しか甘く感じる。
興奮するのは間違いないが、何処か安心してしまうのだ。
唇には胸の柔らかさを感じ、歯で硬くなった乳首を甘噛みする。
口内に入った乳首の先端を舌先で刺激しては、乳首を味わう。
「ふっ……」
上からは妹紅の僅かに憐れみを含んだ声が聞こえたと思えば、頭に手を置かれて髪を梳きながら撫でられた。
まるで赤ん坊をあやしている雰囲気すらあったものの、俺の興奮は溜まり切り、陰茎からの要求も我慢できないほどになってしまっている。
「ぷはっ」
「ん? もう良いのか?」
乳首から口を離した俺は少し腰を上げて着物を捲り、褌の端から陰茎を取り出した。
開放された陰茎は硬く反り立ち、前世よりも大きな姿が妹紅を唖然とさせる。
「ぅわぁ……、思ったよりも大きい……」
「そろそろ次に行きたいんだけど」
「むっ……、分かった。ちょっと待って」
妹紅は近くに置いてあった自分の服を持ってくると、土が剥き出しだった地面に敷き、その上で仰向けになった。
灰色の長い髪は寝転がった所為で広がり、月明かりと焚き火の灯りに照らされて何処と無く幻想的な色気が出ている。
恥ずかしさの余りに胸が軽く隠され、脚も閉じて俺の舐めるような視線から身体を隠す。
しかし、罪悪感に勝てず、僅かな間を置いてから脚をM字に広げた。
「んっ……はい、良いよ」
「あ、あぁ。でも、濡らさないと痛いって、き、聞いたから触るぞ?」
「えっ、あっ、うん、出来れば、優しくしてほしい」
「おっ、おぉ。心掛けるよ」
「た、頼むよ」
いよいよ身体を開く段階になった妹紅は不満な心を浮かび上がらせるよりも、羞恥と緊張で身体を強張らせる。
性欲に思考を支配されつつある俺は、妹紅の心境に気を配る余裕が消えてしまった。
「んくっ……」
「そ、そんなに見られると、流石に恥ずかしい……」
唾液を飲み込みながらショーツに包まれた股間へ顔を近付ければ、妹紅の匂いが感じられる。
胸の匂いとは違って甘くなく、何とも言えないものの確実に性欲を刺激してくる香り。
硬くなった陰茎へ更なる力を与え、俺が少し身体を動かして揺れてしまう感覚すら快感として受け取ってしまっていた。
そして、震える手を伸ばす。
「あっ……」
行き成り大陰唇の中心へ指先を刺してしまい、軽く秘裂に飲み込まれてしまった。
左右から指を挟む大陰唇は暖かくも柔らかで、皺をつけたショーツが卑猥な光景を作り出す。
指先を減り込ませたままで上へ動かし、布の下から存在を主張している淫核を引っ掛けた。
「んぁっ!?」
脚をM字に広げていた妹紅は指が淫核を刺激した瞬間に腰をピクンと小さく跳ねさせる。
潰れていた形の良い尻もプルンと震え、一瞬であっても俺の視界を楽しませた。
人差し指で淫核を刺激したまま、親指で膣口辺りを突いて指を押し込み、更なる刺激を送っていく。
「あっ! ぁふっ!?」
膣口を探る親指の先では僅かに湿った感覚を受け、ショーツにも徐々に体液が染み込んで白かった色が灰色になった。
心がどれだけ不満を抱えていようとも、性感帯を刺激されれば不老不死であっても性的な反応を返すらしい。
ショーツの端を捲って直接大陰唇を露出させて見ると、クロッチとの間に体液の糸を繋ぎながら、現れたのは大陰唇の膨らみ。
「……濡れてるな」
「ふぁっ!? あ、あんまり見ないで、欲しい……!」
無毛でサラサラとした印象を受ける綺麗な肌の中心にある秘裂は僅かに開き、滲み出た愛液で光っている。
淫核も包皮から僅かに顔を出し、妹紅の性器は既に準備が出来ているようだった。
「そ、そろそろ、入れられそう、かな?」
「……んっ」
愛液に濡れる股間から顔と手を離した俺は、膝立ちのままでM字に開かれた足の間へ移動する。
仰向けに寝ている妹紅を上から見下ろす位置に来ると、火の灯りに照らされて羞恥で頬を染める妹紅の顔が見えた。
ジッと俺の目を見詰めて来る視線には、確かな欲情が見え隠れし、心ならずも犯される状況を受け入れているのが分かる。
自分の腰を妹紅の股間と合わせた俺は、反り立っていた陰茎を抑えて真横に倒す。
「そ、それじゃ、入れるからな」
「うん、痛くは、しないで欲しい」
「ま、まぁ、善処はするよ」
興奮で詰まる言葉を何とか搾り出した俺は、亀頭を進めて大陰唇へ接触させた。
熱い感触を人生で始めて性器に受けた妹紅は緊張で腰を動かす。
「ふっ!?」
カウパー液が滲み出ていた亀頭に愛液の滑りが加えられ、大陰唇をヌルリと割り開く。
鈴口はアッサリと膣口を見つけ、先端を少し食い込ませてから根元を押さえていた手を離した。
ジワジワと腰を押し進め、千年以上処女だった膣口を広げていく。
「んっ!? んん~……!」
「おふぁっ!?」
強い締め付けが、興奮で張った亀頭の形を歪め、同時に快感も送ってくる。
ぬるぬるの感触が亀頭を包み、鈴口から生暖かい膣内に入っていく。
左右から大陰唇の緩い圧迫を受け、乾いていた竿に愛液を広げられた。
膣口がカリまで食い込めば強く締め付けて、そこを過ぎると一瞬にしてカリの凹みへ膣口が入ってくる。
亀頭だけが膣内に入った状態で、鈴口に処女膜を感じた。
「んっ……」
「おぁ……」
妹紅も膣内を拡張される違和感に呻き声を上げ、両腕は耐えるように自分を抱き締めていた。
ヒダで亀頭を弄られる快感を流した俺は再び腰を押し込んで、ブツリと処女膜を破る
「んぁっ!?」
「うぉっ!?」
処女を奪われた衝撃は妹紅の身体を大きく跳ねさせた。
膣内の締め付けも一段と強くなると同時に、妹紅が腰を動かした所為で中に入っていた亀頭を包むヒダが角度を変える。
自然と膣壁に亀頭を舐め回され、一度流した快感が増大して襲い掛かってきた。
思わず股間に力を入れて暴発しそうになる精液を塞き止める。
しかし、股間を締めれば陰茎にも内側から圧力が掛かり、太さも硬さも増やして妹紅の膣内を僅かに広げた。
「ふぁっ!?」
「うくっ!?」
大きさの違いとしては僅かであっても処女を奪われたばかりの膣内で、締まる力に反発して広げられる刺激を敏感に感じ取る妹紅と、反射的に締まる膣内。
互いが互いに、広げる力と締める力で反発し合い、精神的に盛り上がった身体が余す事無く快感として受け取った。
狭くなった膣壁を押し退ける快感で亀頭からカウパー液が漏れ、愛液に満たされていた妹紅の胎内へ、会ったばかりの男の体液が混じる。
竿が大陰唇を巻き込みながら徐々に姿を消していき、陰茎には膣内の熱くぬるぬるしたヒダに包まれる感覚の範囲が広がった。
「あ……あぁ、広がる……」
「おっ、おぉぅ……」
進めていた俺の腰が妹紅の股間に接触すると、鈴口が少し固い箇所を押し上げた感覚を受ける。
「あぁ……奥まで、一杯……」
「くはぁ……締まる……」
蠢く膣壁に舐められる陰茎からの快感は、止まっていても絶頂へ近付かせた。
カリの凹みまで隙間無く密着してくる締め付けも強く、快感で陰茎は僅かに痙攣してしまい、精子混じりのカウパー液が漏れる。
「うはぁ……、う、動くぞ……!」
「すぅ、はぁ……んっ、うん」
腰を引いて陰茎を引き摺り出す中で、膣口が竿に張り付き、秘裂の中から僅かに顔を出す。
破瓜の血も付着しているが、量の多い愛液で薄いピンク色になっている。
犯された事実で思考が一杯一杯の妹紅は不満を示す余裕が無くなり、性的な快感に浸りつつあった。
「んあぁ……」
「おっ、おぉ……」
密着を高めていた膣内から陰茎が抜かれれば、胎内も釣られて付いて行く様に引き摺られる。
妹紅には、子宮すら下げられる刺激を受けているだろう。
膣内を満たしていた愛液が掻き出され、妹紅のショーツの染みを広げる頃には、陰茎も亀頭だけを膣内に残した状態になった。
「ふっ……はっ……」
「うぁっ!?」
一息ついた後に再び腰を押し入れた俺は、その勢いを無くさないままでピストン運動を開始する。
焚き火と月明かりに照らされ、風に揺られる笹の音色に、愛液を掻き回す場違いな音が混じった。
妹紅の顔も快感で惚けており、視線は俺の方を向いているが何処か遠くを見ている。
少なくとも快感に押し潰された思考では、不快感は一切ない様子だった。
俺が腰を突けば妹紅の身体も上下に揺さぶられ、美乳も揺れる。
興奮で立った乳首が胸に影を落し、片方だけは俺の唾液に濡れて卑猥な淡い光を反射していた。
「はっ、はっ、ふっ!!」
「ん、んぁっ、あっ!」
根元まで陰茎を入れれば子宮口に亀頭が減り込み、子宮口を押し上げた瞬間に膣壁がギュッと陰茎を抱き締める。
滑る膣内で陰茎に押し付けられたヒダが圧力で左右へ動き、表面を舐め回して快感を送ってきた。
どれだけ腰を前後に動かしても、締まる膣壁は陰茎が抜ける端から鈴口の前に入って隙間を埋め、挿入されると同時に亀頭の形に添って広がる。
「うぁ、き、気持ち良い……!」
「ふぁっ! あぁっ!!」
相変わらず狭い膣口に竿を扱かれ、亀頭をヒダに舐められる俺の快感は絶頂へ向けて上り続けていく。
妹紅も道に迷ってしまった詫びと言う免罪符を持っているお陰で、犯される刺激を好意的に受け取って快感に浸る。
互いに性器を刺激しあって絶頂へ達する快感を溜め、陰茎と膣壁が同時に小刻みに痙攣を始めた。
「ふっ! はっ! はっ!!」
「あっ! あぅっ! ふぁっ!!」
俺の腰の動きが大きな快感で無意識に早くなり、妹紅への突き上げも徐々に乱暴な動きへと変わる。
しかし、妹紅も絶頂へ至る中では、もはや全ての刺激が快感となって身体を駆け抜けて気にしている余裕はなさそうだ。
切羽詰った荒い呼吸を繰り返す妹紅の目はうっとりと細められて潤む。
「はっ! はぅっ! で、出そう」
「んっ! あっ! な、中でも、良い」
不老不死である為に妊娠もしないと思っている妹紅は、精液を中に出される事に拒否感を示さない。
乱暴に身体を上下に揺さぶられ、精液を出され様としていても、最初に見せていた不満気な表情が消えて完全に犯される快感を受け入れていた。
膣壁も痙攣を繰り返しながら陰茎を締め付け、子宮口を突かれた瞬間に絶頂へ達してしまう。
「ふっ!? ふあぁぅ!!?」
「うぉ!?」
身体を強張らせた妹紅が全身を小刻みに震わせた。
M字に広げられていた足が俺の腰を挟み、自然と陰茎を根元まで咥え込むと、絶頂で力が入った膣壁に締め付けられる。
鈴口は子宮口に包まれる感触を受け、カリにヒダが入り込んで愛液を擦り付けた所為で俺も絶頂へ達してしまった。
「うっ!? あぁ!」
大きすぎる快感を耐えていた所に強い刺激を受けた陰茎は、我慢していた精液を暴発させる。
「くはっ!!」
「ふぁっ!? 出てる!」
子宮口に鈴口を密着させた状態で精液を吐き出せば、絶頂の途中だった妹紅の快感を押し上げた。
尿道を駆け上がる感覚は俺の快感も増幅させ、背筋にゾクゾクとした感覚が走る。
痙攣を繰り返す陰茎では鈴口で子宮口を擦る刺激さえ、射精の勢いを強くした。
敏感になった亀頭が動く度に締め付けるヒダを掻き分け、押し退けた膣壁に舐められる。
「おふぁっ!!」
「あっ! 熱い、いぁっ!!」
自分の身体を抱き締めながら背中を反らせ、未だに続く絶頂の快感に身を焦がす妹紅。
陰茎を根元まで咥えている秘裂からは、身体を痙攣させる間隔に合わせて潮を噴き出した。
妹紅自身の腕に支えられた巨乳も震え、柔らかさを最後まで見せる。
膣内を占領している陰茎が、出した精液に包まれる感触が増えたと思えば、膣口から愛液と混じった状態で逆流してショーツと、敷いていた妹紅の服を濡らした。
「うっ……ふぅ……」
「あっ……あぁ……」
そして、最奥で精液を出していた動きも止まり、硬かった陰茎も徐々に柔らかさを取り戻していく。
絶頂の波が過ぎた俺は妹紅を見下ろす余裕が復活した。
「……ふぅ……はぁ」
「あぅ……くふっ……」
朦朧としている妹紅は自分の身体を抱き締めていた腕から力が抜けてしまっており、胸の下で力無く置かれている。
俺の腰を引き寄せていた脚も蟹股で広げられたまま、地面へ落ちた。
思う存分、精液を妹紅の子宮に出して、性的に満足した俺は腰を引いて陰茎を抜く。
「うぉ……」
「あっ……」
陰茎が抜けて開放された膣口は無残に開かれており、周囲には精液と愛液で薄められた破瓜の血が付着していた。
興奮で充血した小陰唇は秘裂から食み出て、淫核も包皮から顔を出す。
潮を噴いた所為で股間辺りは体液で濡れ、涼しい風を受けてしまっては寒ささえ感じた。
「拭かないと風邪引くぞ?」
「……あぁ、分かってる」
気だるそうにゆっくりと上半身を起こした妹紅は、身体の下に引いていたもんぺからハンカチを取り出して股間を拭く。
俺も濡れた陰茎を拭き去って綺麗にしてから、汗を掻いて冷えた身体を焚き火で温める。
「……とにかく、これで侘びと筍の礼は済ませたから」
「……あぁ、確かに受け取ったよ」
「……はぁ」
股間を拭いて身形を整えた妹紅が、俺から離れるようにして焚き火の向こう側へ座った。
「火の番はしてあげるから、もう寝なさい。やる事も無いでしょう?」
「まぁ……、そうだな。それじゃ、頼むよ」
「んっ……」
火の向こうに見える妹紅は表情に感情を浮かべておらず、先ほど快感に惚けていたとは思えない。
若干、絶頂の余韻で頬を染めているが、チラリと俺を見る目には何処か見下す雰囲気が復活していた。
やはり、身体を求めれば好感度は下がるのだろう。
侘びをさせた事で植えつけていた罪悪感も消えてしまったので、冷静な思考が俺という人間に対する評価を駄々下がりにさせてしまったのか。
これでは再び妹紅を犯す事は出来ない感じだ。
俺がもう一度竹林で迷っても、おそらく道案内にすら出てこないだろう。
少しばかり残念に思うが、俺は性欲を発散させた心地良い疲労ですぐに睡魔に負けてしまう。
△
翌朝にもなれば、妹紅へ掛けた俺の能力は全て解かれ、今度は迷う事無く人里が見える所まで案内された。
「さて、私の役目は終わりだ。もう二度と迷わないで欲しい」
「いや、妹紅さんに会い為にまた来るかもな」
口説き文句のように軽く言って見るが、妹紅の無表情は変わらない。
それどころか指先に炎を出し、銃弾の様に飛ばして俺の頬の横を掠らせた。
「余り私を怒らせない方が良い」
流石に調子に乗った事を察した妹紅は、威嚇を放ってくる。
しかし、ここで引いてしまっては勿体無い。
少しでも好感度を回復しておこうと、駄目元で足掻いてみる。
「いや、誤解しないで貰いたいんだけど、昨日抱いたのは妹紅さんを好きだったからだよ」
「…………」
「これだけは誓っても良い」
真正面から目を合わせてハッキリ断言すると、妹紅の目が心成しか柔らかくなった気がした。
俺の都合の良い思考がそう見せたのか分からないものの、希望を持って正直に言うしかない。
「…………ふん、サッサと帰りなさい」
「また、会えるよな?」
「………………」
無言の妹紅は振り返る間際に俺へ視線を送り、そのまま竹林の奥へ消えていく。
灰色の髪が風に靡く後姿からは、拒否感が消えていると思いたい。
目的の相手が消えてしまったので、俺も人里のある自分の家へ帰る。
途中で見かけた友人に筍を分けた後、俺は自分の仕事をする為に畑へと出た。
疲れていたのは事実だが、やらない訳にも行かない。
暫く日を置いて改めて竹林へ赴くと、何と妹紅がすぐに姿を現した。
そして、妹紅は呟く様に一言言ってくる。
「私にとって人の一生は、一瞬の出来事だ」
「えっ……?」
「だから、とりあえずお前が死ぬまでは、戯言に付き合ってあげる」
「それって……」
どう聞いても、俺の告白を受ける言葉を言う妹紅。
恥ずかしそうに頬を軽く染め、視線は羞恥を隠そうと明後日の方角へ向ける。
「…………浮気は許さないから」
「あっ、あぁ! それは問題ないよ!」
こうして、俺は一人の伴侶を手に入れ、能力は二度と使わなくなったのだ。
終わり
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